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第62回じまんの家族図画・作文コンクール
特賞(作文の部)4学年の部

下地小学校 洲鎌 光希(すがま みつき)

「おじいとお父さんと一緒に」

 毎年夏になると、ぼくは楽しみにしていることがあります。それは、おじいが育てたマンゴーを食べることができるからです。
「マンゴー、おいしい!」
と、ぼくが喜んで食べていると、おじいはにこにこ笑って、やさしい目でぼくのことを見ています。おじいの畑には、ビニールハウスが八棟あり、四種類のマンゴーを育てていて、他にも、さとうきびや季節の野菜、果物も作っています。農薬を使っていないので、キャベツの葉は、虫に食べられて穴があいていたり、トマトやナスは、表皮にきずがあったりしますが、
「上等な野菜だね。」
と、お母さんは喜んで料理に使います。
 ぼくのおじいは、今年で八十二歳になります。歩くときも、ご飯を食べるときも、運転するときも、何でもゆっくり動きます。ゆっくりながらもおじいは、毎日畑に通い、朝早くから日暮れまで一生けんめいに畑仕事をがんばっています。ぼくが、畑のお手伝いをしているとき、
「光希はえらいね。ありがとう。」
と、ほめてくれます。ぼくが休けいをしていると、必ず、冷たいジュースをわたしてくれます。ぼくが休んでいる間も、おじいはゆっくり動きながら、ひとつひとつの作業をこなしていきます。おじいが作業をした後の畑は、いつもきらきら光って見えます。だから、おいしい野菜や果物が育つんだなと思いました。
 休日になると、ぼくのお父さんはおじいの畑仕事を手伝います。平日は市役所で働くお父さん。せっかくのお休みなのに、朝早くから畑へ出かけて行きます。
「畑に行くと、元気が出るよ。」
と、お父さんは楽しそうに作業をしています。畑仕事はきつかったり、大変なことが多かったりするけれど、作物が育っていくのがとても嬉しいそうです。トラクターを運転したり、大きなふくろに入った肥料や、切り取った枝や刈り取った草を抱えるように運ぶお父さんは、とてもかっこいいです。
 おじいの畑は、ご先祖様がのこしてくれた大切な畑だそうです。
「畑で作物を育てることが、畑を守っていくことにつながるんだよ。」
と、お父さんが話してくれました。畑では、力仕事はお父さんがやったり、作物を育てていくための知しきを、おじいがお父さんに教えていたり、おじいとお父さんは支えあって、自分にできることを一生けんめいにがんばっています。
 四年生になったぼくが、畑でできる仕事はきっとたくさんあります。これからも、自分にできることを見つけて、一生けんめいお手伝いをして、おじいとお父さんと一緒に、たくさんの作物を育てていきたいです。

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