佛教大学さまの事例概要
電子教科書の導入で
生涯にわたる学びの質の向上をめざす
佛教大学さまには通信教育課程が設置されており、様々な学生が学びに取り組んでおられます。
通信教育課程の特徴として、教科書を読み込み、指定されたリポートを提出し、試験に臨むという履修方法の科目があり、教科書を読むことが学びの根幹となっております。
これをデジタル化※することにより、通信教育課程の特徴である「いつでも、どこでも学ぶことのできる」環境を次のステップに進めることを検討され、NTT西日本と地元の大垣書店との協業により、まずは、教育DXが進む小学校の教員を養成する小学校一種免許課程の一部において電子教科書の試験導入を開始されました。
これにより、学ぶためのタイムパフォーマンスが向上し、学びがより身近なものとなりました。
- ※NTT EDX社のEDX UniTextによりデジタル化を実現
佛教大学がめざす通信教育
学びたいという意欲を持ったときにすぐに学びを開始できる環境を実現
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水谷さま
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スクーリングを受講する学生には、履修申込後に大学から教科書を発送していたのですが、事前学習の時間が欲しいという声が受講生から上がっていて、その中に電子教科書を導入してほしいという要望が以前からあり、何とかして実現したいと考えていました。
既に電子化されている教科書であれば、一般の電子書籍サービスを使えば済む話ですが、本学が制作している独自の開発教材もあります。
今回のNTT西日本のスキームでは、本学で使用している教科書や教材を知り尽くしていて教員の信頼も厚い、地元の大垣書店との協業によるものだったことも導入のハードルを下げてもらえたと思っています。
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河村さま
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スクーリング履修では、意欲の高い方が初期に申し込まれる傾向があるのですが、事務処理上一律に教科書をお送りするため、届くのはスクーリングの直前になる傾向にありました。
学生の学修意欲が最も高まっているときに予習が開始できないのは矛盾していますし、発送作業が現場の職員の負担になっていました。
電子教科書の導入によって、学生のストレスと職員の負担の両方を解消することができますので大いに期待しているところです。
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水谷さま
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今回は、小学校一種免許を取るコース限定で、そこに入学手続きをされた方全員を対象として試験導入を実施しています。
小学校では既に国が主導でGIGAスクール構想を推進していますので一人一電子端末の時代を迎えています。そこで教える教員が紙での学修しか知らないのでは困ります。
それに近い環境で学んでほしいという思いもあって様々な取り組みを行っていますので、さらに利用者を広げていければと考えています。
多くの学生が電子教科書で閲覧するようになれば、教科書のどこを読んで、どこを読んでいないかなどのログを解析することも将来的には可能になります。
さらに、それらのデータを踏まえて、先生が電子教科書の中にメモを書いたり、マーカーを引いたり、様々な指導をテキストの中ですることができますので、教育の質の向上も図ることができます。
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河村さま
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通信教育というと従来は個人のやる気頼みの独学のイメージがありました。
これからはデジタル化することで、紙のテキストでは把握できなかったデータを取って学生にフィードバックするような、通信教育だからこそできるコミュニケーションのあり方を模索していく必要があると考えています。
また、教員が指定した教科書がほとんど読まれていないケースがあれば、事務方から教員へフィードバックすることも考えられます。
電子教科書の閲覧ログを採取することがその第一歩になるのではと期待しています。
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佛教大学 生涯学習部 メディア・教材課 課長
河村 明美さま -
佛教大学 生涯学習部 メディア・教材課 課長補佐
水谷 彰吾さま -
佛教大学 生涯学習部 部長
山添 恭寛さま
電子教科書を多様な学びのニーズに
応えるプラットフォームに
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山添さま
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今、初等教育でのデジタル化が最も進んでいますが、今後は中等教育、高等教育へも確実に波及していきます。
そこに大学が対応できないのであれば大きな問題です。
電子教科書で言えば将来的には全学部全学科で採用すべきだと考えています。
そこでネックとなるのが、日本で大学の教科書があまり読まれていないことです。
特に通信教育課程のテキスト履修の場合、教科書を読んで、リポートを書いて、フィードバックをもらって、試験を受ける流れで、教科書が原点となります。
もっと読んでもらうための仕掛けや飽きさせない工夫が必要です。
例えば、電子教科書に動画を組み合わせることが考えられます。
普段は顔を合わせることのない先生が、5分程度の映像で最初に学びのポイントを説明してくれたら、やる気が出ませんか?
そのような組み合わせをNTT西日本と一緒に考えていきたいと思っています。
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山添さま
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さらに生涯教育を考えたときには、卒業後も教科書を読めることが重要です。
教員はもちろん、本学の通学課程には、看護、医療系の学生もいます。
学んだことを持って現場に出て、学んだことを振り返りたいタイミングが必ずあるものです。
その時、電子教科書があれば、学修で理解が不十分だったところも瞬時に確認できます。
また、年齢や経験を重ねるごとに、20代の学生時代には興味が持てなかった哲学や仏教、歴史などの魅力がわかるようになります。
電子教科書を通じて、学生とのつながりが生涯続いていく。
18歳人口は減り続けますが、心を豊かにする学びへのニーズは世代を超えて増え続けています。
そこに本学の果たすべき新しい役割があり、その実現のためにもデジタル化は必須だと考えています。
「いずれはすべての学生が電子教科書で学ぶことができるように環境を整えるのが私たちの責務だと考えています。
そして一度購入したら卒業後も必要な時にいつでも読み返すことができるようにすることが重要です」
お客さま情報
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1912年、高等学院として開学した後、1949年に新制「佛教大学」を設立。
仏教精神を建学の理念とし、「人材養成」を目的として、「教育」「研究」「社会貢献」の3領域での活動を行いながら、世界文化の向上と人類福祉の増進に貢献することを使命に掲げています。
現在では7学部15学科(通信教育課程は6学部11学科)、大学院4研究科7専攻を配置し、学部生・大学院生の計約7000名を擁する総合大学に発展。
関西で最初の通信制大学(正規課程)として70年の歴史を持つ通信教育課程では、約9000名の学生が学んでいます。
- ※サービス導入効果は、ご利用者さまの声に基づくものであり、お客さまのご利用状況により、効果は異なります。
- ※本パンフレットの内容は、2023年2月時点のものです。