大空への挑戦
- NTT西日本 佐賀支店 バルーンクラブ -
バルーンとは
皆さんはバルーン(熱気球)をご覧になった事がありますか?
佐賀平野では、毎年5月下旬から6月下旬にかけての初夏シーズン、ならびに10月下旬から2月下旬にかけての秋冬シーズンに、数多くの熱気球が空に浮かんでいます。
バルーンの歴史
歴史を遡ると、1783年にフランスのモンゴルフィエ兄弟が人類史上初めて、熱気球の有人飛行を成功させました。暖炉に干した洗濯物がふわりと舞うのをヒントに、温めた空気を袋に詰めて空を飛ぶというアイデアを思いついたと言われています。
バルーンの構造・原理
熱気球は、球皮とよばれる大きな袋にバーナーで熱い空気を送り込むことで、熱せられた空気が上昇しようとする力を利用し、空に浮かびます。球皮の中の空気の温度は70℃から100℃程にもなります。
最も一般的な熱気球(3〜4人乗り)の大きさは、球皮の直径が約17m、高さが約20mで、ビルの7階と同じくらいの高さです。熱気球自体の重量(球皮、バスケット、バーナー、燃料等)は約300kgありますが、浮力が約600kgありますので、熱気球自体の重量を加味しても3〜4人の搭乗が可能です。
熱気球にはエンジンやブレーキ、更には舵もついておらず、パイロットはバーナーを操作し球皮内の空気の温度を変化させることで浮力を調整し、上下に動くことで進みたい方向の風を探しながら目的地をめざします。一般的には、燃料のガスボンベを4本積み込みますが、この時、最長で約90分のフライトが可能です。(ガスボンベ1本で約30分フライト可能、1本は予備)
熱気球一式のコストは約400万円ですが、そのほかに、移動に使う車両や高度計などの別の機材も必要です。
バルーン競技
熱気球では、競技のことを「タスク」と称し、どれだけ正確に目的地に近づけるかを競います。タスクでは1,000フィート(約300m)から4,000フィート(約1,200m)程の高度まで上昇して風を探します。
タスクには、スタート直前に発表される、予め設定されたターゲット(目標地点)へマーカーを落とす「JDG(ジャッジ・ディクレアード・ゴール)」と呼ばれる競技や、 競技参加のバルーンとは別の先行バルーンの着陸地点がターゲット(目標地点)として設定され、そこへマーカーを落とす「HNH(ヘア・アンド・ハウンズ)」と呼ばれる競技等があります。
熱気球の飛行は天候に非常に左右され、風速4m/s以上になると危険なため、飛行が中止されます。
バルーンクラブの歴史
NTT西日本 佐賀支店で活動しているバルーンクラブの歴史は、1992年3月からスタートしました。
多くの地場企業が熱気球を保有し、佐賀インターナショナルバルーンフェスタ等に参加している状況をみて、NTTの熱気球を飛ばしたいとの強い思いを持った数十名の社員が愛好会を発足させたのが始まりです。
熱気球の保有に向け、1994年に社員とバルーンクラブ会員からの寄付等を元に中古の熱気球を購入、待望の「NTTドリーム1号」が誕生しました。この「NTTドリーム1号」による佐賀インターナショナルバルーンフェスタ等への競技や、係留体験搭乗等の地域イベントへの参加を積極的に行い、地域の皆さまからも認知いただけるクラブとなっていきました。
これらの継続的な取り組みにより、1997年に「NTTドリーム2号」を新調、現在は「NTT西日本 佐賀支店 ドリーム5号」として、秋の風物詩「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」をはじめとする各種競技大会や地域イベントへ参加しています。
バルーンクラブの活躍
NTT西日本 佐賀支店は、“地域から愛され、信頼される企業”をめざし、社会貢献活動に積極的に取り組んでいます。
バルーンの活動においても、毎年開催される各種競技大会や地域イベントへ参加しています。
主な活動状況
各種競技大会への参加
佐賀インターナショナルバルーンフェスタ
毎年10月下旬から11月上旬にかけて、佐賀市嘉瀬川(かせがわ)河川敷で開催されるアジア最大級の国際熱気球競技大会です。毎年約100機の熱気球が参加しています。
吉野ヶ里ウィンターバルーンフェスタ
毎年12月下旬に吉野ヶ里歴史公園(佐賀県吉野ヶ里町)をメイン会場として開催される日本気球連盟公認の熱気球競技大会であり、吉野ヶ里歴史公園上空を熱気球がフライトする唯一の熱気球競技大会です。
SAGAバルーンチャレンジシリーズ
毎年12月下旬から1月上旬にかけて、佐賀市嘉瀬川河川敷で開催される、佐賀エリアを拠点として活動している熱気球チームによる全4戦の競技大会です。
熱気球競技者の技能向上をめざすと共に、大会を運営するスタッフの育成を図ることを目的としています。
佐賀市長杯/若葉杯新人戦熱気球大会
毎年6月上旬に佐賀市嘉瀬川河川敷で開催され、特に新人のデビュー戦としても認識されている熱気球競技大会です。
地域イベントへの参加
係留体験搭乗
係留とは、ロープで地上につながれた状態のバルーンを地上から15m程上昇させるもので、体験搭乗や展示として活用されています。校庭などでも実施できることから、係留体験搭乗では、お子さんから高齢者まで、気軽にバルーン独特の宙に浮く感覚やバーナーから出る炎の熱気を感じることができ、大変好評です。