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競技の枠を越えて集まったアスリートたち。戦う力を生む「目標の作り方」とは

競技の枠を越えて集まったアスリートたち。戦う力を生む「目標の作り方」とは
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この記事の目次

この記事の内容【読了時間9分】

前回、『愛されるチームづくり』に挑んだ交流会でつながりを深めたシンボルチームの選手たち。シーズン開幕を迎えるこの時期に、ふたたび集まったんだって。野球、陸上、ソフトテニス——競技はバラバラ。そこにトライアスロンの選手も加わったよ。今回のテーマは「モチベーション」。「戦う力を生む目標の作り方」って、どういうことなのかな。気になるよね。

競技が違う選手同士が集まると、どんな話になるんだろう?

1.競技の垣根を越えて、ひとつのテーブルに

2026年5月18日、大阪市の「NTT WEST i-CAMPUS PRISM」に、いつもは別々のフィールドで戦う選手たちが集まりました。集まったのは、NTT西日本を代表する「シンボルチーム」——硬式野球部、陸上競技部、ソフトテニス部の三つの部。そこに、NTT西日本が支援するトライアスロン・パラトライアスロンの選手も加わりました。

きっかけは、前年の秋に初めて開かれた合同交流会です。「競技を越えて話せたのが面白かった」という選手たちの声を受けて、シーズンが始まるこの時期に、もう一度——。今回は「モチベーション」をテーマに据えました。

三つの部の垣根を越え、トライアスロン選手も交えたグループに分かれ、同じテーブルを囲みます。普段は別々のフィールドに立つ選手同士。前回ぶりの再会もあれば、初めましての顔合わせも。ここから、競技の枠を越えた一日が始まりました。

顔ぶれがそろったところで、いよいよこの日の本題へ。モチベーションの高め方とチームワークをテーマにした合同研修です。講師は、社会人として陸上競技を続けてきた経験を持つ方。実体験を交えながら、選手たちに問いを投げかけます。

研修ではまず、一つの事実が共有されました。仕事をするビジネスパーソンの中で、高いモチベーションを保ち続けられている人は、実はほんの一部にとどまる——。だからこそ、「なぜ目標を持ち、その目標に向かって行動することが力になるのか」を、あらためて掘り下げていきました。

話は「グループ」と「チーム」の違いにも及びます。ただ人が集まっただけの集団が「グループ」だとすれば、「チーム」とは、同じ目標に向かって、それぞれが自分の役割を意識しながら動く集団のこと。シンボルチームの選手たちが高い意識で競技に向き合えている背景には、明確で、しかも地に足のついた——現実的な目標設定があることを、選手たち自身が言葉にしながら確かめていきました。

同じテーブルについた選手たちは、ほかの部の活動を初めて知ることも多かったようです。「うちの部はこういう雰囲気で」「その考え方、自分たちにも活かせるかも」。自分の部の色を伝え合い、互いの良いところを持ち帰ろうとする。前向きな情報交換が、自然と生まれていきました。

同じテーブルで語り合う選手たち
「なぜ目標が力になるのか」。競技は違っても、同じ問いに向き合う時間になりました。

ただ集まるだけじゃなくて、同じ目標を見て、それぞれの役割を持つ。それが「チーム」なんだね。目標がはっきりしていると、頑張る理由も見えてくるのかも。

メモを取るモグラ

頭で分かっていることも、実際にやってみると違うのかな?

2.役割を意識すると、チームは変わる——ペーパータワーに挑戦

研修の後半は、体を動かして学ぶ時間です。グループごとに、A4の用紙だけを使って、できるだけ高い「ペーパータワー」を作る——。シンプルなようで、奥が深い課題です。

1回目はそれぞれ手探りからのスタート。挑戦のあとに、「役割を分担してみる」「声をかけ合ってみる」といったヒントが示され、各グループは作戦を立て直して再挑戦しました。誰が紙を折り、誰が組み立て、誰が全体を見るのか。役割を意識した連携と、こまめな情報共有が、そのままタワーの高さに表れていきます。

試行錯誤の末に実感したのは、チームで一つの目標に挑むことの難しさ、そしてその手応えでした。研修で言葉にした「チーム」の考え方が、自分たちの手の中で形になっていく時間になりました。

ペーパータワーを組み立てる選手たち
完成したペーパータワーを囲む選手たち
役割分担と声かけを工夫した2回目。試行錯誤の積み重ねが、そのままタワーの高さになりました。

同じ紙でも、役割を決めて協力すると、ぜんぜん違うものができるんだね。チームで何かを作るって、きっとこういうことなんだ。

喜ぶモグラ

この一日で、選手たちは何を感じ取ったんだろう?

3.研修を終えて。選手たちが持ち帰ったもの

研修と交流を通じて得た気づきを、選手のみなさんに聞きました。競技も、立場も、めざす舞台も違う。それでも、それぞれの言葉が同じ方向を向いていたのが印象的でした。

パラトライアスリート 宇田 秀生(ウダ ヒデキ)さん

パラトライアスリート 宇田 秀生さん

同じテーブルに同世代の選手が集まって、競技の枠を越えていろんな話を聞けました。純粋に楽しくて、刺激のある時間でしたね。

僕自身は個人競技ですが、ナショナルチームではチームとして動く場面もあります。同じ目標に向かって、みんなで熱量をそろえることの大切さを、あらためて実感しました。チームワークと、現実的な目標を一つずつ積み重ねていくこと。それが成果につながるんだと再確認できた気がします。

陸上競技部 湊谷 春紀(ミナトヤ ハルキ)さん

陸上競技部 湊谷 春紀さん

他の部の選手と活発に意見交換できて、すごく盛り上がりました。競技は違っても、同じ社員としてそれぞれの目標に向かう仲間なんだと実感できて、これまで以上に距離が縮まった気がします。前回より和やかな雰囲気で、より自然に交流できたのも印象的でした。

ペーパータワーの演習では、野球部の方の工夫でほかとは違う構造のタワーができて。そのぐらぐら具合も含めて、みんなで楽しみながら取り組めました。

陸上競技部は、普段は同じチームでありながら競い合うライバルでもあります。それが駅伝になると、一丸となって互いを支え合う存在に変わる。今回の交流を通じて、仲間と目標を共有して取り組むことの価値を、あらためて感じられました。

硬式野球部 天井 一輝(アマイ イッペイ)さん

硬式野球部 天井 一輝さん

他の部は東京や広島と活動拠点が分かれていて、一堂に会する機会はそう多くありません。競技の垣根を越えていろんな選手と話せたのは、本当に貴重な時間でした。

研修で聞いた「モチベーションが高い人は全体の一部」という話には、率直に驚きました。自分はモチベーションが大きく下がる感覚は少ないほうですが、だからこそ、その状態を保つことの大切さを考えるきっかけになりました。

日本を代表する選手や、海外トップレベルの選手の話を聞いて、大きな刺激を受けましたね。「負けていられない」という気持ちが強くなりました。フロア挨拶を通じて、たくさんの社員の方に支えられていることも実感しました。その期待に応えるためにも、結果で職場に良い空気を届けたい。その思いが、より強くなりました。

ソフトテニス部 広岡 宙(ヒロオカ ソラ)さん

ソフトテニス部 広岡 宙さん

硬式野球部や陸上競技部の取り組みや目標を、直接聞けたのが新鮮でした。普段あまり接点のない競技の考え方に触れられて、大きな刺激になりました。

特に「モチベーションを高く持つことが目標達成につながる」という話が印象に残っています。実は今、自分のモチベーションを振り返ると、設定した目標に一度は高まったものの、大会の結果を経て、少し落ち着いてしまっている状態で。だからこそ、9月のアジア大会に向けて目標を見直して、立て直していこうと思えました。気持ちに波が出やすい自分にとって、モチベーションをどう保ち、目標に結びつけるかを「自分ごと」として考えられた、良い機会でした。

競技は違っても、目標に向かって戦う気持ちは同じなんだね。仲間の言葉が、自分を見つめ直すきっかけになる。一日でこんなに距離が縮まるなんて、なんだか羨ましいなあ。これから、それぞれの舞台でどんな戦いを見せてくれるのか、楽しみだね。

手を振るモグラ