第62回じまんの家族図画・作文コンクール
NTT西日本沖縄支店賞(作文の部)
港川小学校 3年 よざ はるま
「弟の長いかみ」
ぼくの弟は四月に一年生になりました。弟は、三才から今年の三月まで、かみの毛をのばしていました。かみの長さはこしまでありました。顔がかわいくて、かみも長いから、よく女の子にまちがわれました。
かみをのばしていたりゆうは、ヘアドネーションをするためです。はじめは、プリキュアやラプンツェルみたいな長いかみにしたくてのばしていました。そのあとに、お母さんが新聞を読んでいたら、男の子がヘアドネーションをした記事があって、弟にもヘアドネーションをすすめました。弟が四才で、ぼくが六才のとき、弟が
「ママ、みつあみでかわいくして。」
と言いました。ぼくは、
「男の子がかみをかわいくするなんて、おかしいよ。」
と言いました。お母さんが、
「男の子だってかみをかわいくしてもいいんだよ。かみが長いのがすきな男の子もいるし、みじかいのがすきな女の子もいるよ。みんなちがって、みんないいってこと。」
と、教えてくれました。ときどき、弟のかみの毛が長いことをふしぎそうに見る人もいました。お母さんは、
「ふしぎそうに見る人は、ヘアドネーションのこと知らないだけだよ。知らない人には、はるまが教えてあげてね。」
と言いました。だからぼくは、一年生の夏休みに、ヘアドネーションについて調べました。新聞でヘアドネーションの記事を集めて、スクラップしました。小学生の男の子も四才の女の子もヘアドネーションしていました。こまっている人のために、かみをきふしてやさしいなと思いました。お母さんが、
「こども園の子どもたちにも、りょうまがかみをのばしているりゆうを教えたいから、スクラップかしてね。」
と言って、スクラップを弟のこども園にもって行きました。お母さんが
「はるまのスクラップがやくに立ったよ。ありがとう。」
と言ってくれました。弟とお母さんのやくに立ててうれしかったです。
今年の三月、弟は一年生になる前に、とうとうかみを切りました。きふできる長さが、三十一センチからだったので、三十五センチ切って、きふしました。かみを切る前もかわいかったけど、かみを切ったあとは、かわいさが、グーンとアップしました。どこかで、弟のかみで作ったウィッグをかぶってよろこんでいる人がいたら、ぼくもうれしいです。
ぼくは弟から、「ヘアドネーション」と、「みんなちがってみんないい」のいみを教えてもらいました。ヘアドネーションをするやさしい弟は、ぼくのじまんの弟です。いつもいっしょにあそんでくれてありがとう。
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