地域と企業の共創を通じた人材育成型ワーケーションの推進(三重支店)
全国各地で人口減少に歯止めがかからず、地域経済の減退が懸念されています。一方で、都市部、地方を問わず、多くの企業で「イノベーションを創出できる人材」の育成の必要性が叫ばれています。NTT西日本は、そうした地域課題と企業課題の双方の解決を見据えた取組みを推進しており、2022年にはNTT西日本 三重支店主導のもと、人口減少の著しい同県尾鷲市と連携協定を締結し、以降、市内の活力創出と経済振興に取り組んでいます。
活動の一環として、尾鷲市、特定非営利活動法人おわせ暮らしサポートセンター、地域創生Coデザイン研究所とともに、地域と連携しながら進める企業向けの「人材育成プログラム」の構築に取り組みました。その軸に据えているのが、地域の課題解決をテーマに企業の社員が通常業務では触れることのない幅広い分野の課題の探索や解決策について多様なメンバーと検討しながら学ぶプログラムで、2022年11~12月には、人材育成型ワーケーションプログラムのフィールドトライアルを開催しました。当実証では、尾鷲ヒノキで有名な同市の林業を中心テーマに、参加した市外企業の社員らが現場体験や現地の事業者との対話会等を通じて見聞した内容を基にチームで課題を設定し、それを解決するためのアイデアを地域の皆さまに提案するといったプログラムを実施しました。また、2023年3月には、農業をテーマとしたプログラムも実施し、参加者の皆さまで甘夏みかん畑耕作放棄地の再生について考えていただくことにも挑戦していただきました。
一連の取組みを通して、参加者の成長や地域社会への共感、地域と企業の共創への意識や次世代リーダーを担いうるマインドの醸成・向上等を促し、実際に「自分が変わる大きなきっかけになった」といった声が挙がりました。地域の方からも「産業の発展につなげていける」等と好意的に受け止められています。今回のトライアルで構築した地域と企業の関係性を継続しつつ、アイデアの具現化と実装に向け、関係人口の増加と地域産業の振興に貢献していきます。


