ピア・ツー・ピア

ピア（Peer）とは、ネットワーク通信において、接続している相手のコンピューターや通信機器のことです。ピア・ツー・ピアとは、コンピューターが対等な関係でデータを交信するシステムのことを表します。ピア・ツー・ピアのことを、Peer to Peer、P2P、PtoPと表記する場合もあります。
ピア・ツー・ピアのシステムは、クライアントとサーバーの両方の役割を兼ね備えているのが特長です。不特定多数の端末がサーバーを介することなく、端末同士でデータを共有できます。

ピア・ツー・ピアはサーバーを介さないため通信速度が速いうえに、サーバーダウンのリスクがなく、いつでも通信することが可能です。また、ネットワーク上にデータが分散されるため、ピア・ツー・ピアネットワーク利用者の匿名性の確保にもつながります。

ピア・ツー・ピアは、LINE、Skype、仮想通貨のビットコイン、ファイル共有ソフトのμTorrentに活用されています。ビットコインの場合、ブロックチェーンのブロック（分散台帳）にデータを書き込む際にピア・ツー・ピアの技術を使用します。

ただし、ピア・ツー・ピアは個人同士がデータを直接交換するため、通信相手の安全性の確認が難しい面があります。ファイル共有ソフトを利用する際、ウイルス感染や情報漏えいのリスクがある点にも注意が必要です。