ITP

ITP（Intelligent Tracking Prevention）とは、Apple社のWebブラウザである「Safari」に搭載された、サイトトラッキング防止機能です。ユーザーのプライバシーを保護することを目的としており、機械学習によるCookieの判別・制限や無効化などを行ないます。
ITPは、デバイスで収集したデータの統計に基づいて、各ドメインにクロスサイトトラッキングの能力があるかを機械学習によって判断します。一定時間を経過後にサードパーティーCookieを削除することで、クロスサイトトラッキングによるユーザーの追跡を抑制することが可能となります。

近年、デジタル広告の普及・進歩により、ユーザーの行動履歴から閲覧Webサイトの傾向や、関心のあるキーワードについてなどの情報を分析することができるようになりました。企業のデータ収集に役立つ反面、ユーザーの承諾のない個人情報収集が行なわれるというリスクがあります。

ITPは、ユーザーの情報が、ユーザーの承諾なくインターネット上に流出することを防止する目的から開発されました。2017年9月に「ITP1.0」、2019年9月には「ITP2.3」がリリースされ、2020年3月の「ITP2.3」への機能追加によってサードパーティーCookieを完全にブロックすることが可能となりました。