宗教法人在日本南プレスビテリアンミッション淀川キリスト教病院※1(大阪府大阪市、病院長:椋棒正昌、以下、淀川キリスト教病院)と西日本電信電話株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:大竹伸一、以下、NTT西日本)は、NTT西日本のグループ会社であるエヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社(以下、NTTスマートコネクト)のサービスを活用し、新たな企業健康保険組合様向けのサービス開発、提供を目的に、平成24年2月22日(水)から、テレビ電話を活用したクラウド型「遠隔健康指導」のトライアルを開始します。 |
1.背景・目的
高齢化により医療費は高騰しており、多くの企業健康保険組合は赤字経営の状況にあり、企業の健康保険制度を維持していくためには、疾病管理や予防施策の推進による医療費削減が急務と言われています。疾病管理や予防施策を推進していくためには、治療の継続性や日々の健康データの管理が重要であり、有効な手立てのひとつとして、ICTの活用が期待されています。
また、医療分野における情報連携・共有については、これまで紙媒体で行われている現状にありましたが、医療の効率化と質の向上を図るため健康医療情報のオンライン化や、クラウドコンピューティング技術によるデータ管理に注目が集まっています。
このような状況の中、淀川キリスト教病院とNTT西日本グループでは、企業健診の特定保健指導において、クラウド型遠隔健康指導の有効性や新たなサービス開発を目的に、本トライアルを実施することとなりました。 |
2.トライアルの概要 (別紙1参照)
淀川キリスト教病院は、企業健診の特定保健指導における「積極的支援」プログラムに「遠隔健康相談サービス」※2を組み込む事により、対象者(要指導者)の日々の健康情報を効率的に収集し、見える化するとともに、より適切な指導を行うための基礎データとして蓄積します。
また、テレビ電話による遠隔健康指導により、要指導者の健康に対する意識の定着及び双方の稼働軽減の効果等を検証します。
NTT西日本グループは、高品質な次世代ネットワーク(NGN)を活用した「フレッツ 光ネクスト」(インターネット接続サービス)※3、「ひかり電話」(電話サービス)※4、「フレッツフォン」(情報機器)※5を活用し、特定保健指導の効率化や、日々の健康情報の蓄積による高品質な健康診断・相談、そして健康増進や疾病予防ができる仕組みづくりの実現に向け、「遠隔健康相談サービス」を提供します。また、本トライアル期間中、淀川キリスト教病院及び参加企業健康保険組合様のご意見・ご要望をお聞きし、円滑でかつ高品質な健康指導を実現するシステムニーズの把握、健康情報端末を利用した通信の動作検証を実施します。 |
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(1) |
トライアル内容
<1> |
淀川キリスト教病院の特定健診受診者における要指導対象者様が参加 |
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対象者様は健康情報(体重、血圧、歩数、腹囲)を、日々、クラウド上の健康情報データベースに登録 |
<3> |
特定保健指導にテレビ電話を活用した遠隔健康指導を実施(月1回程度) |
<4> |
参加者へのヒアリング及びアンケート調査の実施 |
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(2) |
トライアル期間
平成24年2月22日(水)〜平成24年7月31日(火)
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(3) |
トライアル場所
淀川キリスト教病院 健康管理増進センター及び参加企業の健康保険組合様
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(4) |
トライアル参加者
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淀川キリスト教病院 健康管理増進センター 保健師(数名) |
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参加企業健康保険組合 特定保健指導の対象者様(17名予定) |
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(5) |
システム構成(別紙2参照)
テレビ電話端末「フレッツフォン」、健康情報(体重・血圧・歩数)計測機器 |
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3.各社の役割 |
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(1) |
淀川キリスト教病院
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トライアルフィールドの提供(参加企業健康保険組合様含む) |
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トライアル参加者の選定、決定 |
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保健師による特定保健指導の実施 |
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定例会でのサービス改善要望等の報告 |
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(2) |
NTT西日本グループ
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機器物品、ネットワーク、「遠隔健康相談サービス」利用環境の提供 |
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健康情報端末を利用した通信の動作検証 |
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サービス改善要望等の把握、評価 |
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4.今後の予定
淀川キリスト教病院とNTT西日本グループは、トライアルを通じて蓄積したノウハウや検証結果をもとに、共同で企業健康保険組合様向けの健康診断、産業医面談等の新たな仕組みの構築、およびそれを実現する新サービスの開発等に向けて検討を進めていきます。
また、NTT西日本グループでは、新サービスを国内の健診センターや企業健康保険組合様に展開していくべく努めていきます。 |
※1: 淀川キリスト教病院
昭和30年に米国長老教会の医療宣教師フランク・A・ブラウン初代院長が創立した地域医療支援病院です。「全人医療」を理念とし、創立から今日まで、周産期医療、ホスピスを始め、ソーシャルワーカーやボランティアの創設など、日本の医療の場で先駆者として道を切り開いてきました。病院機能評価や人間ドック・健診施設機能評価、ISO9001(国際標準化機構)、格付「A」評価を取得しています。また、現病院の隣接地に新病院を建設中で、平成24年7月に開院予定です。 |
※2: 遠隔健康相談サービス
「遠隔健康相談サービス」は、NTT西日本のグループ会社であるNTTスマートコネクトが運営するクラウド型健康相談サービスである「ひかり健康相談」とNTT西日本の高品質な次世代ネットワーク(NGN)を組み合わせることにより提供されます。利用者が血圧計や歩数計などで測定したデータをサーバーに登録するとクラウド上で自動的にグラフ化されます。健康管理士や保健師は、グラフ化された健康情報を基に、特定保健指導対象者や患者等とテレビ電話にてコミュニケーションをとりながら、健康アドバイスを行うことができます。また、登録されたデータは、NTT西日本グループのデータセンターに蓄積されますので、BCP対策にも有効です。 |
※3: 「フレッツ 光ネクスト」(インターネット接続サービス)について
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サービス提供エリアであっても、ご利用いただけない場合があります。エリアについては、お問い合わせいただくか、http://flets-w.com/をご確認ください。 |
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本サービスについては、ご利用のパソコン環境(OS等)により、一部機能が制約される場合があります。詳しくは、http://flets-w.com/service/から各商品の留意事項をご確認ください。 |
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パソコン等の端末機器を接続するのに必要なLANケーブルやLANカード等(NIC)はお客さまにてご準備ください。 |
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※4: 「ひかり電話」(電話サービス)について
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「ひかり電話」(電話サービス)のご利用には、「フレッツ 光ネクスト」(インターネット接続サービス)の契約・料金が必要です。 |
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0039等の電気通信事業者を指定した発信、ダイヤルQ2など、一部かけられない番号があります。 |
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停電時は「ひかり電話」(電話サービス)はご利用いただけません。 |
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「ひかり電話」(電話サービス)のご利用には、別途工事費が必要です。 |
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※5: 「フレッツフォン」(情報機器)について
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NTT西日本より販売提供しているタッチパネルによる簡単な操作で、リアルタイムに映像コミュニケーションが可能なテレビ電話端末です。 |
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