第62回じまんの家族図画・作文コンクール
特賞(作文の部)6学年の部
嘉芸小学校 石川 瑠依莉(いしかわ るいり)
「お母さんへ」
「やった。お夕飯、オムライスだって。」
お母さんのオムライスは、私の大好物です。私だけでなく、姉弟みんな、お母さんのオムライスが大好きです。我が家のオムライスはチーズをのせることが特徴的です。七人分のオムライスをパッと作るお母さんの姿は、かっこいいです。
私にはまだ一才の弟と、小学一年生の弟がいます。四年生の弟は、野球ばかりで、お家のことはしません。だから、いつも下二人の小さな弟の世話は私がやるのです。おむつをかえたり、お風呂に入れたり。
「何で私だけ。」
とおこることもあります。
「じゅりなは、部活で大変なんだから、あなたがやりなさい。」
姉ではなく、私にばかり仕事を言いつけるお母さんのことがたまにきらいになります。しかも、お母さんには私のきらいな口ぐせがあるのです。
「早く、準備して。」
「早くお風呂に入りなさい。」
「早く寝なさい。何時だと思っているの。」
お母さんの「早くして」という言葉が、私は大きらいです。その言葉に、どれだけ反抗してきたかわかりません。その度にお母さんとの口げんかが始まるのです。
私たち五人を育てるために、お母さんがどれだけ大変な思いをしてるかを知らないわけではありません。まだ赤ちゃんもいるのに、お母さんはマンゴを一人で育てています。仕事が休みの日にお父さんが手伝うことはあっても、ほとんどお母さん一人で農作業をしているのです。夏場の収穫時期は、大忙しです。私はまだマンゴの収穫を手伝うことができないので、せめて弟の世話をしようと、自分ができることはがんばっています。それが下の弟たちの世話なのです。
「ありがとうね。助かるよ。」
お母さんからもらうその言葉に、私はやってよかったと思い返すのです。仕事と家のこと、私たちの世話にすべての時間を費やしているお母さんのことを、私はすごいと思います。尊敬しています。自分だったら、できないなと思います。その気持ちを時々忘れてしまうから、お母さんに反抗してしまうのだと思います。お母さんの働く姿を、しっかりと見ようと思いました。
もうすぐ、母の日です。いつも、何となく過ぎてしまっている母の日ですが、今年はお母さんのために何かしてあげたいです。つかれているお母さんには、肩もみが一番いいかな、と考えたりしています。お姉ちゃんと相談して、お母さんが喜ぶ何かをプレゼントしたいなとも思っています。
お母さん、いつもありがとう。お母さんのオムライス、いつか私にも教えてね。私がお母さんに作ってあげたいから。
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