LINE 469 六甲山で自然再生と健康増進を目ざす
―NTT西日本兵庫グループの植樹活動―

2023年11月25日（土）、秋晴れの六甲山（高取山）で、NTT西日本兵庫グループは50人の参加者のもと植樹会を開催しました。この活動の目的は、砂防樹林地帯の植樹を通じてSDGsとネイチャーポジティブの推進、そして植樹地周辺の土砂災害を未然に防ぎ、麓住民の生命や財産を守ることに貢献することです。この取り組みは、ただ単に植樹を行うだけでなく、社員の健康増進も兼ねてウォーキングや登山も行いました。

参加者は新長田駅に8:30に集合しました。早朝からの集合にもかかわらず、参加者の皆さんは元気いっぱいでした。体が固まっていたり、運動不足だったりすると、山登りが大変になるので、しっかりと準備運動を行いました。目の前には、これから登る高取山（標高328メートル）が見えており、参加者は、山頂を見据えながら、約4.3キロメートル先の植樹会場を目ざして出発しました。

開会式では、NTT西日本兵庫支店の樋口支店長が参加者に対して、「いままで、コロナ禍でこういった野外のイベントを実施することが難しかったが、今回こうやってみなさんと、神戸らしい社会貢献活動を行うことができ、とても嬉しいです。」と挨拶しました。六甲山は、かつて照葉樹林の豊かな自然に恵まれていましたが、明治時代初頭には、木々が建築資材や燃料として利用され、木々は伐採されてしまいました。その結果、かつての豊かな山ははげ山と化してしまっていたのです。明治時代の終わりには、六甲山の再生のためにニセアカシア、マツ、カエデなどが植樹されました。特にニセアカシアは、伐採しても容易に再生する強い繁殖力を持っています。しかし、その強さが逆に問題となり、在来種の生態系を脅かし、土砂災害の原因ともなってしまいます。この問題を理解してもらうために、ニセアカシアの伐採を実演し、参加者にその様子を見てもらいました。参加者は、ニセアカシアのトゲトゲした姿を目の当たりにし、他の植物を覆い隠すその様子を見て、ニセアカシアの除草の必要性を学びました。六甲山の再生は、ただ樹木を植えるだけではなく、適切な樹種を選び、生態系全体を考えることが求められます。ニセアカシアの問題を通じて、私たちは自然との共生の重要性を再認識しました。

事務局からの説明後、参加者たちは植樹に取り掛かりました。今回植樹したのは、エゴノキ3本、カスミザクラ3本、ムラサキシキブ4本です。これらの樹種は、六甲山の生態系に適したもので、気候変動対策にも寄与します。植樹は10班ごとに行い、最初は戸惑いながらも、参加者たちは協力し合って植樹を行いました。参加者からは、「早くここにしっかりと根を張って、神戸の街を土砂災害等から防げるようになるといいね」という期待や希望の声が聞かれました。

植樹後は、全員で記念撮影を行いました。季節も秋で、紅葉も美しく、登山をしてきた爽快感、植樹をして神戸の街へ貢献できた達成感、みなそれぞれの思いの最高の笑顔で写真におさまりました。記念撮影後は、気温が10度程度とやや寒い中、参加者は事務局で用意した温かいお味噌汁を手に、お弁当を囲んで座りました。山々の静寂と、木々の紅葉が私たちを包み込む中、心地よい疲労感と満足感が広がりました。朝早くの集合と登山での体力消耗、そして植樹をした面白さも相まって、私たちは笑顔でお弁当を頬張りました。会話は弾み、新たなつながりが芽生えたような感じがしました。「僕の手で植えた木が、この山で育っていくんだね。」と、お子さんがつぶやいていました。参加者たちにとっても、楽しみながら自然や生きがいを感じる経験となったと思います。

閉会式では、NTT西日本兵庫支店の中本事業推進室長より、「NTT西日本グループは、これからもESG推進に取り組んでまいります。こういった兵庫支店らしい取り組みをどんどん情報発信していくので、是非みなさんもご覧になってください。」と、参加者へ挨拶をされ、植樹会を締めくくりました。

今回の活動を通して、自然の空気を吸いながらウォーキングや登山を行ったことで、心身の健康を促進しリフレッシュにつながりましたし、自然環境への理解を深める素晴らしい機会にもなりました。また、一緒に活動することで、コロナ禍で希薄になっていたコミュニケーションを高めることができました。これからも、私たちは地球環境保全に貢献したり、社員の健康増進に努めてまいります。参加者の皆様、ご参加いただきありがとうございました。次回の活動も楽しみにしています。

実施会社

NTT西日本、NTTビジネスソリューションズ、NTTフィールドテクノ、NTTビジネスフロント、テルウェル西日本、NTTインフラネット

活動場所

六甲山(高取山)

参加人数

50名