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「自然(地球)」との共生資源が循環している未来へ

資源循環型社会の推進

基本的な考え方
NTT西日本グループは、2019年に「NTT西日本グループ環境目標」を策定し、NTT西日本グループが排出する廃棄物のリサイクル率を99%以上にすることをめざしています。また、紙資源については、使用量削減を目的に年間使用計画を最小限に設定し、達成状況を管理しています。

える化指標資源循環利用の推進

廃棄物のリサイクル率(撤去通信設備、建築工事、オフィス) 2022年度目標 2022年度実績 2023年度目標 関連するおもなSDGs
98.8%以上 98.6% 98.9%以上

える化指標環境貢献、業務効率化に向けた取組み

事務用紙の削減率 2022年度目標 2022年度実績 2023年度目標 関連するおもなSDGs
2020年度比
25%削減
2020年度比
28%削減%
2020年度比
44%削減

有害物質への対応

NTT西日本グループの事業活動を通じて発生する有害廃棄物は、中継局の工事等で発生する廃棄物に含まれる廃石綿、PCB含有トランス・コンデンサ等の廃棄物、鉛バッテリーが該当します。これらは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)等の法令を遵守し、適切に処理しており、国外への排出実績はありません。PCB使用機器やPCB汚染物についても、PCB特別措置法に則り、適正な保管・管理を徹底するとともに、安全かつ適正な処理を行っています。

プラスチック削減の取組み

NTT西日本グループは、「社会の課題解決に貢献する企業」として、深刻な地球環境問題の一つである海洋プラスチック※への対策を推進しており、通信設備に関わるビニール袋削減等に取り組んでいます。

また、事業活動に伴い発生するプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出抑制・再資源化などの推進にも積極的に取り組んでおり、NTT西日本の2022年度のプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量およびリサイクル率は、それぞれ2316.6tおよび93.9%となっています。

サプライヤーに対しても、プラスチック材料の選定時にリサイクルを考慮すること、お客さまへの製品提供にあたっては可能な限りプラスチックを回避し再生材料等を使用することを要請しています。

通信設備に係るプラスチック削減

お客さまのご自宅等に設置する通信設備(ONUやホームゲートウェイ等)の一部に、検査・クリーニング済の「リユース品」を活用し、さらに機器の本体・添付品等を梱包するビニール袋の削減を進めています。また、ビニール袋で包装のうえ同梱している壁面固定ネジは、大半が未使用で返却される実情を踏まえ、「同梱添付品」にネジを含めず、お客さまにご用意いただく物品に変更しました。

これら対策の推進のため、保管時の耐防塵性や輸送時の耐衝撃性を維持・確保可能な個装箱に見直しました。また、個装箱を縮小化し、紙使用量の削減、輸送・保管コストの低減にも貢献しています。

今後も、対象物品の拡大等、環境負荷抑制に向けた取組みの検討を進めていきます。

  • ※ プラスチックは容易には自然分解されず、その多くが微細なマイクロプラスチックとなります。そのマイクロプラスチックを海の生き物が捕食することで、海洋の生態系にマイクロプラスチックによる汚染が広がっていく可能性があります。

環境負荷の低減-紙使用量削減-

NTT西日本グループで使用する紙は、事業に伴う紙使用(電話帳、電報)と請求書と事務用紙に大別されます。これら紙資源の使用抑制に継続的に取り組み、一定の成果が得られました。

2022年度は事務用紙の削減率を2020年度比25%に設定し、ペーパーレス会議の徹底や社内利用用紙のシステム化による徹底的な削減等を進めるとともに、お客さまのご協力を得ながら、請求書の有料化等により紙使用の抑制を図っています。その結果、2022年度の事務用紙の使用量は0.053万トン、一人当たり使用枚数は173枚/月で、一人当たりの削減率は2020年度比28.2%でした。また、2022年度の総使用量は0.615万tで、内訳は電話帳0.488万t、電報0.013万t、事務用紙0.053万t、請求書0.060万tです。

事務用紙使用の削減率

(参考)紙使用量

水資源の保全

NTT西日本グループの事業形態として、事業での水資源の消費はほとんどなく、多くはオフィスでの生活用水として消費しています。この生活用水の使用量を削減する取組みとして、自動水栓による手洗い場の節水や、トイレの節水等に取り組んでいます。これら取組みにより、取水量は年々減少傾向にあります。

また、気候変動等で増加している水災害への対策として、建物の水防改修工事を実施しており、自治体のハザードマップ(水害リスク地図)等でリスクのあるエリアを対象に、ビル等の通信ネットワーク構成上の重要度や、設置されている装置の重要度に応じて優先順位を決めて進めています。

取水量(上水)

主な取組み

ゼロカーボンシティ実現を見据えた地域食品資源循環ソリューション

社会的に対策が求められている食品ロスは、廃棄物を増加させるのみならず、それを処理する過程で大量の温室効果ガスを発生させます。加えて、処分コストの増大も食品関連事業者を悩ませており、社会課題の1つとなっています。こうした食料品を取り巻く現状を鑑み、NTTビジネスソリューションズは、食品残渣をむだにすることなく堆肥づくりに利用し、野菜生産等に活用する食品循環ソリューションを構築し、課題解決に努めています。

特に2023年には、NTT西日本香川支店とともに香川県丸亀市の給食センターに当ソリューションを導入し、同市の食品残渣の解消にともに取り組んでいます。元々丸亀市は2021年に「ゼロカーボンシティ」宣言を発出し、「温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロ」を掲げてCO2排出削減に注力していました。その過程でNTTビジネスソリューションズの試算により給食センターでの食品ロス削減の効果の高さがわかり、ソリューション導入に至りました。

丸亀市で展開している食品循環ソリューションでは、食品センター内に食品残渣発酵分解装置を設置しています。そこで発生させた一次発酵物を回収し、リサイクルセンターにて堆肥化して、土壌改良剤として有機野菜農家に提供することで生産から消費に至る食品資源循環を実現します。一連の方法により、食品残渣を運送・焼却する従来手段と比べて52%のCO2排出量削減につながり、運送・焼却に伴うコストの削減も可能にする等、環境負荷の低減と関連事業者の負担軽減に寄与します。

丸亀市での取組みを経て培ったノウハウは今後、他地域にも展開していく予定です。NTT西日本は、今後も各地で問題化している食品ロスとそれに付随するさまざまな課題の解決に注力し、食品資源循環社会の実現に貢献していきます。

丸亀市飯山学校給食センターに設置した食品残渣発酵分解装置
装置運用の様子

地域小学校へ不要什器(パイプ椅子等)の寄贈による有効活用と産業廃棄物削減

資源循環型社会に対する世の中の意識がますます高まり、企業にはこれまで以上に3R(リデュース、リユース、リサイクル)の徹底が求められています。NTT西日本グループは、2019年に「NTT西日本グループ環境目標」を策定してリサイクル目標を示す等、グループをあげて廃棄物削減に取り組んでいます。その一環として、社内で不要になった什器や事務備品等について、再生可能なものはリサクル業者に引き取りを依頼している他、産業廃棄物として処分している再生不可廃棄物のうち再利用可能なものは自治体等からの需要に応じて寄贈する等、有効利用に努めています。2023年6月には、グループ会社のテルウェル西日本が、大阪市教育委員会を通じて本社近隣の市立玉造小学校に、社内で使用しなくなったパイプ椅子104脚と会議用デスク6台を寄贈しました。当日は搬出・搬入を同社社員が担い、小学校側から感謝の言葉を多数いただきました。

テルウェル西日本本社からの搬出の様子

建築物件での「ZEB」認証取得~物流施設でのZEB推進~

NTT西日本アセット・プランニングでは、福岡県福岡市に竣工した物流倉庫・事務所(ヤマト運輸株式会社)において、建築物省エネルギー性能表示制度における非住宅建築物の最高ランクである5☆および「ZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)」認証を2023年3月に取得しました。

ZEBとは、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることをめざした建築物です。先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現したうえで、再生可能エネルギーを導入することで、エネルギー自立度を極力高めています。

本物流倉庫では、屋上に自家消費型太陽光発電設備を設置、事務所や会議室には全熱交換器を採用しました。加えて、照明機器はすべてLEDを採用する等、これらの取組みによってZEB認証の取得に至りました。今後も、社会全体の環境負荷低減に貢献する企業をめざし、環境に配慮したビル(施設)づくりに取り組んでいきます。

物流倉庫
ZEB認証ラベル

NTT西日本グループのサステナビリティ