サステナビリティビジネス
AI・DX活用ビジネス
声の権利を守り声の価値を高める新規事業
NTT西日本の音声AI事業「VOICENCE」
Social Issue
求められる「声の権利」と新しいルール
生成AIの普及に伴い、「声」の無断利用やフェイク音声の拡散が社会問題化しています。しかし日本では、肖像権やパブリシティ権の一部でしか対応できず、「声の権利」を直接保護する規定は存在しません。こうした状況下で、エンターテインメント業界やクリエイターからは「権利を守りながらAIを活用するしくみ」を求める声が急速に高まっています。
Solution
音声IPを守り、正しく活用するしくみ
NTT西日本は、こうした課題に対応するため、NTT人間情報研究所のAI音声合成とNTT西日本が独自開発した真正性証明可能な「トラスト技術」を組み合わせ、音声に関連する知的財産を「音声IP」として保管・管理するプラットフォームを構築し、音声AIを活用したコンテンツプロデュース事業「VOICENCE」を開始しました。
VOICENCEプラットフォームは、実演家から提供された音源データをもとにAI音声モデルを生成し、そのモデルや作成したAI音声やコンテンツ等、音声に関連する知的財産を「音声IP」として一元的に保管・管理することで、“公認AI”のトレーサビリティを担保します。さらに、独自の権利保護技術により、声を守りながら正しく活用し、経済・社会に新たな価値をもたらす正規ライセンス市場を整備することで、企業やクリエイターによる健全な「音声IP」の活用を促進します。
VOICENCEの担う役割と特徴
VOICENCEの由来
声の権利を守る「License(ライセンス)」と声の本質的な価値「Essence(本質)」を、声=Voiceに宿した造語。
Effective Frame
誰もが安心して参入できる“声の経済圏”創出をめざして
VOICENCEがめざすのは、“声の真正性が担保されたAI音声コンテンツ”のデファクトスタンダード化です。「声の権利」の認識を広げ、誰もが正当に声の権利を行使できる社会基盤を整備します。また、知的財産権を専門とする法律家、行政・業界団体、アカデミア等、有識者の皆さまと連携しながら、ルール整備と運用基盤の構築を進めていきます。こうしたルールに準拠したサービスを提供することで、AI音声の信頼基盤を確立し、多くの実演家・企業・クリエイターが、より自由かつ安全にAI音声ビジネスへ参入できる環境を整え、“声の経済圏”の創出をめざします。