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第63回じまんの家族図画・作文コンクール
特賞(作文の部)6学年の部

嘉芸小学校 嶺井 美菜希(みねい ひなの)

「自まんのお母さん」

「わあ、このお洋服かわいい。私のサイズにぴったり!お母さんありがとう!」
私の母は裁ほうがとても上手です。短い時間で、私が学校でよく使う道具を作ってくれます。そんな母が私の自まんです。
私が四年生の時のことです。入学式の日に学校で配布された、青い絵本バックがボロボ口になっているのを、母が見ていいました。
「このバックもボロボロになってきたね。美菜希はたくさん絵本を借りたんだね。この絵本バックにお礼を言ってからお別れしよう。お母さんが美菜希に新しい絵本バックを作ってあげるね。」
私は、新しい絵本バックになることがうれしくて、作ってもらう前から心がはずみました。
「床につかないくらいの大きさがいいな。」
と、母に伝えると、私がすきな色の、思っていた通りの大きさの絵本バックが、一週間もたたずに完成していました。想像していた以上に素敵なバックで、嬉しくて、図書館に行くのが楽しくなりました。
「毎日本が読めるようになりたい!」
という、私の新しい目標ができました。
そんな私には一つ不思議に思うことがありました。ショッピングモールや百円均一に行けば、安くてかわいい布製品が簡単に手に入るのに、なぜ作るのだろう、ということです。気になって母に聞いてみると、
「すきな柄や形で作ることができるのと、完成した時の美菜希の嬉しそうな顔を見ると、自分も嬉しくなるから!」
と言っていました。私は時間がかかるし、お店で買ったほうが早いと思っていましたが、「確かに、世界に一つだけのものを持っていたら嬉しいな!もしかしたら、この嬉しい気持のおかげで、私は新しい目標を持てたのかもしれない。」
と思いました。人に新たな目標を持たせる手作りの力はすごいです。それと同時に、手間がかかったとしても、それで周りの人が嬉しそうな顔をすることを喜べる、私の母は素敵だと思いました。
 私は、お母さんみたいに上手に裁ほうができるようになりたいと思いました。そして、私が作ったもので周りの人に喜んでほしいと思いました。そのために今は、すきなキャラクターのマスコット作りをしています。しかし、私はぬうことや、玉結びなどが苦手で、
「難しいな…」
と思うことも多いです。そんな時には母に教えてもらいながら、作っています。そしていつかは、教えてもらわなくても何かを作れるようにしたいと思い、たくさん練習をしています。
 私の母は、裁ほうが上手で、その力で周りの人を喜ばせたり、やる気にさせたりできる、私の憧れの人です。そして、私の「自まんのお母さん」です。

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