「Well-being(幸せ)」の最⼤化 Diversity & Inclusion
ダイバーシティ&インクルージョンの推進
- 基本的な考え方
- 「ちがい」を価値としてとらえ、一人ひとりが「⾃分らしく」チャレンジできる組織⾵⼟づくりに取り組んでいます。
NTT西日本ダイバーシティ推進ビジョン
お客さまや地域の多種多様なニーズにお応えしていくためには社員一人ひとりの能力や価値観を活かすダイバーシティ&インクルージョンが必要不可欠です。女性や障がい者の活躍推進はもとより、全社員が主役となって内面的な「ちがい」を価値としてとらえ、経営や業務に活かすことで、すべての人々の「Well-being(幸せ)」に貢献することをめざしています。
NTT西日本グループにおけるダイバーシティ推進ビジョンとして、多様な人材の活躍、多様な働き方の実現、組織風土づくりを柱とし、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。
ダイバーシティのあゆみ
立ち上げ・理解醸成
2008年4月〜
浸透
2015年7月〜
行動改革・チャレンジ
2017年7月〜
ESG経営の推進
2021年7月~
「いきいき共生推進室」発足
- 女性活躍の推進・障がい者雇用
-
ワーク・ライフ・バランス
- 休職中の社員に対する円滑な職場復帰に向けた支援
- 障がいがある社員の活躍分野の拡大
- 諸制度の利用に対する社員本人および職場の理解の醸成 等
「ダイバーシティ推進室」へ名称変更
- すべての社員の活躍(特定層から全社員を対象に)
-
多様性を活かす組織風土づくり
- 社員の多様な能力やアイディア、価値観等を活かした業務運営
- LGBTQ等性的マイノリティに関する取組み
- 在宅勤務制度の利用促進 等
「ダイバーシティ推進室」の体制強化<働き方改革を専担化>
- 多様な働き方の実現
- 現場改革チームを設置(本社、支店、グループ会社)
- 業務効率化に向けた仕事の進め方の見直し
- 浸透2015年7月行動改革・チャレンジ2017年7月ESG経営の推進2021年7月~働く場所と時間にとらわれない多様な働き方と、社員の能力や希望を活かした業務にチャレンジできる機会の推進 等
- 男性社員の育児参画推進等の両立支援
「ESG推進室」へ組織変更
- サステナビリティな社会の実現に向け、ESG経営を推進
- ダイバーシティ&インクルージョンのさらなる推進に向けたさまざまな施策を展開
⼥性社員の活躍推進
NTT西日本グループは、より多くの⼥性社員がリーダーシップを発揮し、経営の意思決定の場に参画できるよう、⼥性のライフイベントを踏まえた中⻑期的な視野でのキャリア意識の醸成と、その実現を⽀える職場環境、⾵⼟づくりに取り組んでいます。
視える化指標
| 視える化指標 | 対象範囲 | 目標 | 2024年度実績 |
|---|---|---|---|
| 管理職に占める女性割合※1 | NTT西日本 | 2025年度までに15% | 12.5% |
| 役員に占める女性割合※2 ※3 | NTT西日本 | 2025年度までに25~30% | 22.2% |
- ※1 2024年度目標の「女性管理者比率」を2025年度目標より見直し
- ※2 2024年度目標の「女性役員比率」を2025年度目標より見直し
- ※3 翌年7月1日時点の役員に占める女性の割合
| 視える化指標 | 対象範囲 | 2024年度目標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| 女性の新任管理者登用率 | NTT西日本 | 30% | 30% | 30% |
「女性活躍推進法」「次世代育成支援対策推進法」に基づく一般事業主行動計画
政府が推進する「⼥性活躍推進法」について「⼀般事業主⾏動計画」を定め、社員⼀⼈ひとりが「⾃分らしいキャリアの実現」ができる環境づくりに積極的に取り組んでいます。
2021年度から2022年度を期間とした⼀般事業主⾏動計画では、女性管理者比率7.5%以上、男性育児の休暇取得率100%以上を掲げ、女性活躍に向けた社員の意識改革と環境整備、ワークライフマネジメントを果たせる環境づくりに取り組み、目標を達成しました。
2023年度からは2025年度末をターゲットに据えた新たな一般事業主行動を策定し、計画達成に向けた各種取組みを展開しています。
一般事業主⾏動計画
| 内容 | 概要 |
|---|---|
| 数値目標 | 2025年度末までに女性管理者比率15%達成 2025年度末までに男性社員の育児事由休暇取得率100%以上 |
| 実施期間 | 2023年4月1日から2026年3月31日まで |
| 取組み内容 |
|
- ※ 対象は、NTT西日本、NTTビジネスソリューションズ、NTTフィールドテクノ、NTTマーケティングアクトProCX、NTTビジネスアソシエ西日本、NTT西日本ビジネスフロント、NTT西日本アセット・プランニング
キャリア形成のための研修や支援制度
| 内容 | 概要 |
|---|---|
| 女性キャリア開発研修 | キャリアアップに向けたビジョンとアクションを明確化するための研修 |
| 自分再発見研修 〜あなたらしい挑戦〜 |
女性社員を対象に自分らしい活躍、挑戦を支援するための研修 |
| キャリア相談窓口 | 社員の仕事とプライベートを含めたキャリアオーナーシップ(自律的にありたい姿を考え、行動する力)の醸成を目的に、ライフキャリアの個別相談を行い、幅広い視野でのキャリア形成を自ら考え、実現できるよう支援 |
男女の賃金差異解消の取組み
NTT西日本グループでは、性別に関係なく社員一人ひとりの役職や成果に応じ、男女同一の公正な給与体系に基づき賃金を決定します。一方で男女の賃金について差異が生じており、これは女性管理者比率が低いことに起因しています。こうした差異を解消するために、2021年度より女性の新任管理者登用率の目標を設定し、さらなる女性活躍に向けた取組みを推進しています。
男女の賃金差異(2024年度)
| 全労働者 | うち正規雇用労働者 (無期雇用含む) |
うち非正規雇用労働者 | |
|---|---|---|---|
| NTT西日本 | 81.4% | 81.0% | 149.6% |
「D&I組織風土醸成」に向けた取組み
NTT西日本グループは、D&I組織風土の醸成に向けて、『トップダウン』と『ボトムアップ』双方の施策を実施しています。
『トップダウン』の施策として、2024年8月に「D&Iトークイベント」を開催しました。「言うは易し、行うは難しインクルーシブな職場づくり」に向け、社長や女性幹部も含めた会社のトップ層が社員からの生の質問にダイレクトに応える、まさに忖度ないイベントを実現しました。
『ボトムアップ』の施策としては、「D&Iワーキング」を2021年度から開催しています。性別・地域・年齢・役職を問わず、自ら参加を希望した社員が、テーマごとに分かれたチームで企画立案から実現・幹部への提言までを半年の期間にわたり実施しています。2024年度は2チームが各々のテーマ(①育児参画の推進②トライ&エラーでチャレンジできる風土の醸成)について取り組み、総勢15名が参加し各チーム1施策以上を実施するとともに、会社に対する提言を行う等、NTT西日本グループのダイバーシティ&インクルージョンの推進に寄与しました。
2025年度も、2テーマ(①介護と仕事の両立推進②サードプレイス促進)について取組みを継続予定です。
また、全社員向けにD&I理解醸成/インプット拡大に向けて、D&Iに関連したテーマを扱ったセミナー(D&Iセミナー)をほぼ毎月実施しているほか、管理者向けには生成AIを活用したアンコンシャスバイアスチェックツールを用いた研修も実施しています。
⼥性視点の業務改善活動「SHINING活動」
~現場女性社員の声により生まれた新ユニフォームを導入
NTTフィールドテクノでは、各種通信設備工事に従事する女性社員を中心とした社内プロジェクト「SHINING活動※」を通じて、現場力の変革を軸とした活動の推進と現場リーダー育成の実現を目指しています。
2023年夏季には、通信設備工事において、よりスタイリッシュで快適な作業環境をめざし、女性社員の意見から生まれた新ユニフォームの導入を開始しました。NTTフィールドテクノは、NTT西日本グループの通信・ICTサービスソリューション事業の主たる業務である設備の構築・維持・故障修理の工事等を担っています。これらの業務にて活躍する女性社員は年々増加していますが、着用するユニフォームは男性用として作られており、ダイバーシティ推進に取り組むにあたり、体格が異なる女性が着用した際の動きやすさやシルエット、細部の仕様等に課題がありました。
新ユニフォームは、SHINING活動において、女性だけでなくユニフォームを着用する社員全員に満足してもらえるよう、社員への意見のヒアリング、試作、アンケート調査を行い、約1年かけて検討を重ね、制作しました。おもな改良点としては、インナーが透けにくく、汗や汚れが目立ちにくい濃い色合いの生地を採用しました。男性社員からも「汗ジミが目立ちにくくなり濃い色の方が嬉しい」といった声があがっています。
このほか、通信設備工事等の現場における女性の活躍推進を目指し、オフィスでの生理用品の設置を推進しています。SHINING活動の一環として、女性特有の悩み解消へ向けた環境改善に取り組んでおり、生理時の不安解消や働きやすさの向上を目的に、2023年5月より、九州支店をかわきりに生理用品の設置を開始しました。現在は、西日本エリア各拠点において、生理用品を常備しています。生理用品設置後に行った社内アンケートでは、約98%が「とても良い取り組み」「おおむね良い取り組み」と回答し、取組みに対する好意的な意見が多く寄せられました。
NTT西日本グループは、性別にかかわらず、多様な人材が活躍できる企業をめざし、取組みを継続していきます。
- ※ 女性活躍推進活動を目的の1つとした通信設備工事等の現場における改善活動。2024年度は、社内公募した社員12名で活動
優良企業認定マーク「えるぼし」最⾼位に認定
NTT⻄⽇本は、⼥性の活躍に関する取組みの実施状況が優良な企業として、2017年1⽉に厚⽣労働⼤⾂から⼥性活躍推進法に基づく認定「えるぼし」の最⾼位を取得しました。
「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証/「大阪市女性活躍リーディングカンパニー市長表彰」
大阪市では、女性が働きやすい環境の整備に積極的に取り組む企業等を女性活躍リーディングカンパニーとして認証し、特に優れた取組みを実践する企業に市長表彰を行っています。NTT西日本は、認証制度がスタートした2014年度から継続的に認証を受けています。2023年度には、「女性管理職比率向上に向けた施策」「D&I推進の理解浸透に向けたセミナーの実施」「働きやすい環境づくり」が評価され「最優秀賞」(大規模企業部門)を受賞しました。
男性育休取得の推進
育児等のライフイベントを抱える男性社員について、仕事と家庭の両立ニーズは高まっているものの、実現できていない社員が多くいることが現状です。そこでNTT西日本グループでは、男性社員も積極的に育児参画できるよう、育児休職等をはじめとする各種制度の取得を推進しています。
また休暇・休職取得者の業務を引き継ぐ社員の貢献を評価するしくみ「My Work +」を2025年度から新たに導入し、育休取得等に伴う引継ぎ業務を担うこと自体を評価に反映することで、チーム全体で支え合う文化の醸成につなげています。また定期的にセミナーを開催し、育児参画への理解促進を図っています。
視える化指標
| 視える化指標 | 対象範囲 | 2024年度目標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| 男性育休取得率 | NTT西日本グループ | 100%以上 | 117% | 100%以上 |
LGBTQ等性的マイノリティの考え方
NTT⻄⽇本グループは性的指向や性自認に関わらず、だれもが自分らしく生き、働ける組織、社会の実現をめざして、多様性の受容と、各人の能力の最大化が可能となる環境づくりを推進しています。
LGBTQ等性的マイノリティへの理解醸成
NTT西日本グループは、社員一人ひとりが持つ内面的な「ちがい」を「価値」としてとらえ、多様な人材が活躍できる環境づくりに向け、LGBTQ等性的マイノリティへの理解醸成に注力しています。
-
●研修
LGBTQ等性的マイノリティに関する基礎知識、職場等で留意すべき言動等について、セミナーを実施。約650名の社員が参加。
-
●社外イベントへの参加
日本各地で実施のレインボーパレードにも参加。2024年度は東京、愛知、静岡、石川で開催のパレードに参加
LGBTQ等性的マイノリティに配慮した制度の拡大
これまで配偶者および配偶者の親族に適用されていた「手当関連」や「福利厚生関連」等の各種諸制度について、パートナー※およびパートナー※の親族に適用範囲を拡大しています。
また、社内外相談窓⼝を設置し、当事者の悩みや困りごとに寄り添った対応ができるよう取り組んでいます。
- ※ 配偶者および婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者(同性・異性問わず)。
「PRIDE指標2025」においてゴールドを受賞
NTT西日本グループは、2025年10月に「一般社団法人work with Pride」より、職場でのLGBTQ等性的マイノリティに関する取組みの評価指標「PRIDE指標2025」において、最高レベルのゴールドを受賞しました。NTT西日本グループは2017年から9年連続でゴールドを受賞しています。
視える化指標
| 視える化指標 | 対象範囲 | 2024年度目標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| PRIDE指標(LGBTQ浸透指標)獲得維持 | NTT西日本グループ | ゴールド以上獲得 | ゴールド受賞 | ゴールド受賞 |
障がい者雇⽤の推進
NTT⻄⽇本グループは、障がいのある⽅が職業を通じ、誇りを持って⾃⽴した⽣活を送ることができるよう、多様な活躍フィールドを活かした雇⽤機会の創出、拡⼤を図っています。現在約900⼈の障がいのある社員が、さまざまな職場でNTT⻄⽇本グループの通信業務を⽀えるとともに、キャリアアップを果たしながら活躍しています。2025年6月1日時点で、障がい者雇用率は2.71%となっています。
視える化指標
| 視える化指標 | 対象範囲 | 2024年度目標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| 障がい者雇⽤率 (各年度6月1日時点) |
NTT西日本グループ | 2.50%以上 (法定雇用率) |
2.86% | 2.50%以上 (法定雇用率) |
障がいのある社員のやりがいを高める取組み
特例子会社のNTT西日本ルセントでは、紙資料の電子化やデータ投入・集計、テレマーケティングのみならず、プログラム開発に⾄るまで、障がいのある社員が幅広い業務でそれぞれのスキルを活かし、業務に取り組んでいます。それぞれの特性を活かして力を発揮できるよう、支援メンバーもきめ細やかなサポートを実施しています。障がいのある社員の自律的成長に向けたさまざまな取組みにより、自らのキャリアアップとチームワークの成熟に向けて行動し、成果を出す社員が増えています。
経験者採用の取組み
NTT西日本グループは、多角的な視点を事業運営に活かすことができるように、外部人材の採用(経験者採用)に注力しています。
2024年度は65名の正社員を採用しました。2024年度には西日本各府圏域エリアにおいても採用募集ポストをオープンし、採用者の知識や経験を十分に活かすことができるような配置環境を整備しています。今後も外部人材採用を積極的に行えるような施策の取組みに努めていきます。
視える化指標
| 視える化指標 | 対象範囲 | 2024年度目標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| 経験者採用率※ | NTT西日本グループ | ― | 23.1% | 25% |
- ※ 2024年度目標の「外部人材の採用数」を2025年度目標より見直し