360度カメラ

360度カメラとは、360度の全方位を撮影できるカメラのことです。全天球カメラ、全方位カメラと呼ばれることもあります。通常のカメラは平面的な画像の記録に留まるところ、360度カメラは全方位から静止画と動画を撮影できます。
360度カメラで全方位を撮影する仕組みとは、複数のレンズで同時に撮影した画像をつなぎ合わせるものです。たった1回の撮影でパノラマ画像が撮影できるのが、360度カメラならではの大きな強みです。なお、360度カメラのレンズは、魚眼レンズ（広角レンズ）を用いたタイプが主流です。

360度カメラは、全天球と半天球の2種類に分類されます。

全天球カメラは前後で2枚のレンズが搭載されており、片面ずつを撮影して映像を合成するものです。2枚のレンズにより、上下と水平方向をカバーできるのが全天球カメラの特長です。一方、半天球カメラはレンズが1枚のみ搭載のため、水平方向に360度、半分のドーム型に撮影できます。

360度カメラの用途は、画像解析、防犯カメラ、ドライブレコーダーなどが挙げられます。もともと業務用で開発された360度カメラですが、一般的な用途も広がっている状況です。

仮想現実とも呼ばれるVR技術は、360度カメラで撮影した画像を活用したものです。VRビューアーで編集、再加工した画像を、VRゴーグルを通すことでVRコンテンツを体験できます。

なお、スマートフォンに直接取り付ける360度カメラ、360度動画が撮影できるアプリも登場しています。誰でも簡単にパノラマ画像の撮影が可能で、SNSに非日常的な画像を投稿するケースも増えています。