【別紙1】朝日放送テレビ・愛媛朝日テレビとの共同実験について
1.朝日放送テレビとの共同実験について
1‐1.実施概要
①実施期間
- 2022年5月23日(月)~6月3日(金):“フレッツ 光クロス”での検証
- 2022年6月10日(金)~6月13日(月):“フレッツ 光ネクスト”での検証
- 2022年6月27日(月)~6月30日(木):インターネット回線での検証
②実施背景
朝日放送テレビでは、柔軟な編集設備の調達によるコスト削減を目的として、クラウド編集サービスの活用を検討していました。しかし、大容量の映像データをクラウド環境にアップロードする際に時間や手間がかかることから、本格的な導入が進まない状況でした。そこで、朝日放送テレビとNTTビジネスソリューションズは、朝日放送テレビにある映像素材ストレージに格納されている映像素材を、クラウド環境上の編集サーバーから直接ファイル参照・編集することで、映像素材を移動させることなく編集作業が実施できるかを検証するため、本実験を実施する運びとなりました。
③実施内容
- 編集作業時の映像素材については、朝日放送テレビの映像素材ストレージに格納し、編集サーバーから“フレッツ 光クロス”を経由して映像素材ストレージのファイル参照を行い、編集サーバー上に映像素材をアップロードせずに編集作業を実施。
- 出張先からのアクセス等も考慮し、“フレッツ 光クロス”、“フレッツ 光ネクスト”、インターネット回線(固定/モバイル)を利用して、朝日放送テレビの編集者が、自身の操作端末から、予め編集ソフト“EDIUS”※がインストールされたクラウド環境上の編集サーバーにリモート接続し、編集作業を実施。
- ※EDIUSは、グラスバレーの登録商標または商標です。
④実施エリア
大阪市(大阪府)、東京都
1‐2.実施結果
- 映像素材ストレージのファイル参照について、通信遅延等によるストレスを感じずに作業実施でき、これにより映像素材ストレージから編集サーバー上に映像素材をアップロードすることなく、編集作業を完遂することができました。
- 編集作業について、どの回線を用いたリモート環境下においても、安定した操作が可能であることを確認することができました。
2.朝日放送テレビ・愛媛朝日テレビとの共同実験について
2‐1.実施概要
①実施期間
2022年8月5日(金)~22日(月):今夏の甲子園開催期間
②実施背景
夏の甲子園期間における取材・編集作業では、朝日放送テレビが予め甲子園映像編集用の編集設備を本社社屋に準備し、系列局の取材班(ディレクター、カメラマン、アナウンサーの3名)が地方から出張し、取材先と編集設備のある朝日放送テレビ本社を往復しながら取材・編集を実施していたため、移動時間やコストに関して課題がありました。そこで、取材における移動時間及び編集設備調達の効率化を目的とし、クラウド編集サービスの導入に向けた検討を開始しています。本実験では甲子園映像編集における本サービスの適合性について検証いたしました。
③実施内容
- 愛媛朝日テレビの編集者は、“フレッツ 光ネクスト”を利用して自社の操作端末から編集サーバーにリモート接続し、編集ソフト“EDIUS”※を用いて甲子園映像編集を実施。
- クラウド編集サーバー上で編集した高精細なビデオ信号をIP伝送装置 MDP3020にて、IPネットワーク上で伝送が可能な形式“JPEG XS”に変換し、“フレッツ 光ネクスト”を通じて愛媛朝日テレビのモニターに表示。
- 甲子園の中継映像は、朝日放送テレビの提供する中継インジェストシステムを経由して、朝日放送テレビの映像素材ストレージにリアルタイムに格納され、愛媛朝日テレビの編集者は、編集サーバーから“フレッツ 光クロス”を経由してその映像素材を直接参照することで、編集サーバー上に映像素材をアップロードすることなく、甲子園映像編集を実施。
- ※EDIUSは、グラスバレーの登録商標または商標です。
④実施エリア
- 【朝日放送テレビ】大阪市(大阪府)
- 【愛媛朝日テレビ】松山市(愛媛県)
2‐2.実施結果
- 甲子園映像編集について、リモート環境下での安定した操作性を確認することができました。映像素材ストレージのファイル参照について、通信遅延等によるストレスを感じることなく、編集作業を実施することができました。
- モニター表示については、通常再生時には問題ない品質であることを確認できました。しかし、編集作業時のスロー・倍速再生等においては、通信の揺らぎ等の影響で、十分な品質を満たすことができませんでした。
- 本サービスについて、モニター表示の品質は十分でなかったものの、甲子園映像編集においては、適合可能なレベルであることを確認することができました。
- 本サービスを利用することで、愛媛朝日テレビの取材班(ディレクター、カメラマン、アナウンサーの3名)の移動時間を削減し、なおかつ編集作業と現地取材のワークフロー分離が可能となったため、取材班の取材時間が従来よりも1日約3時間程度長く確保できるという結果が得られました。
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