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第61回じまんの家族図画・作文コンクール
特賞(作文の部)3学年の部

久米島小学校 嘉手苅 和子(かてかる わこ)

「100万年そばにいたいな」

 私は、お母さんといっしょにすごす時間が大すきです。平日は、お母さんはお仕事で、私もならい事があって、ねむる前ぐらいしかゆっくりできる時間がありません。でも、お休みの前の日は長くお母さんとの時間があります。毎週金曜日は、二人のすきなドラマを見ていました。そのドラマは、こい人が死んでしまって、ゆうれいになってあらわれるお話です。私は、お母さんとワクワクしながら見ていました。そのドラマの中で絵本が出てきました。するとお母さんが 「この絵本読んでみたいな。読んだ事ある。」
と、聞きました。私は、
「この絵本知ってるよ。へんなだい名だったから、読んだ事ないよ。」
と、答えました。でも、私もこの絵本を読んでみたくなりました。
 私は、ならい事の本だなで「100万回生きたねこ」という絵本を見つけました。「あっ、ドラマで出てきてた絵本だ。お母さんに読んであげよう」と思い、本を手にとりました。
スラスラと読み聞かせをしてあげたら、よろこんでくれると思い、もく読でれんしゅうしました。上手に出きたので、きっとよろこんでくれると思いました。
 その日の夜私は、絵本をもってはりっきっていました。お母さんも読み聞かせを楽しみにしていました。この絵本は、100万回死んで、100万回生きたとらねこが出てきます。そのとらねこは、だれの事もすきになりませんでした。でも100万回目に、白ねこと出会います。そして、白ねこを大すきになって、白ねこが死んでしまった時にはじめてなきます。そしてもう生きかえりませんでした。もく読していた時はなんとも思わなかったけど、読みきかせをしていると、なぜかなみだがポロポロ出てきました。声に出すと、とらねこの気もちが伝わってきて、本を読めなくなりました。すると、お兄ちゃんが、私のかわりに読んでくれました。お母さんもないていました。私は、この絵本は大すきなねこが死んでしまうかなしいお話だと思いました。でもお母さんは、ちがいます。
「よかったね。自分よりも大切だと思うねこに会えて。とらねこはしあわせだったから、もう生きかえらなかったんだね。」
と言いました。私は、とらねこにとっても、白ねこにとってもかなしい気もちにならないやさしい考えだと思いました。
 私にとって大切な人は、たくさんいます。家族や友だち、ほかにも私を見まもってくれる人たちです。そして、一番私をまもってくれているのは、お母さんです。いつもえがおで、とらねこのようにそばにいてくれるお母さんが私にとってとても大切な人です。そして、とっても大すきな人です。

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