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News Release

NTT西日本、佛教大学による、デジタル会員証を活用した生涯学習支援の共同実証について
~生涯を通した多様な学びの機会創出~

2023年5月15日
西日本電信電話株式会社
学校法人佛教教育学園 佛教大学

 西日本電信電話株式会社(大阪府大阪市、代表取締役社長 森林 正彰 以下、NTT西日本)、佛教大学(京都府京都市、学長 伊藤 真宏 以下、佛教大学)は、佛教大学オープンラーニングセンターの約1300名の会員を対象に、2023年6月1日(木)から2024年3月31日(日)まで、デジタル会員証を配布し、デジタル会員証を活用した生涯学習の意欲向上や機会増を図る実証実験を行います。

1.取り組みの背景

 人生100年時代を迎える今、産業界で求められる知識やスキルが変化し、その変化に対応するためにリカレント・リスキリングといった社会人の学び直しを促進していく必要があることから、大学にはこれまで以上に、社会人の再学習や生涯学修のステージをその都度・タイムリーに用意するなど、多様な課程・プログラムや開講形態が求められます。
 現在では大学教育と社会人教育それぞれの学生の情報を紐付けすることが難しく、個人毎の生涯学修の履歴管理が煩雑になるとともに、大学としても個別最適な指導に活用することができないという課題があります。
 NTT西日本では大学での学生の成績、資格等の各種証明書を発行する「証明書発行サービス」を提供しており、佛教大学をはじめ現在70大学以上にご利用いただいています。証明書発行サービスに蓄積される学生の情報とデジタル会員証「Smart Me®」※1を生涯IDによりシームレスに繋ぐことで、生涯学修の履歴管理を可能にするともに、デジタル会員証を活用した各種ソリューションにより学修環境のDX推進に取り組みます。

ソリューション内容

  • 証明書発行サービスとの連携による学修履歴管理とデジタル会員証の発行
  • デジタル会員証のプッシュ通知機能による会員向けへの情報提供
  • QRコードを用いた対面やオンライン受講の出席および受講管理
  • 受講修了証およびオープンバッジをスマホにて保有、管理

 佛教大学では、すべての世代や立場の学びたい意欲をもつ人々に、「だれでも、どこでも、いつからでも、いつまでも」学ぶことができる学習の場と機会を提供すべく、日本最大規模の通信教育学部を有してきた中、2021年4月、大学の教育を社会に広く開放することを目的に、佛教大学オープンラーニングセンター(以下、O.L.C.)を新たに設置・開設し、受講者数は延べ6万人を超えました。
 O.L.C.では現在、19歳から100歳までの会員約1300名が学習しています。そのうち500名を超える会員は、全国初めてとなる講座のサブスクリプションが可能な定額会員です。講座は、普遍的テーマから最旬トピックまで、11の豊富なカテゴリで、年間600以上の講座をハイフレックスやオンデマンドで開講しています。デジタル会員証の導入で以下の取り組みを実施し、生涯学習の意欲向上と学びの機会最大化の有効性を検証します。

  • ※1 「Smart Me®」とは、NTTコミュニケーションズ株式会社が提供する社員証や学生証などの身分証明書をデジタル化するサービスです。

2.実証実験の内容

①証明書発行サービスとデジタル会員証の連携による学修履歴の一元管理と学習機会の創出

 O.L.C.では、期間を開けての再受講など学習機会が不連続になることが多く発生します。システムに蓄積される学修履歴と個人毎に配布するデジタル会員証を生涯IDで紐づけることにより、学修履歴の一元管理をすることで、受講者が学修履歴を把握することが可能になります。
 また、O.L.C.では受講履歴をもとに、リカレント教育やリスキリングに役立つ社会人教育をプッシュ通知によりレコメンドし学習機会の創出を図ります。

②デジタル受講修了証およびオープンバッジ

 証明書発行サービスから発行される受講修了証や成績証明書をスマートフォンに格納し学修履歴を個人で管理、可視化することを可能にします。特定の講座ではオープンバッジを発行することを想定し、スキルアップや学習意欲の向上につなげます。

③ハイフレックス型講座の出席管理

 学習スタイルが対面・オンラインのハイフレックス型が進む中で受講者の出席情報の取得は大きな課題になっています。デジタル会員証アプリの出席確認機能により、ブロックチェーンによるなりすまし防止を実現し、QRコードの読み取りにより、対面・オンライン双方の出席確認を可能にすることで講師および受講履歴把握の負荷軽減が期待できます。

図1 デジタル会員証イメージ

図1 デジタル会員証イメージ

図2 実証実験全体のイメージ

図2 実証実験全体のイメージ

3.今後の展開

 本取り組みを通して、「デジタル学生証・会員証」が幼児教育・小中高・大学(通学・通信)・社会人(卒業生)学習の一連の生涯学修の伴走(支援)となり、生涯を通して多様な学びの機会の創出になること、社会的な取り組みである生涯学修の拡がりを支援するICTとして活用できることを確認し、各教育機関への展開をめざします。
 NTT西日本では、「デジタル学生証・会員証」が生涯IDとして、個々人の学び(学修)の促進や証明となり、教育現場で有効活用できるよう、更なる機能拡張やAPIを開発し、生涯学習のDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献して参ります。
 佛教大学では、デジタル会員証の展開により佛教大学ファミリーとしての絆の醸成や生涯を通した「学び」の機会の創出に貢献してまいります。

※ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

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審査 23-134-1