西日本電信電話株式会社(本社:大阪府大阪市 代表取締役社長:村尾和俊 以下、NTT西日本)、熊本市(市長:幸山政史 以下、熊本市)は、ICT技術を用いた「住民参加型ハザードマップ作成サービス」の有効性の検証と住民の防災意識向上等を図ることを目的に、熊本市内の自治会を対象としたフィールドトライアルを平成25年3月上旬より実施します。 本トライアルは、熊本県、熊本市、NTT西日本が締結した包括連携協定※1に基づき、“魅力溢れ、暮らしやすさと幸せが実感できる熊本”の実現に向けて検討を進めている「スマートひかりタウン熊本」プロジェクトの一環として実施するものです。 |
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1.本トライアルの目的 |
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東日本大震災や南海トラフ地震の被害想定発表や集中豪雨等地域特有の災害発生を受け、各自治体では大規模災害や突発的災害に対応できる防災計画の見直しを進めていますが、その過程で、住民の防災意識や地域防災力を高める必要性が増しています。 また、阪神・淡路大震災時の自助・共助・公助における被救済者の割合を見ても、その割合は自助:67%、共助:31%、公助:2%(日本火災学会「兵庫県南部地震における火災に関する調査報告書」による)となっており、救命のポイントは自助・共助が有効的であり、地域住民の災害に対する意識レベルの向上が重要な課題と考えられます。 このような状況の中、NTT西日本と熊本市は、地域住民が参加することによる、自助・共助での避難を中心とした被害の最小化を目的として、参加者自らがICT技術を活用した地域版ハザードマップを作成し、必要な時にいつでもどこでも簡単に情報共有が行える「住民参加型ハザードマップ作成サービス」のフィールドトライアルを実施することとしました。 本トライアルを通して、GIS、電子ボード※2、タブレット端末等を利用したハザードマップ作成サービスの有効性や、住民の防災意識の醸成、防災行動誘発等の防災対策への有効性の検証を行います。 |
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※2 |
電子ボード
ボード上(板面)にプロジェクタ等で、コンピュータ画面を投影し、画面操作やデータ入力をタッチペンや指で行うことができる装置 |
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 | <住民参加型ハザードマップ作成サービスとは> |
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NTT西日本が開発したクラウド環境にて提供されるサービスで、自治体から提供されるハザードマップに、住民目線による危険箇所や地域独自の情報を加えることで地域特性に応じた電子ハザードマップを簡単に作成し、住民等に提供するサービスです。 |
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ハザードマップの作成にあたっては、電子ボードやタブレット端末を用いて簡単にデータ化することが可能であり、クラウド上に蓄積されたデータは、防災計画の見直しや災害図上訓練、危険個所の改修等への2次利用の可能性を拡げるなど、従来の紙地図では表現できなかった高度な情報提供が可能となります。 |
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2.本トライアルの実施内容 |
 | 本トライアルでは、熊本市内の自治会の役員がリーダーとなり、住民の方が主体となって地域版ハザードマップを作成するもので、実際に自分たちのまちを歩いて災害時に危険となる場所や障害物、一時的に避難できる場所・経路を調べて作成していきます。 具体的には、まち歩きの際に気付いた危険箇所等を紙地図に記入した情報や、タブレット端末を用いて入力した情報を、公民館等に設置した電子ボードによりデジタル地図に登録していきます。ネットワークを介してクラウド上に蓄積されたハザードマップはインターネットに公開され、住民の方がパソコンやスマートフォンを利用して、いつでも閲覧することが可能となります。 |
3.実施期間 |
 | 平成25年3月上旬〜平成25年9月末 |
4.実施地域 |
 | 熊本市内の15自治会(予定) |
5.本トライアルに関わる各社の役割 |
 | <NTT西日本> |
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住民参加型ハザードマップ作成サービスの有効性の検証(利便性、運用性等) |
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ハザードマップ作成に必要となる機器の貸し出し、トライアル運営に伴うシステムサポート |
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 | <熊本市> |
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地域版ハザードマップを作成するワークショップの開催 (会場準備、講師の手配、参加者の調整等) |
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トライアルを通じた業務仕様の検討 |
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 | <共通> |
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防災意識の醸成等、地域防災力向上に関する意識調査 |
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6.今後の予定 |
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NTT西日本においては、本トライアルで得られる知見とノウハウを活用して、「住民参加型ハザードマップ作成サービス」の商用化に向けて取り組んでまいります。 熊本市においては、本トライアルを通じて実際の運用に関わる課題等を検討し、トライアル終了後も熊本市内全域で「地域版ハザードマップ」の電子化に取組むことで、災害に強いまちづくりを推進していきます。 |