News Release
教育の未来を拓く!IOWN構想のユースケース実証
超低遅延×長距離映像伝送で実現する、複数拠点・複数視点のダンスレッスンと合同ダンス
2024年11月14日
西日本電信電話株式会社
株式会社QTnet
西日本電信電話株式会社(代表取締役社長:北村 亮太、以下NTT西日本)と株式会社QTnet(代表取締役社長:小倉 良夫、以下QTnet)は、IOWN構想における教育分野のユースケースとして、大阪~福岡(600km以上)の遠隔地での複数拠点でのダンスレッスンおよび合同ダンスを実施いたします。本取り組みで都市部と地方部の教育格差の課題解決をめざし、教育分野での新たなサービス化を検討していきます。
1.背景・目的
今後、日本は人口減少が見込まれ、様々な分野において専門の知識・スキルを持つ人材が不足することが予測されており、専門分野における地域格差の解消が課題となっております。特に教育分野では、都市部は教育施設・学習機会が豊富である一方、地方部では学校の数や質が限られており、教育格差の解消が社会的課題となっています。またリモートレッスンは、ネットワーク環境の制約(遅延・容量不足)が大きく、限られた指導しかできないといった課題があります。
前述の課題を解決するために、IOWNの技術を活用してマルチアングルの映像を複数拠点間で同期し、オンサイトレッスンと同等以上の環境を提供します。なお、この実証を通じ、IOWN構想を通じて物理的な距離や心理的な障壁を超えて、遠くの人や物と空間や感覚を共有できる新しい体験価値の提供をめざしていきます。
2.概要
NTT西日本とQTnetが共同で、大阪~福岡(600km以上)の長距離実証環境を構築し、全国に拠点を持つ滋慶学園COMグループとリモートダンスレッスンおよび合同ダンスの実演を行います。
超低遅延多画面統合処理技術※1およびオールフォトニクス・ネットワーク(APN)を活用し、各拠点にある複数カメラで撮影された生徒がダンスをしているマルチアングル映像を、他拠点の先生がリアルタイムに指導できる環境を構築します。これまでの一般的な機材やネットワークと比較して、映像処理(圧縮など)や伝送を低遅延で行うことで、タイムラグのない高品質なリモートダンスレッスンや合同ダンスが可能となります。
- ※1 超低遅延多画面統合処理技術:NTT研究所の技術で、他拠点間映像表示遅延を少なくするために、非同期な映像信号の処理待ち時間の短縮、および分散型処理による負荷低減を実現する技術のこと
(1)実施期間
2025年2~3月(予定)
(2)実施場所:
- 大阪府大阪市都島区東野田町 QUINTBRIDGE(予定)
- 福岡県福岡市中央区渡辺通 esports Challenger's Park(予定)
(3)役割分担
NTT西日本 | オールフォトニクス・ネットワーク(APN)に関する実証環境及び大阪側データセンタ環境の構築 |
QTnet | 大阪側データセンタ~福岡間の光ケーブルの実証環境※2及び福岡側データセンタ環境の構築 |
- ※2 大阪側データセンタ~博多間の光ケーブルはQTnetがJR西日本光ネットワーク株式会社から山陽新幹線をメインとするルートを借用
3.今後の展開
本取り組みにおいて、遠隔地での複数拠点・マルチアングルの長距離・低遅延映像伝送による教育分野におけるユースケースの有効性を確認し、NTT西日本はIOWN構想の教育分野において、今後のサービス化に向けた検討を進める予定です。また、この長距離実証環境を活用し、分散データセンタに関するユースケースも計画しております。QTnetは今回の実証実験において得られた知見をもとに、IOWN構想などの最新技術を自社のネットワークサービスにも積極的に活用し、九州の皆さんの暮らしやビジネスを豊かにする、新しい価値創造にチャレンジしていきます。
協力会社
滋慶学園COMグループ
学校法人滋慶学園福岡スクールオブミュージック&ダンス専門学校高等課程(https://hs.fsm.ac.jp/)
学校法人コミュニケ―ションアート大阪スクールオブミュージック高等専修学校(https://www.osm.ed.jp/)
全国で大学や通信制高等学校といった専門学校、高等学校など全国80校の教育機関で、業界に直結した専門教育を実践する滋慶学園COMグループの音楽・エンターテイメント専門学校
JR西日本光ネットワーク株式会社 (https://www.jrw-hikari.net/)
JR西日本グループが保有する山陽新幹線および西日本エリアの在来線の沿線に整備されたた光ファイバーに加え、より利便性を高めるため大阪エリアを中心として主要なデータセンタに入線した光ファイバーにより、鉄道ならではのユニークなルートで光ネットワーク事業を展開
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