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鈴鹿医療科学大学様の共通基盤系ソリューション、学術系ソリューション導入事例(2014年)

2014年3月24日 掲載
  • 300名以上
  • 学術・教育
  • コスト削減
  • 教育環境ICT化
  • BCP対策

導入サービス:共通基盤系ソリューション/学術系ソリューション

教務系システムをクラウドに移行することでBCP対策を確立。
運用管理稼働も軽減でき、職員が本来業務に注力できる環境を実現

キーテクノロジー&ソリューション

  • ※1 Infrastructure as a Serviceの略で、情報システムを構築するためのハードウェア・OS等の基盤(インフラストラクチャー)を、インターネットや閉域網等を通じたサービスとして提供する形態のことです。
  • ※2 日本全国の大学・研究機関等の学術情報基盤として国立情報学研究所(NII)が構築・運用している情報通信ネットワークです。ご利用にあたっては別途NIIが定める所定の手続きが必要です。
チーム医療を担う高度な人材を育成する
医療福祉系総合大学
「科学技術の進歩を真に人類の福祉と健康の向上に役立たせる」という建学の精神のもと、三重県や鈴鹿市の協力を得て日本初の4年制医療系大学として、平成3年に開学した鈴鹿医療科学大学。千代崎・白子の2つのキャンパスに保健衛生学部、医用工学部、鍼灸学部、薬学部の4学部(平成26年4月には看護学部を設置予定)と大学院を有し、現在は約2,300名の学生が在籍する医療福祉系総合大学として、“チーム医療”を担う医療・福祉スペシャリストの育成に取り組まれています。

事例の概要

日本初の4年制医療系大学として、4学部8学科を持つ鈴鹿医療科学大学様は、学生情報管理システムなどの教務系システムの更改時期に合わせ、東海・東南海地震に備えたBCP対策と、運用管理稼働の削減による教職員が教育・経営などの本来業務に注力できる環境づくりを目的に、教務系システムのクラウド化を決断。クラウド化により、サーバーなどの運用管理稼働やランニングコストを大幅に削減することに成功しました。今後は、クラウド環境に大学のさまざまな情報を収納し、戦略的に活用する“情報基盤”として利用する体制づくりを学内で進められています。

システム導入の背景

鈴鹿医療科学大学様では、平成20年の白子キャンパス(薬学部)の新設に伴い、本部機能がある千代崎キャンパスを含めた新たな教務系システムを構築し、学生情報管理システムや学生・職員向けポータルサイトを整備するなど、教育・研究や学生サポート機能の強化に向けてICT環境の整備に取り組まれてきました。

東海・東南海地震に備え、BCP対策が喫緊の課題に

教務系システムのハードウエアが更改時期を迎える中、次期システム環境について検討に入った鈴鹿医療科学大学様が、クラウドへの移行を新たに検討するきっかけとなったのが、平成23年3月11日に発生した東日本大震災でした。

大学運営の責任者である事務局長の村田尚久氏は、「ニュースを見て、他人事ではないと思いました。特にわが大学のある東海エリアは、東海・東南海地震など震度6以上の大規模地震発生の危険性が高い地域です。しかも、千代崎キャンパスは伊勢湾の海岸からわずか2キロ、海抜は6メートル。県の津波予想では安全といわれていましたが、万が一、教務系システムが被害を受ければ、大学の教育・研究活動に及ぼす影響が大きく、BCPの観点から強い危機感を覚えました」と当時を振り返ります。

当時、教務系システムなどのサーバー群は千代崎キャンパスに置かれており、サーバーは管理棟1階にあるサーバールームに設置されていました。そこで、より高い場所にある白子キャンパス(海抜13メートル)へサーバーを移転することも検討されましたが、災害リスクはゼロではなく、また、移転してもサーバーの運用管理負担は変わらないことから、鈴鹿医療科学大学様は、抜本的な対策の検討に着手されました。

NTT西日本の提案

BCP対策としてシステムの冗長性を確保した上で
“あたかも学内のLAN上にあるかのように利用できる”クラウドを提案

そうした中、同大学の教務系システムの構築を手がけたNTT西日本が提案したのが、教務系システム全体のクラウド化でした。

システム環境のクラウド化については、鈴鹿医療科学大学様の学内でも検討されていましたが、「学生データが含まれるシステムは学内にないと運用面でも不安」「コストがかかるのではないか」「具体的なメリットが分からない」といった不安の声も多くありました。

そこで、NTT西日本はBCP対策として、何よりも「大事な学生のデータをどう守るか」という観点から、NTT西日本グループが提供するクラウドサービスを活用し、教務系システム全体をクラウド化する提案をしました。NTT西日本が提案したのは、NTT西日本グループが提供するIaaSサービス。データセンターのサーバー群をVMwareにより仮想化し、提供するサービスです。

サービスとしての特徴は、耐震性に優れ、高い耐障害性を持つNTT西日本の通信ビルにあるデータセンターを利用している点と、万が一サーバーに障害が起きても別の仮想サーバーに切り替わるシステムの「冗長性」でした。

さらに「SINET4」という各大学が利用する学術情報ネットワークのノードは、西日本エリアではほとんどがNTT西日本のデータセンター内に設置されており、IaaS とSINET4を接続したサービスを利用できるため、“あたかも学内のLAN上にあるかのように利用できる”クラウドで提供できることも大きな特長でした。

提案を受けた鈴鹿医療科学大学様は、BCP対策の実現、SINET4への接続、さらにサーバーを所有する場合のランニングコストなどのコスト面のメリットを高く評価し、NTT西日本グループのクラウドの導入を決定されました。

図:システム構成図

システム導入の効果

既存のアプリケーションをクラウド上に移行するのに要した時間は、わずか1.5日。「気付かないうちにクラウド上で稼働していたという感じ」(松永氏)というほどスムーズに行われました。

1.BCP対策の実現

データセンターの「堅牢性」とサブサーバーのバックアップによるシステムの「冗長性」により、万が一の際にも迅速に対応できるBCP対策を実現。

2.電気料金などのランニングコストと運用管理稼働の削減

教務系システムがデータセンターに移行したことで学内サーバーの運用にかかる電気料金などのランニングコストの削減や、教職員のシステム運用管理稼働の削減が実現。

3.本来業務に注力できる業務環境の実現

クラウドに移行することで、システムの運用管理にかかる余分な稼働を軽減でき、職員が教育・運営などの本来業務に注力できる環境を実現。

お客さまの声

写真:松田 尚久氏

大学では戦略的なデータ活用を教育にも活かしており、履修状況や出席率、成績などのデータを収集・分析し、可視化しています。クラウドに移行することでサーバーへの不安やリスクが解消され、運用にかかる職員の労力も一切なくなりました。今まで以上にデータを安心して活用でき、本来業務にパワーを割くことができています。

写真:松永 ひとみ氏

今まで使っていた教務系システムがそのままクラウドに移行できると聞いていたので、システム面では不安はありませんでした。費用面では自前でサーバーを持つのと比べても、5年スパンで見てほぼ同じでした。電気料金も不要で、資産計上の必要もなくトラブルもなさそうだったのでクラウドで行きたいという思いは強かったです。

写真:髙木 純一氏

学生の情報は大学にとって大変重要な資産。それだけにシステムの安全性が最優先されます。クラウドシステムなら(サーバーを)自前で持つよりも安心できますし、以前からNTT西日本には大きな信頼を置いています。

平成26年度から看護学部も開設され、今後もデータはますます増加していきます。それらのデータを活用するには、分散しているデータもまとめていかなければなりません。まさにビッグデータの時代なのです。それだけに負担が少なく、信頼性も高い、柔軟性に富むクラウドへの期待は大きいですね。

  • ・サービス導入効果は、ご利用者様の声に基づくものであり、お客さまのご利用状況により、効果は異なります。
  • ・本ホームページの内容は、NTT西日本エリア(富山県、岐阜県、静岡県以西の30府県)のものです。

本内容は2014年3月24日に掲載いたしました。
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審査 22-S1051