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未来の農業を支える人材へ。確かな一歩をもたらした、JAグループ高知の人材育成プロジェクト

未来の農業を支える人材へ。確かな一歩をもたらした、JAグループ高知の人材育成プロジェクト
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この記事の目次

この記事の内容【読了時間10分】

NTT西日本は、通信インフラやICTソリューションだけじゃなくて、企業や地域が抱える課題そのものに向き合う取り組みも行っているんだ。今回紹介するのは、高知県のJAグループとNTT西日本 高知支店が力を合わせて取り組んだ、人材育成の物語。いったいどんな取り組みだったのか気になるよね。

interviewee 今回、話を聞いた人

平田 竜一さん

平田 竜一(ヒラタ リュウイチ)さん
NTT西日本 高知支店
ビジネス営業部

島倉 巧さん

島倉 巧(シマクラ タクミ)さん
NTT西日本 高知支店
ビジネス営業部

卯路 快斗さん

卯路 快斗(ウロ カイト)さん
NTT西日本 高知支店
ビジネス営業部

細川さん

細川(ホソカワ)さん
JA教育研修センター(当時)

※記載の役職・所属は取材時点(2026年7月)の情報です

人材育成の取り組みは、どんなきっかけで始まったんだろう?

1.JAの「人材育成をよりよくしたい」という声から始まった挑戦

ナス、ショウガ、ニラ、ユズ、ブンタンなど、数多くの農産物で全国トップクラスの生産量を誇る高知県。今回は、高知県の農業を支えるJAグループ高知の人材育成という課題に、NTT西日本がどのように向き合ったのかを紹介します。JAの職員だけでなく、NTT西日本社員の意識にも変化をもたらした取り組みの背景を探りました。

JAグループ高知では、次の時代を担う人材をどう育てるかが大きなテーマでした。中でも、高知・愛媛・徳島の3県合同で行う研修を、もっと充実させたいという思いがあり、そこに動いたのがNTT西日本 高知支店でした。

JAグループ高知農業協同組合の前に並ぶ細川さん、卯路さん、島倉さん、平田さん
(左から)JA教育研修センター(当時) 細川さん、NTT西日本 卯路さん、島倉さん、平田さん

——具体的には、どのような提案をされたのでしょうか。

平田さん:JA教育研修センターの細川さんから出た課題のひとつが「中核人材研修会をよりよいものにしたい」ということでした。そこで紹介したのが、LINKSPARKが手がける「デザインシンキング・ワークショップ」です。とても興味を持っていただき、開催が実現しました。

農業をテーマにしたワークショップの実績がすでにあったことに加えて、NTT西日本が農業分野に関する知見も持っていることをお伝えできたのが大きかったと思います。

*デザインシンキング・ワークショップとは 問題解決のために、人間・顧客を起点にアイデアの発散と収束を繰り返す「デザインシンキング」という思考法を取り入れたアイデア創出ワークショップのひとつ。人材育成の場でも活用されています。

取材に応じる平田さん
平田さん

——研修の実現にあたり、力を入れた点は?

平田さん:社内、特に本社や他支店との連携・協力ですね。豊富なノウハウを持つ本社の担当に支店としての思いを伝えて、支援をいただきました。

また成功にむけて、ファシリテートを担当する高知支店の社員に手法やシナリオを直に学んでもらいました。そして、事前にテストランを行って、万全な体制で本番に臨みました。

ホワイトボードを囲んでグループワークを行うJA職員とNTT西日本社員
JAの職員、NTT西日本社員がランダムでグループになり農業の課題解決を検討(2024年度)

もともとJAで実施していた研修会が高知・愛媛・徳島の3県合同だったこともあり、この人材育成の取り組みも3県合同で行いました。そのため、NTT西日本側も四国支店や徳島支店と密に連携しています。

2024年度は高知県が主催し、初開催のためNTT西日本の専門チームの全面協力のもと運営・ファシリテーターを務めました。2025年度は愛媛開催でJAさんが運営を担い、私たちはいち参加者として取り組んでいます。2026年度は徳島で10月に開催予定です。

ひとつの課題への向き合い方から、県をまたいだ大きな取り組みに育っていったんだね。

ウインクするモグラ

高知支店にとって初めての取り組みだったみたい。大変なこともあったのかな?

2.3県合同、初めての挑戦。本社・他支店と一丸となった舞台裏

——支店として初の試みで、大変ではなかったですか?

島倉さん:前例のない取り組みだったので、正直とても苦労したというのが本音です。それでも、JAさんが抱えている課題に本気で向き合いたいという思いで、準備を重ねました。

ワークショップの中には、NTT西日本が持つ生成AIやDXに関する知見を紹介するプログラムも盛り込みました。通信の会社としてだけでなく、こうした技術やアイデアも持っていることを知ってもらえるように、本社やグループ会社と連携して、JAの農業分野で活かせそうな機能の紹介も含めてもらうよう、事前に工夫を重ねました。

結果、参加したJA職員の方から「その技術についてもっと詳しく知りたい」と声をかけていただくことも増えました。また3県のJA職員さんと交流を深められたことで、地域を越えたつながりも生まれています。

今回のワークショップは、いわゆる中核人材育成の一環です。参加された職員の方々は、今後JAを引っ張っていく世代でもあります。そうした方々が、若いうちにJAの外の視点に触れられたことは、これからのキャリアを考えるうえでも大きな意味があると思います。

取材に応じる島倉さん
島倉さん

前例がないからこそ、苦労も多かったんだね。それでも本気で課題に向き合いたいという思いが、この取り組みを支えていたんだなあ。

メモを取るモグラ

JAのみなさんには、このワークショップはどんなふうに映っていたんだろう?

3.JAにはない視点が刺激に。参加者のキャリアにまで影響した学びと気づき

続いて、ワークショップ開催のきっかけとなったJA担当職員 細川さんに、当時の想いやワークショップを通じて感じたことをお聞きしました。

取材に応じる細川さん
JA教育研修センター(当時) 細川さん

——ワークショップを通じて、どんな気づきがありましたか?

細川さん:もともと食や農業に対する議論を行っていましたが、JA内だけで物事を考えると、自分たちが経験した範囲でしか解決策やアイデアが出ず、課題に感じていました。

今回、NTT西日本さんと一緒に食や農業の未来を考えられたことで、自分たちにはない視点のアイデアや考え方が新鮮で、多くの気づきがあったと、たくさんの参加者から感想をもらいました。

——ワークショップ後にJA職員の行動に変化はありましたか?

細川さん:JA職員たちも、いろいろな課題に対して「なんとかしないといけない」ということは漠然と思っていたと思います。ワークショップでNTT西日本さんの先進的な取り組みや情報をいただいたことで、より具体的な解決策を考える機会につながったと思います。

参加者の中には、ワークショップを経て自身のキャリアや働き方について考えるようになり、学んだことを実践している職員もいると聞きます。直接のきっかけかどうかは分かりませんが、職員の意識や行動に変化が起きているのだとしたら、研修担当者として大変うれしいです。

ホールの壇上に並ぶワークショップ参加者の集合写真
JA高知・愛媛・徳島の次世代を担う中核人材が参加(2025年度)

今、農業を主にして生活をされている本農家の方の平均年齢は70歳といわれています。5年後、10年後には80歳になりリタイアされる方も増えてくる。高知だけではなく全国的に大きな問題で、私たちだけの視点では解決できないことが多くあります。

引き続きワークショップなどを通じてNTT西日本さんの経験値や広い視野、自由な発想でサポートいただけたらうれしいですし、私たちもその情報を持ち帰るだけではなく、ぜひお互いの強みを掛け合わせた新しい取り組みに発展できればいいなと思っています。

「I like」「I wish」と書かれたホワイトボードに貼られた参加者の付箋
ワークショップ参加者の声:
良かったこと「I like」/望むこと「I wish」

学んだことを自分の働き方に活かしている職員さんもいるんだね。JAさんの想いも、NTT西日本さんへの信頼も、しっかり伝わってきたなあ。

驚くモグラ

JAさんだけでなく、NTT西日本の皆さんにも何か変化はあったのかな?

4.お客さまと一緒に考える経験が、NTT西日本の視野を広げた

——ワークショップを実施したことで、NTT西日本にとってどのような影響がありましたか?

卯路さん:ワークショップを通じて、これまでの「お客さまと業者」という関係から、一緒に未来を考える者同士のような関係に変わったと感じています。JAさんと顔を合わせるたびに「ワークショップよかったね」と声をかけていただくことも増え、JAグループの皆さんとの距離がぐっと縮まったと実感しています。

取材に応じる卯路さん
卯路さん

——いつもと違う取り組みのなかで、意識の変化はありましたか?

島倉さん:JAさんだけではなく、僕たちも同様に意識が変わりました。以前は、SEとして担当業務をひとつひとつ確実にこなすことに力を注いでいたのですが、今回、課題解決に直接かかわるような経験は初めてで、とても楽しかったです。NTT西日本グループには通信以外にもさまざまな技術やアイデアがあって、お客さまの課題にきちんと向き合える。それを自信をもって言えるようになったことが大きいです。

入社当初から掲げていた「地域のまちづくりに貢献したい」という目標も、これまでより具体的に描けるようになったと思います。

立場を超え、一緒に未来を考えるパートナーへ。ワークショップが、NTT西日本の皆さんの視野を広げるきっかけにもなったんだね。距離がぐっと縮まったことも、大きな一歩だったんだなあ。

喜ぶモグラ

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今回のデザインシンキング・ワークショップを手がけたNTT西日本の共創空間「LINKSPARK」では、企業や地域の課題解決に向けたさまざまな取り組みが行われています。