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沖縄支店

特賞(作文の部)

 銘苅小学校 3年生 山根 璃子(やまね りこ)
「しわしわの手」
 
 わたしは、心の中でお母さんのことを「ゆみちゃん」とよんでいます。だってかわいいから。作文では、お母さんのことを「ゆみちゃん」とよびます。

 ゆみちゃんは、お出かけする時、おしゃれしておけしょうします。でもよく見ると手だけはしわしわしています。しわしわは、キラキラしたネイルをしてもかくすことはできません。ゆみちゃんと手をつなぐと、ガサガサしていて、いたいです。手をつなぐと、ゆみちゃんの手はかわいそうだなと思うけど、わたしは言わないようにしています。
 ある日、お父さんに
「ゆみちゃんの手しわしわでガサガサしてかわいそうだね。」
と言ったら
「かわいそうじゃなくてありがとうの手なんだよ。」
と言いました。ありがとうの手とはなんだろうとわたしは考えました。よく考えてみると、ゆみちゃんのしわしわの手は、家族のために一生けんめいはたらいているはたらきものの手だと気づきました。おいしいごはんを作ってくれたり、おさらをあらったり、そうじをしたり、せんたくをしたり、くつをあらったり、たくさんたくさんはたらいている手です。ゆみちゃんの手は、すごいなと思いました。

 ゆみちゃんは、いつもニコニコしていて、わたしのお友だちにもやさしくてなかがいいです。わたしのお友だちは、ゆみちゃんの手がしわしわになるくらいはたらきものだと知らないと思います。しわしわの手にゆみちゃんは苦労していることをわたしは知っています。たとえば、おかいものに行った時ビニールぶくろをあけることができなくてわたしが手つだいます。あとは、手があかぎれでいたそうなときは、わたしがばんそうこうをはってあげます。水がしみるからおさらをあらう時手ぶくろしています。新がたコロナウイルスのせいで、アルコールをこまめにつかうようになってゆみちゃんの手は、もっとしわしわになりました。ゆみちゃんはたまに
「いたい、しみるよ。」
と言うけどいつもわらっておうちのことをやってくれます。きっとそれは家族のためにがまんしてやってるんだなと思うと、ありがとうという気もちになります。

 ゆみちゃん、いつも家族のためにおいしいごはんを作ってくれてありがとう。おかげで、わたしは元気いっぱい大きく育っているよ。ゆみちゃんの作るごはんがせかいで一番おいしいよ。ゆみちゃんのしわしわの手は、わたしのじまんです。とってもきようにわたしのかみの毛をあんでくれる、学校から帰ってきたらおいしいおやつを作ってくれている。ゆみちゃんのしわしわの手のおかげで、わたしたち家族はしあわせにくらせていると思いました。ゆみちゃんのしわしわの手は、どんなにがんばってもだれもほめてくれません。だからわたしは母の日にありがとうのかんしゃじょうをおくりたいと思います。毎日はできなくても、ゆみちゃんのお手つだいをしたり、ありがとうの気もちをつたえたりしようと思います。ゆみちゃんのしわしわの手は、わたしにとってせかいで一番すてきな手です。これからもいっしょに手をつなごうね。
 
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