「自然(地球)」との共生 資源が循環している未来へ
資源循環型社会の推進
- 基本的な考え方
- NTT西日本グループは、2019年に「NTT西日本グループ環境目標」を策定し、NTT西日本グループが排出する廃棄物のリサイクル率を2030年度までに99%以上とすることをめざしています。
廃棄物リサイクルの取組み
循環型事業活動の推進に向け、廃棄物の2030年度目標を、「廃棄物のリサイクル率99%以上」と設定しています。
廃棄物には、撤去通信設備廃棄物、土木工事廃棄物、建築工事廃棄物、オフィス廃棄物が含まれています。2024年度は、12.5万トンの廃棄物を排出し(前年度比20.4%減)、そのリサイクル率は98.5%となりました。引き続き、事業活動で用いるあらゆる資源について、使用量の削減(Reduce)、再使用(Reuse)、再資源化(Recycle)の「3R」推進に努めます。
- ※ リサイクル量(12.4万t)÷廃棄物排出量(12.5万t)
廃棄物リサイクル率
視える化指標
| 視える化指標 | 対象範囲 | 目標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| 2030年:廃棄物リサイクル率 | NTT西日本グループ | 98.9%以上 (2024年度) 99%以上 (2030年度) |
98.5% | 98.9%以上 |
- ※ 2024年度目標の「廃棄物のリサイクル率(撤去通信、建設廃棄物、オフィス)」を2025年度目標より見直し
通信機器・設備のリユース
NTT西日本が提供するネットワークサービスにおいて、さまざまな通信設備(ONU※1、ホームゲートウェイ※2等)がお客さまのご自宅で利用されています。それらの機器数は飛躍的に増加し、同時にお客さまニーズにあわせた新サービスの提供・高速化・多様化が進んでいます。その結果、サービス自体の需要サイクルが短命になり、サービスに付随する機器が利用される期間も短くなっています。そうした状況を受け、NTT西日本グループが提供するネットワークサービスに使用する機器のリユース推進を強化しています。2024年度は85.4%の通信設備をリユースしました。
- ※1 光ファイバーを利用したネットワークにパソコン等の端末機器を接続するための回線終端装置
- ※2 お客さまの宅内に設置し、ネットワーク上で規格の異なったデータを相互に変換して通信を可能にするための機器
機器リユース率
有害物質への対応
NTT西日本グループの事業活動を通じて発生する有害廃棄物は、中継局の工事等で発生する廃棄物に含まれる廃石綿、PCB含有トランス・コンデンサ等の廃棄物、鉛バッテリーが該当します。これらは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)等の法令を遵守し、適切に処理しており、国外への排出実績はありません。PCB使用機器やPCB汚染物についても、PCB特別措置法に則り、適正な保管・管理を徹底するとともに、安全かつ適正な処理を行っています。
2024年度は、PCBに関する法令違反が4件発生しました。発見後は直ちに自治体および地域の地方環境事務所に報告し、速やかにPCB廃棄物の処分委託を実施しています。本事象を踏まえてグループ内で調査を通じて原因の特定を行い、再発防止に努めています。
視える化指標
| 視える化指標 | 対象範囲 | 2024年度目標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| 廃棄物処理(PCB)に関する法令違反件数 | NTT西日本グループ | 0件 | 4件 | 0件 |
プラスチック削減の取組み
NTT西日本グループは、「社会の課題解決に貢献する企業」として、深刻な地球環境問題の1つである海洋プラスチック※への対策を推進しており、通信設備に関わるビニール袋削減等に取り組んでいます。
また、資源循環促進法が2022年4月に施行されたこと伴い、NTT西日本、NTTフィールドテクノはプラスチック使用製品産業廃棄物の多量排出事業者として、排出抑制と再資源化の推進に取り組んでいます。各社の2024年度プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量およびリサイクル率は、NTT西日本は2,225t、94.6%、NTTフィールドテクノは433t、98.3%となっています。
サプライヤーに対しても、プラスチック材料の選定時にリサイクルを考慮すること、お客さまへの製品提供にあたっては可能な限りプラスチックを回避し再生材料等を使用することを要請しています。
- ※ プラスチックは容易には自然分解されず、多くが微細なマイクロプラスチックとなります。そのマイクロプラスチックを海の生き物が捕食することで、海洋生態系にマイクロプラスチックによる汚染が広がる可能性があります。
通信設備に係るプラスチック削減
お客さまのご自宅等に設置する通信設備(ONUやホームゲートウェイ等)の一部に、検査・クリーニング済の「リユース品」を活用し、さらに機器の本体・添付品等を梱包するビニール袋の削減を進めています。また、ビニール袋で包装のうえ同梱している壁面固定ネジは、大半が未使用で返却される実情を踏まえ、「同梱添付品」にネジを含めず、お客さまにご用意いただく物品に変更しました。
これら対策の推進のため、保管時の耐防塵性や輸送時の耐衝撃性を維持・確保可能な個装箱に見直しました。また、個装箱を縮小化し、紙使用量の削減、輸送・保管コストの低減にも貢献しています。今後も、対象物品の拡大等、環境負荷抑制に向けた取組みの検討を進めていきます。
紙を使わない働き方への変革
NTT西日本グループで使用する紙は、事業に伴う紙使用(電話帳、電報)と請求書と事務用紙に大別されます。これら紙資源の使用抑制に継続的に取り組み、一定の成果が得られました。
2024年度は事務用紙の削減率目標を2020年度比55%に設定し、ペーパーレス会議の徹底や社内利用用紙のシステム化による徹底的な削減等を進めるとともに、お客さまのご協力を得ながら、請求書の有料化等により紙使用の抑制を図りました。その結果、2024年度の事務用紙の使用量は0.03万トン、一人当たり使用枚数は95枚/月で、一人当たりの削減率は2020年度比61%でした。また、2024年度の総使用量は0.29万tで、内訳は電話帳0.21万t、電報0.008万t、事務用紙0.03万t、請求書0.05万tです。
事務用紙使用量
(参考)紙使用量
視える化指標
| 視える化指標 | 対象範囲 | 2024年度目標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 |
|---|---|---|---|---|
| 事務用紙の削減率※ | NTT西日本グループ | 2020年度比 55%削減 |
2020年度比 61%削減 |
― |
- ※ 2024年度までの目標
水資源の保全
NTT西日本グループの事業形態として、事業での水資源の消費はほとんどなく、多くはオフィスでの生活用水として消費しています。この生活用水の使用量を削減する取組みとして、自動水栓による手洗い場の節水や、トイレの節水等に取り組んでいます。これら取組みにより、取水量は年々減少傾向にあります。
また、気候変動等で増加している水災害への対策として、建物の水防改修工事を実施しており、自治体のハザードマップ(水害リスク地図)等でリスクのあるエリアを対象に、ビル等の通信ネットワーク構成上の重要度や、設置されている装置の重要度に応じて優先順位を決めて進めています。
取水量(上水)
排水量(下水)