今年度、ベテラン選手の引退でチームが大きく若返ったNTT西日本陸上競技部。そのターニングポイントにあたって主将に指名されたのが、入部6年目となる益田賢太朗選手です。
そこで今回は、新主将となった益田選手に龍神駅伝直前の状況などについてインタビュー。龍神駅伝に向けたチーム全体のムード、自身のコンディションに加え、ニューイヤー駅伝の出場枠獲得、ひいては関西ナンバーワンをめざすにあたっての抱負を語ってもらいました。
監督から「益田、主将をやってくれ」と言われたとき、自分に務まるかなと思ったのが正直な気持ちです。池田さん(前主将)のように、強烈なキャラクターで皆を引っ張るというタイプでもないですし。ただ、任されたからにはやってやるぞという思いも同時に湧いてきました。特に饒舌なタイプでもないので、自分の背中で皆を引っ張っていけるようになれればいいと考えて、日々の練習に取り組んでいます。
陸上競技というのは個人競技ですが、駅伝は例外的にチームプレーの側面も持っています。そのため、チームのムード・コンディションも重要になってくるので、全体的に調子が上がってきたのは良い傾向ですね。まだまだ、未熟な主将なので、チーム全体を見ると言いつつも、自分自身のコンディションを高めることに集中してしまっているかもしれません。ただ、「主将だから」という思いばかり先走って、自身のコンディションが悪くなっては本末転倒ですので、自分の調子を上げることを考えつつ、余力分をチームに振り分けるという考え方をしています。それが、主将として“自分の背中で語る”ということにもつながっていくと思いますし。
自分のコンディションで言えば、夏の疲れが出て少し下降しましたが、今は良い状態になりつつあります。10月の終わりからはしっかりと走れていますし、湯田温泉での強化合宿を契機に上向いてきました。強化合宿を終えた今、チーム全体の雰囲気も駅伝モードになってきて、徐々に臨戦状態に近づきつつあるという感じです。ここからチーム一丸となって、龍神駅伝を戦う準備を綿密にしていかなければならないと思っています。
龍神駅伝に関していえば、関戸さんの世代は経験豊富ですし、僕、監物、渡邊なども着実に経験を積んできています。さらに言えば、新人の馬場や山村なども駅伝の経験が抱負ですので、そのポテンシャルには期待ができるはずです。個々人が積んできた経験を組み合わせ、激戦を戦い抜くことが重要なのではないかと考えています。
ライバルになるチームにも目を向けると、SGHグループが2区に外国人選手を投入するという話ですから、これまでの流れと随分変わってくるはずです。SGHグループの動きを受けて、1区で飛び抜けてリードをというチームも出てくるかもしれませんし、その展開は非常に読みにくくなったと思います。駅伝は全区間どれも重要な役割がありますが、中でも初の外国人選手が投入されるであろう2区、最長区間であり重要区間である5区はポイントになってくるのではないでしょうか。
今回、3枠しかNY駅伝の出場権はありませんが、僕たちは関西トップを視野に入れて練習に取り組んできました。龍神駅伝を勝ち抜き、来年1月1日のNY駅伝の切符をつかみ取れるように全力を尽くしますので、熱い応援をどうぞよろしくお願いします。