第63回じまんの家族図画・作文コンクール
特賞(作文の部)3学年の部
翔南小学校 上間 葉月(うえま はづき)
「ビックイベント」
私の家では、旧の十二月八日前になると、家族全員でムーチーを作るビックイベントがあります。
じぃちゃんが、畑にムーチーカーサを取りに行きます。一人では持ちきれないほどの葉っぱの数です。葉っぱの色は、生き生きとした緑色をしていて、においはムーチーのいいにおいがしました。ムーチーカーサをばぁちゃんが洗います。水は冷たく葉っぱをやぶらないようにやさしく洗うので、ばぁちゃんの手は、氷のように冷たくなります。お父さんと、妹二人は、キレイなタオルでぬれたムーチーカーサをていねいにふきます。それから、私とお母さんと弟といとこたちは、もちを丸めて葉っぱに置いて包みます。さいごに、ひぃばぁちゃんがベニイモ味を青色のひもで結び、黒とう味を、白色のひもで結びます。ひぃばぁちゃんが結ぶひもは、食べる人がほどきやすいように工夫されています。私は、ひぃばぁちゃんから結び方を習ってやってみると最初は、指がからまってむずかしかったけど、少しずつできるようになりました。
私は、もちを丸めて葉っぱに置く係をした時、うまく丸めることができなかったので、ひぃばぁちゃんにコツを聞きました。ひぃばぁちゃんが、
「手のひらの真ん中にもちを置き、もう一つの手のひらでもちを回すとうまくいくよ。」
と、教えてくれました。そのとおりにやるときれいに丸めることができたので、うれしかったです。ほかにもひぃばぁちゃんがみんなに、
「ムーチーカーサは、大きすぎたり、小さすぎたりしない方がいいよ。」
と、教えてくれたので、私は、なぜだろうと考えました。何度も作っているうちに、大きい葉っぱは、葉がかたくて包みにくく、小さい葉っぱは、炊いた時にもちがはみでることに気づきました。それからは、もちの大きさに合う葉っぱを選んで包んでいきました。
家中にムーチーのいい香りが広がり早く食べたいと思っている時、
「ムーチーできたよ。」
と、ばぁちゃんの大きい声が聞こえました。いそいで台所に行き、あちこーこーのムーチを食べました。とてもおいしくて、家族全員笑顔になりました。私は、いっきに三つも食べましたが、まだまだ食べたかったです。
家族でムーチー作りをして感じたことは、失敗しても家族が教えてくれたり、協力してみんなで声をかけ合うことでたくさんのムーチーを作ることができることが分かりました。何よりも一番、家族といとこたちと手作りのムーチーを食べたことが幸せでした。また来年も力を合わせて、家で一番の大きななべで、愛情をこめて作りたいです。
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