NTT西日本は、大阪ガス株式会社様(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:芝野博文 以下、大阪ガス)の49拠点の事業所を結ぶ「IP電話システム」を構築します。
今回構築するシステムは、外線通話はNTT西日本が法人ユーザ向けに提供している「法人向けIP電話サービス」を、内線(拠点間)通話はNTT西日本が提供する高品質な光ファイバを利用した広域イーサネット回線※1を利用します。
端末には1台の携帯電話端末で、社内ではIP電話による内線および外線通話、社外では一般の携帯電話としての通話を可能とするNTTドコモの「FOMA(R)/無線LANデュアル端末」※2を採用することで、コストダウンと利便性の高いコミュニケーション環境を実現します。
平成17年度から順次移行を開始し、平成18年末の移行完了を目指します。 |
1.背景 |
 | 大阪ガスでは、無線LANや小型携帯パソコンの利用など、ユビキタスなオフィス環境の整備を推進しています。この度、昨今のIP電話技術の信頼性向上などによりIP電話の普及が急速に進展している状況を踏まえ、ユビキタス環境を効果的に活かすことができるIP電話システムの本格的な導入を決定しました。
NTT西日本は、法人ユーザ向けに、IP技術を活用し、低廉な通話料金での発信、および従来の加入電話等と同じ電話番号での着信を可能とするIP電話サービス「法人向けIP電話サービス」の提供をはじめ、IP電話に関連する豊富なシステム構築実績やノウハウを有しており、これらの経験やノウハウを活かし、この度、大阪ガスのIP電話システムを構築することになりました。 |
2.本システムの特長 |
 | (1)信頼性の高いIP電話システムを構築 |
|  | ライフラインを支える大阪ガスの通信が途絶することがないように、故障や災害に備え、中継回線を複数ルート化するほか、PBXや呼制御装置※3などのネットワーク機器については電源部などを二重化し、さらに機器を二系統用意するなど信頼性の高いIP電話システムを構築します。 |
 | (2)FOMA(R)/無線LANデュアル端末の導入 |
|  | 本システムでは、既存の携帯電話機約5000台を内線電話機へ統合するため、FOMA(R)/無線LANデュアル端末を導入します。1台の携帯電話端末で、社内(内線エリア)ではIP電話による内線および外線通話、社外(外出時)では電話機を持ち出して一般の携帯電話として通話することができ、外出中に内線にかかってきた電話を携帯電話に自動転送したり、電子メールや社内電話帳、スケジューラなど各種社内情報システムとの連携を可能にします。 |
 | (3)利便性の高いコミュニケーション環境を実現 |
|  | 利用者は状況に応じて自分に都合のよい電話の受け方(内線電話、携帯電話、音声メール、他の内線への転送)を自由に選択することができる「プレゼンス機能」により、社内での電話の取次ぎやかけ直しなどの無駄な稼動を削減することができます。
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本機能は、利用者の各内線電話機及びLAN端末(パソコン)から簡単に設定することができます。 |
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設定した内容は、社内のイントラネット上に公開することができ、発信者は相手の状態を把握した上で最適な手段を選んで発信できるので、無駄のないコミュニケーション環境が実現できます。 |
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 | (4)コストダウンの実現 |
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内線および外線通話のIP化により通信コストを削減します。 |
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携帯電話端末の導入により、人事異動などで生じるレイアウト変更に伴う内線電話機の増設や移設コストを削減することができます。 |
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※1 |
広域イーサネット回線
遠隔地を結ぶWAN用にイーサネット技術を応用したネットワーク接続サービスの総称。 |
※2 |
FOMA(R)/無線LANデュアル端末
NTTドコモが開発した企業向けの携帯電話端末。無線LAN(IEEE802.11b規格準拠)によるIP電話機能を有する。「FOMA」はNTTドコモの商標または登録商標です。 |
※3 |
呼制御装置
電話サービスをIPネットワーク上で提供する際に必要となる装置。IP電話機間の発呼などを
管理する。 |
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