和歌山県様

2010年3月30日 掲載

シンクライアントシステムによってパソコン約4,000台のセキュリティーを確保しながら、管理の一元化による効率化を実現。

さらなる安定運用をめざしてシステムを更改

お客様の声

「シンクライアントシステムの運用に関してさらに安心できる環境が整いました」

写真:稲住孝富氏 岩田雄一郎氏 谷口素紀氏

お客様が語るソリューションのポイント

5年間のシンクライアントシステム運用の中から見えてきた課題を解決し、さらに安定性・信頼性を高いレベルで確保することが目的でした。今回の更改では、シンクライアントシステムの運用実績、ニーズへの対応力や提案力を総合的に判断し、NTT西日本に委託しました。

PAGETOP

お客様情報

所在地 和歌山県和歌山市小松原通1-1
職員数 約4,000名
プロフィール 紀伊半島の南西部に位置し、ミカンをはじめとした農産物、豊かな山林資源を活かした林業、良好な漁場による漁業などが盛ん。現在世界遺産に登録されている「紀伊山地の霊場と参詣道」などの地域資源を活かした活性化策を推進されている。また、事務改善などを目的として先進的なITシステムの導入にも積極的に取り組まれている。

和歌山城のすぐそばに位置する和歌山県庁舎

PAGETOP

事例詳細

自治体では最大規模のシンクライアントシステムを運用

和歌山県様では、平成16年度に全職員のパソコン約4,000台をシンクライアント化した。電子自治体の推進などパソコンを使う業務の増加に伴い、セキュリティーレベルもより厳格化する必要が生じた。シンクライアントシステムは、そんな課題解決の方法として導入されたものだ。

当時の背景を稲住氏はこう語る。「導入の目的は、パソコン業務の多様化に対応できる機能性と、コンピューターウィルス被害や情報漏えい事故などを防ぐ安全性を両立させるための、抜本的な解決方法とは何か。その答えがシンクライアントシステムだったのです。」

シンクライアントシステムとは、パソコンの機能を入力作業や画面表示だけに限定させ、アプリケーションの利用やデータの保存などはサーバー側で行うシステムだ。パソコンにデータが残らず、USBメモリーなど外部記憶媒体の使用も制限されるため、パソコンの盗難・紛失やデータの持ち出しによる情報漏えいリスクを低減できる。
また、セキュリティーパッチの適用やアプリケーションのインストールなどをサーバー側で一括管理できるので、管理コストと稼働の軽減はもちろん、ライセンス違反につながるインストールも防止できる。

NTT西日本は一般競争入札でこのシステム導入を受注。約4,000台の端末を75台のサーバーで運用を開始し、データを管理・保管する専用ファイルサーバーとして、NAS(Network Attached Storage)を設置した。

シンクライアントシステムを導入している自治体は他にもあるが、岩田氏は「これほどの規模で導入したのは、おそらく和歌山県が初めてでしょう。シンクライアントシステムの導入に合わせて、セキュリティーポリシーを作成し全職員に対する研修も行いました。自治体としてかなりレベルの高いセキュリティー環境が実現したと思います。」と導入効果の大きさを力説する。

また、職員が使っていた既存パソコンをそのまま使う方式を採用し、イニシャルコストを大幅に抑制することにも成功した。

シンクライアントシステムを管理するサーバー

セキュリティーを確保しながら高い利便性を実現

シンクライアントシステムの構築にあたっては、和歌山県様が求める細かなニーズへの対応も求められた。

例えば、端末の利用制限によるセキュリティー管理では、端末を起動させるキーを職員証と兼用のICカードにした。カードを端末のリーダに差し込んでPINコードを入力すれば利用できる。このICカードでのログオン時に個人認証を行っているので、端末を起動させて以後はパスワードなどの入力が必要ない、シングルサインオンで業務を遂行することができる。

だが、問題もあった。
和歌山県様が採用した方式のシンクライアントシステムでは、一般的なオフィスソフトやメールソフト、グループウエアなどは問題なく動作できるが、大容量のメモリーなどを必要とするソフトや国から提供された専用アプリケーションなどは利用できない場合もある。
つまり、業務内容に応じた臨機応変なシステムが求められていたのだ。

そのニーズに応えたのが、2枚のカードの使い分けである。
端末の利用には職員証兼用のICカードが必要だが、シンクライアントシステムで使えないソフトなどの使用が必要なときは、管理者権限カード(ローカルカード)と呼ばれるカードを挿入すれば、端末内蔵ハードディスクからWindowsが起動する従来のパソコン環境で作業ができるという仕組みを作り、和歌山県様のニーズに応えた。 管理者権限カード(ローカルカード)は各所属のセキュリティー管理者が厳重に管理しており、カードの使い分けによって、セキュリティーの高さを損なわずに、柔軟な業務対応が可能になった。

ゼロベースからシンクライアントシステムを検証

今回のシンクライアントシステムの更改は、5年間の運用実績を踏まえた現状分析や他方式のシステム検討を含む調査業務からスタートし、NTT西日本もこの段階から参画した。

その結果、約4,000台の端末をサーバー集中管理できるシンクライアントシステム※1が、コスト面でも運用工数の軽減の面でも有利だという結論に至った。
しかし、調査業務の中から見えてきた課題もあり、それを解決することが重要なミッションであった。

5年間の運用を通じて見えてきた課題を解決

その課題の1つは、シンクライアントシステム導入当初と比べて、電子自治体の業務などが増加してきた結果、サーバーのCPUやメモリーのキャパシティが不足したことによって起こる不具合を解消することだった。
例えば、業務の繁忙な時間帯に、サーバーへのアクセスが集中すると動作が遅くなり、業務に支障をきたすといった影響だ。

NTT西日本は、アプリケーションの仮想化を行うソフトウェアの最新版と処理能力の高い最新CPUを搭載したブレードサーバーを導入しサーバーのキャパシティ不足を解消。併せて、各職員の個人データを管理するファイルサーバーの容量を、職員1人あたり500MBから1GBへ増強し課題解決へとつなげた。

さらに、サーバーの設定変更履歴やセキュリティーパッチの適用範囲などをすぐに参照できるようにドキュメントを整備したことで、トラブル対応のスピードアップや新しいアプリケーションのスムーズな導入が可能になった。また、ドキュメントの整備は、運用管理担当者の人事異動の際に、業務引き継ぎ作業を低減するという効果も生んだ。

「NTT西日本さんには、設計から開発、構築まで非常にタイトなスケジュールの中、仕様変更や新たな要望にも、しっかり応えていただきました。シンクライアントシステムの構築と運用実績を基盤にした、スピーディな対応力があったからこそ、今回の更改が成功したと思います。」と稲住氏はNTT西日本への信頼を語る。

運用面でのリスクを軽減した今回のシステム更改

システム更改での成果に、もうひとつ見逃せないのが管理体制の改善だ。

具体的には、これまで個別管理していたシンクライアントシステム用ブレードサーバーを1台のマスターイメージで管理することで、一元管理を可能にした。これによりこれまで、セキュリティーパッチの適用やバーションアップ、設定変更などをサーバーそれぞれに行っていたのを、1台のマスターサーバーに行うだけで完了できるため運用工数が大幅に軽減できた。

さらに、更改前はサーバーダウンしたときだけの対応だったNTT西日本のサポートを、サーバーの重要なサービスに対する24時間監視※2に変更した。
約4,000台ものシンクライアントシステムの運用においては、小さなトラブルでもその影響は全庁におよぶほど甚大だ。信頼できる管理体制の実現は、和歌山県様にとって欠くべかざる要件だったのだ。

「コンピュータシステムの運用はトラブルに直面することが多々あるものですが、NTT西日本さんが迅速に動き、対応してくれますので運用管理の担当者として心強いですね」と谷口氏は管理体制の強化への満足を語る。

数多くある自治体の中でも、ITに関して先進的な取り組みを続ける和歌山県様には、他の自治体から、シンクライアントシステムを見学したいという希望も寄せられている。「他の自治体にもこのシステムが普及していけば、トラブル対応の方法やもっと有効な活用方法など、さまざまな情報共有が可能になりますので、見学のご希望には積極的に対応しています。」と岩田氏はいう。

和歌山県様は、電子自治体への対応をはじめとしたパソコンを使う業務が、今後も増加していくと考えている。情報システムの基盤であるシンクライアントシステムの安定運用は、今後の業務を支えるうえでより一層、重要なミッションとなる。“日々のメンテナンスはもちろん、安定運用へのアドバイスや情報提供などに大きな期待を寄せている。現状に満足するのではなく、よりよいシステムになるよう、NTT西日本さんと協力してシンクライアントシステムの充実を進めていきたい。”という和歌山県様の期待に、NTT西日本がお応えする機会はますます広がりそうだ。

※1 更改後のシンクライアントシステムでは、
    ・Microsoft Windows Server 2008 Standard (x64)
    ・Citrix XenApp 5.0 Platinum Edition
   を導入しています。

※2 設備の保守・メンテナンスなどにより、サービスを停止させていただく場合があります。

PAGETOP
PAGETOP

本内容は2010年3月30日に掲載いたしました。
本ホームページに掲載されている会社名、商品名は一般にメーカー各社の登録商標または商標です。
本ホームページの無断転載、引用はお断りいたします。

審査 18-2468-1

Copyright(C) 1999-2019 西日本電信電話株式会社
バックナンバー RSS