西日本電信電話株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:大竹 伸一、以下、NTT西日本)は、デジタルフォトフレーム型の三者通話機能を有した電話アダプター[コードネーム:KIZUNA(絆)]を用いて、被害が継続的に発生している“振り込め詐欺”への対策として、利用促進を目的としたトライアル(以下、本トライアル)を岡山県真庭市において実施いたします。
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1.背景・目的 |
警察庁が発表した平成22年上半期の犯罪情勢によると“振り込め詐欺”による被害は、平成15年夏頃から目立ち始め、平成16年以降、毎年250億円を超える被害が生じ ており、平成21年の被害総額は約100億円弱と被害額は減ってはいるものの、依然多大な被害が出ております。平成22年度上半期においても、月平均で約6億円の被害が発生しています。また平成21年警察白書では、被害者の84.5%は60歳以上の高齢者で、犯行の手口は身内や警察等を装い被害者へ電話をかけている状況が報告されています。
このような状況の中、「安心・安全・信頼」を事業活動の基本と位置づけているNTT西日本では、核家族化によるコミュニケーションの減少で、不審な電話の着信時に身内などへ即座に相談・確認できないことが、被害が減らない原因のひとつと考えました。
そこで、特に被害の多い高齢者向けに、三者通話機能を有し、操作が簡単で画面の見やすい「デジタルフォトフレーム型電話アダプター」を活用した“振り込め詐欺”対策の取り組みとして、岡山県真庭市の住民の方々にご協力いただき、サービス面・技術面での検証を目的としたトライアルを行うこととしました。
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2.機器概要(別紙参照) |
本トライアルで利用する「デジタルフォトフレーム型電話アダプター(以下、本機器)」※1は、本機器の電話帳に登録されていない番号からの着信時には、“振り込め詐欺”等の不審な電話からの着信に警戒を促す注意喚起画面が表示されます※2。また、かかってきた電話との通話中に、画面に表示されている身内などの登録者へワンタッチで電話をかけ、登録者が電話に出ることで、三者での通話ができ、即座に相談や確認が行えるとともに、一緒に通話を聞くなどの対応が可能となります※3。さらに、ワンタッチ画面には登録者の名前だけでなく写真も登録することができます。
また、通常時はデジタルフォトフレームとして写真をスライドショーで表示し、電話を発信する際にはフォトフレームの画面上にワンタッチ画面が表示され、写真にタッチするだけで電話をかけることができます。
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※1 |
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本機器は開発中のため、現在、販売しておりません。また、当該機能は予定されたものであり、販売予定の機器とは機能が異なる場合があります。 |
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本機器を利用する場合は、現在ご利用中の電話機との接続が必要です。 |
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※2 |
発信者の名前や電話番号等を表示させるためには、事前に本機器の電話帳への登録およびナンバー・ディスプレイ(オプション)の契約、設定が必要です。(ナンバー・ディスプレイのご利用には、別途工事費が必要です。) |
※3 |
三者で通話を行うためには、電話回線2回線もしくは、同時に2回線分利用できる電話サービスのご契約が必要です。 |
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3.トライアルの概要 |
本トライアルは、岡山県真庭市にお住まいの約20世帯の方のご自宅に「デジタルフォトフレーム型電話アダプター」を設置し、各種機能の有効性・操作性の確認を行うものです。
また、最近の“振り込め詐欺”における犯行の手口等の情報を岡山県警から提供いただくとともに、指導・協力の下、犯罪を模倣した訓練を実施することで、犯罪への対策演習、防犯意識の向上に努めます。
具体的には以下のとおりです。
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(1)主なトライアル内容 |
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<1> |
各種機能の有効性・操作性の確認 |
<2> |
「デジタルフォトフレーム型電話アダプター」を用いた“振り込め詐欺”の防犯訓練 |
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(2)トライアル実施期間 |
平成22年11月15日(月)〜平成23年1月31日(月)※4
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※4 |
トライアルユーザ宅の準備が整い次第、順次開始いたします。期間は延長されることがあります。 |
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(3)トライアル場所 |
岡山県真庭市
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(4)トライアル参加者 |
岡山県真庭市にお住まいの方(既に参加意思をご確認できている約20世帯※5)
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※5 |
平成22年11月11日 報道発表「「ホームネットおまかせサポートサービス(仮称)」の提供に向けたフィールドトライアルの実施について」に記載されているトライアル参加者約80世帯に含まれます。 |
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4.今後の予定 |
本トライアルの結果を踏まえ、来年度早期の提供開始を目指します。
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