AIを用いた迅速かつ効率的な水防体制の構築(岐阜支店)
岐阜県岐阜市は本格的な人口減少・超高齢社会が到来する中、未来にわたり持続可能な都市であるために、誰もが心も体も健康でいきいきと暮らしていけるまちづくりに取り組んでいます。そのためには “いかに健康である期間を長く保つか”という健康寿命を延ばすことが重要であり、日常生活における適度な運動といった生活習慣に関する取り組みが効果的だと考えています。
そこで、岐阜市に「住む」ことや「訪れる」ことで、日常生活のさまざまなシーンでの運動を自然と実践できるよう、「歩きたくなるまちの創出」を進めています。また、「一人ひとりの健康意識の向上」にも取り組むことで、「健幸都市ぎふ」の実現をめざしています。これに向け岐阜市は「スマートシティぎふ推進コンソーシアム」を立ち上げ、新技術やデータを活用したさまざまな取組みの推進を図っており、NTT西日本 岐阜支店もコンソーシアム構成員として活動しています。
岐阜市の象徴的な自然と歴史文化が堪能できる、長良川に面した「かわまちづくりエリア」においても、優れた景観を活かしたプロムナードやジョギングコース等の整備を進めるとともに、多様なイベントを開催し、賑わいを創出しています。
整備については、来訪者やイベント参加者に安心して楽しんでいただくことができる、安全で魅力的な空間とするために、昨今の局所的・同時多発的な豪雨災害への対応、より強固な水防が重要となっていました。しかし、水防活動の重要な担い手である水防団は、高齢化および成り手不足による団員数減少が進んでおり、そういった中での安心確実で迅速かつ効率的な水防体制の確保が課題となっていました。
この課題解決に向けて、岐阜支店では商用電源設備が不要で、緊急時に現場取付けが容易なモバイルカメラを活用し、迅速な遠隔監視環境を整備することで、巡視にかかる水防団の人的負担軽減を図りました。また国、県とシステム的な連携により水位等の河川データ取得することで水防情報を一元的に管理できる水防システムを開発し、水防関係者が河川情報を共有できる水防環境の整備に取り組んでいます。
さらに、先進技術を活用し、カメラ画像からAIを用いた水位情報の取得、冠水状況から水防団等に対する指示を自動発出する等の取組みも進めています。水防団、「かわまちづくりエリア」の店舗や鵜飼事業者、ならびに農業用水利管理者等、情報を必要とする関係者に対して、適時的確できめ細やかな水防情報を提供することにより情報連携強化を図り、安心確実で迅速かつ効率的な水防体制の構築をサポートしています。
岐阜支店はこれからも岐阜市とともに「健幸都市ぎふ」実現に向けて、水辺空間利用におけるさらなる安全性の向上をサポートしていきます。


