地域製造業のスマートファクトリー推進に向けた共同実験の延長・拡大について

　株式会社ひびき精機（本社：山口県下関市、代表取締役社長：松山　英治）と西日本電信電話株式会社（本社：大阪府大阪市、代表取締役社長：小林　充佳）は、スマートファクトリー実現に向けたローカル5Gの活用に関する共同実験協定を2020年4月23日に締結し、共同実験を行ってまいりました^※1。
　共同実験を通じて、地域製造業の課題の一つである技術継承や業務効率化において、定量的な効果が実証されたこと、また、昨年来継続する新型コロナウィルスの影響による地域製造業の課題解決に向けての両者の議論が進んだことから本共同実験の期間を2022年3月31日まで延長し、取り組みを拡大することとしました。

• ※1 2020年4月23日ニュースリリース参照(https://www.ntt-west.co.jp/news/2004/200423b.html)

（1) 2020年度の取り組み

　ローカル5Gの技術検証^※1に加え、製造現場の技術伝承や業務効率化を目的とした複数の共同実験を実施し、特に「リモート作業支援」において、最大30%の業務時間削減効果を確認しています^※2。

• ローカル5G技術検証：電波特性(距離/回析等)や大容量映像データ転送検証等
• リモート作業支援：スマートグラスを活用した、遠隔作業支援・技術伝承
• リモート工場見学・監査：360度映像配信を活用した、遠隔のお客さまへの工場見学
• リモート高精細映像監視：4K高精細映像を活用した、遠隔からの作業進捗管理
• リモート設備稼働監視：センサーを活用した、遠隔からの設備の稼働監視

ひびき精機さまとの取り組みを動画で紹介しておりますので是非、ご覧ください。
https://www.ntt-west.co.jp/ict/casestudy/smart-factory.html

• ※1 一部ローカル5G以外のネットワークも活用し実験を実施
• ※2 ひびき精機さまにより、実業務に活用し測定した1回の作業あたりの削減時間

（2）2021年度の取り組み(予定)

　2020年度に成果が得られた取り組みの精度向上等に加え、映像データやAI分析の活用による自動化など、更なる技術伝承や業務効率化に向けた取り組みを予定しております。

• リモート作業支援の目線映像データ活用による技術伝承の高度化：
  熟練者のスマートグラスの目線映像データを活用した、動画マニュアルの自動作成
• リモート高精細映像監視データのAI分析による業務効率化：
  工作機械工具の映像を活用した、工具の摩耗状態等の自動検知
  作業映像を活用した、作業内容や進捗の自動検知
• ローカル5Gの活用業務の拡大による生産性向上：
  実験用ローカル5Gのひびき精機社内業務ネットワークへの統合・運用

　NTT西日本では、新型コロナウィルスの影響による工場の操業停止など製造業のお客さまの様々な課題に対して、ICTを活用したリモート化等による “止まらない工場”の実現支援ソリューションを展開しており、本共同実験の取り組みについても、実験結果を踏まえてラインアップ追加できるよう検討してまいります。