NTT西日本では、既存の業務アプリケーションシステムやビジネスホン等の電話システムをそのまま活用して、効率的な顧客対応業務等を実現するCTI(コンピュータ・テレフォニー・インテグレーション)システムを容易に構築できる「かんたんCTI SOLUTION Kit」を平成12年6月1日(木)より販売開始します。
従来、既存の業務アプリケーションをCTIシステムに活用するには特別なカスタマイズ等が必要になるなど、多大な手間と費用を伴いましたが、本商品は、既存の業務アプリケーションシステムとビジネスホン等の電話システムとをそのまま連携させることができるため、簡単かつ低コストでCTIシステムを構築することができます。
商品名 |
かんたんCTI SOLUTION Kit |
販売価格 |
369,000円〜※
(発ID用DID変換アダプタ、CTIエンジンソフトウェアの組み合わせ価格) |
販売開始日 |
平成12年6月1日(木) |
販売予定数 |
約100セット/年 |
|
※ |
上記販売価格に工事費・消費税は含まれておりません。また、ビジネスホン主装置/PBX、パソコンやサーバ等の新規導入、増設時には、機器代金等が別途必要となります。 |
1.背景
|
| コンピュータと電話・通信機器とを融合するCTIシステムは、平成10年2月の発信電話番号表示サービス(ナンバー・ディスプレイ)の提供開始とともに、主に大規模事業所等のコールセンターやサポートセンター等で利用されてきました。
現在では、大規模事業所のみならず中小事業所等においても、顧客満足度の向上やCRM*(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)等を実現する有効な手段としてCTIシステムの導入がすすめられてきています。
しかし、従来のCTIシステムは、大規模かつ高額なシステム形態であることに加え、既存の業務アプリケーションを活用するために個別のカスタマイズ等が必要になるなど、多大な手間と費用を伴っていたことから、中小事業所等が導入するには大きな障壁がありました。
NTT西日本では、このような状況を踏まえ、既存の業務アプリケーションやビジネスホン等の電話システムをそのまま活用して、CTIシステムを簡単かつ低コストで構築できる「かんたんCTI SOLUTION Kit」を販売し、中小事業所等へのCTIシステムの普及促進を図ることとしました。
※ |
CRM(Customer Relationship Management) 情報システムを応用して企業が顧客と長期的な関係を築く手法。顧客データベースを元に、商品の売買から保守サービス、問い合わせやクレームへの対応など、個々の顧客とのすべてのやり取りを一貫して管理することにより実現する。 |
|
2.「かんたんCTI SOLUTION Kit」の商品概要 |
| 本商品は、発ID用DID変換アダプタとCTIエンジンソフトウェアを基本構成とするCTIソリューション商品です。 |
| | <1>発ID用DID変換アダプタ |
| | | 受信した発信元の電話番号(発ID)をCTIサーバ(CTIエンジンソフトウェアをインストールした既存のサーバ等)に送信するとともに、その電話番号をもとにCTIサーバが指定してきた受付先(オペレータ等)電話機を呼び出すために、ダイヤルイン番号*をビジネスホン主装置等に送信するものです。
* |
受信した電話番号(発ID)から検索した過去の応対履歴や受付先の空き状況等に基づき、CTIサーバが指定してきた受付先のダイヤルイン番号です。 |
|
| | <2>CTIエンジンソフトウェア |
| | | 既存の業務アプリケーション(データベース等)との連携、簡易ACD(自動呼分配)、特定オペレータ着信等、CTIシステムの構築に必要な複数の機能を有するソフトウェアです。 |
| 発ID用DID変換アダプタを既存のビジネスホン主装置やPBX等に接続し、さらに既存のサーバ等にCTIエンジンソフトウェアを導入することにより、お客様が利用されている顧客管理や受発注等の業務アプリケーションをそのまま活用したCTIシステムを特別なカスタマイズ等を行うことなく、簡単かつ低コストで構築できます。 |
3.主な特長 |
| 本商品では、CTIシステムの基本的な機能として、電話の着信と同時にかけてきたお客様の情報等をパソコン画面に自動表示できることをはじめ、以下のような特長があります。 |
| | <1>既存のデータベースを活用可能 |
| | | CTIエンジンソフトウェアのデータベース連携機能により、ビジネスホン等の電話システムと連携できる業務アプリケーション(データベース等)の種類を特定しませんので、既存の業務アプリケーションをそのまま活用したCTIシステムを構築することができます。
また、同一企業内において、予約受付や商品受発注、ヘルプデスク等の各業務ごとに異なるアプリケーションを利用している場合でも、個々のクライアント(パソコン)の用途にあわせて連携させる業務アプリケーションを複数選択することができますので、業務形態に柔軟に対応できる効率的なCTIシステムの構築が可能となります。 |
| | <2>簡単かつ低コストでシステム構築 |
| | | 現在ご利用中の受発注業務等の業務アプリケーションやビジネスホン等の電話システムをそのまま利用できるため、新たな設備投資等を必要とせず、中小事業所等においても簡単かつ低コストでCTIシステムを構築できます。 |
| | <3>新たなデータベースも簡単に構築可能 |
| | | CTIエンジンソフトウェアには、基本的なデータベースを作成するための機能として基本項目(氏名、電話番号、住所等)を備えたテンプレートを用意していますので、データベースをお持ちでない場合でも、簡単に顧客情報や商品情報等のデータベースを構築することができます。
また、テンプレートを利用して新たにデータベースを構築した場合、電話着信時に自動表示される内容については、基本項目のほかに、最大5つまでカスタマイズすることができますので、ご要望にあわせて設定することができます。(カスタマイズ例:商品コード、勤務先住所など)
なお、この時、クライアントパソコンの画面にお客様情報等を自動表示するソフトとしてWWWブラウザを利用しますので、特別なアプリケーションソフトを用意する必要はありません。 |
| | <4>簡易ACD(自動呼分配)及び特定オペレータ着信 |
| | | 次々に入る電話の着信を空いているオペレータに均等に振り分けることができますので、効率的な受付業務を行うことができます。また、特定オペレータへの着信指定が出来ますので、過去の応対内容や受注履歴に沿ったスムーズな対応が可能です。 |
| | <5>複数回線に対応 |
| | | 最大で8回線のINSネット64に対応でき、システム規模の拡張など柔軟に対応できます。(受け付けクライアント数は最大16台) |
| |
※ |
「業務アプリケーション(データベース等)との連携」、「着信時の自動表示」、「簡易ACD(自動呼分配)」、「特定オペレータ着信」等の機能は発信者の電話番号が通知された場合に限り有効です。 |
|
4.想定される導入事例 |
| <1>タクシー事業 (予約受付、配車管理システムと連携したCTIシステム) |
| | | ・配車業務の効率化や予約受付時での顧客満足度の向上を実現 |
| <2>アミューズメント事業 (ボーリング場等における施設利用予約システムと連携したCTIシステム) |
| | | ・利用受付業務や施設管理業務の効率化を実現 |
| <3>ホテル/旅館事業 (宿泊予約システムと連携したCTIシステム) |
| | | ・予約受付時での顧客満足度の向上、施設(空き部屋)管理業務の効率化を実現 |