西日本電信電話株式会社(本社:大阪市中央区、社長:上野至大、以下NTT西日本)と株式会社ソクナ総合研究所(本社:名古屋市中村区、社長:大山泰裕、以下ソクナ総研)は、ビルメンテナンス※1業界の中堅・中小規模の企業向けに、ITを活用することで業務全体の効率化とサービス品質の向上を実現する、ビルメンテナンス業界に特化した「管理業務統合ソリューション」を共同で開発し、平成16年3月1日(月)から提供開始します。 |
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一般清掃、設備管理、警備等の専門スタッフにより、建物を総合的に維持管理する業務です。最近では、単なる現場管理的な業務から経営戦略的なファシリティマネジメントに業容が拡大しています。 |
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1.背景
ビルメンテナンス業界では、ほとんどの企業が電子メールやホームページを業務に活用しているものの※2、受発注や顧客管理、財務会計等のシステムを導入している企業は少なく、特に中堅・中小規模の企業では、少数にとどまっています。このような中、これらの企業では、ITを有効に活用することで業務の効率化とサービス品質の向上を図り、競争力を強化したいというニーズが顕在化しています。
NTT西日本では、平成13年から、ビル施設における自社保有資産等の各種情報をデータベースで一元管理する「施設管理システム」を主に空港ビルなどに展開していますが、ビルメンテナンス業界の高まるIT化ニーズに対応するため、本業界の業務内容に特化した新たなソリューションの開発に向け、専門的なノウハウを有するパートナーとの提携を模索していました。
ソクナ総研は、総合ビルメンテナンス業の相互クリーナー株式会社(本社:名古屋市中村区、社長:大山岩夫)のグループ会社で、ビルメンテナンス業界向けに情報システムの設計・開発・施工及びコンサルティング業務を行うために設立された専門会社です。
この度、NTT西日本の豊富なシステム構築実績と、ソクナ総研の専門的なノウハウをミックスし、NTT西日本の「施設管理システム」をベースに、ビルメンテナンス業界の業務内容に必要な各種機能を付加したソリューションを、両社が共同で提供することとしました。 |
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社団法人ビルメンテナンス協会がまとめた調査(平成15年12月 第34回実態調査報告書)によると、ビルメンテナンス業界では、業界全体の82.5%にあたる企業が電子メールを業務に活用しています。また、79.8%の企業がホームページを業務に活用しています。 |
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2.「管理業務統合ソリューション」の概要
本ソリューションは、ビルメンテナンス業に特有の受発注管理や従業員管理等の煩雑な管理業務をIT化し、大幅な業務の効率化と顧客満足度の向上を実現するソリューションで、「受発注管理システム」「従業員・勤怠管理システム」「顧客管理システム」「財務会計システム」「施設管理システム」の5つのサブシステムから成り、これらのシステムのデータベースを連携・共有することで、一元的な業務管理システムとして機能します。
また、システムの導入にあたっては、業務フローの分析・改善など綿密な「経営戦略コンサルティング」を行います。
<ソリューションの構成> |
 | (1) 受発注管理システム |
|  | 顧客からの受注情報、および、外注業者への発注情報を一元的に管理します。見積書、請求書、注文書等を、業務種別毎・顧客案件毎に任意に選択・組み合わせて、帳票およびCSV形式※3で作成・出力することができます。 |
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※3 |
データをコンマで区切って並べたファイル形式です。実体はテキストファイルであり、汎用性が高く、異なるソフト間のデータ交換手法として広く用いられています。 |
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 | (2)従業員・勤怠管理システム |
|  | 従業員の基本情報や、勤務状況を一元的に管理します。また、労働契約書を簡単に作成することができ、臨時雇用など人員の頻繁な流動にも対応します。 |
 | (3)顧客管理システム |
|  | 顧客に関する基本情報(担当者名、見積もり条件、トラブル/クレーム状況等)を一元的に管理でき、それらの情報を帳票およびCSV形式で出力することができます。 |
 | (4)財務会計システム |
|  | 受発注管理システムと従業員・勤怠管理システムとのデータベース連携により、財務会計処理や財務諸表出力を行います。また、既存の財務・会計・給与システムとの連携も可能としています。 |
 | (5)施設管理システム |
|  | 備品や業務用機材の台帳管理をはじめ、ビル施設や土地など自社保有資産の情報を一元的に管理します。 |
 | (6)経営戦略コンサルティング |
|  | ビルメンテナンス業界の多くの企業では、システムを導入する際に、「どんな業務を、どのようにシステム化すればよいか?」「どうすれば効率的に導入できるか?」などさまざまな課題を有しており、これらの課題に対して経営の観点から戦略的なコンサルティングを行います。また、既にシステムを構築されているお客様への業務改善コンサルや分析ツール・分析手法のご提供により、業務の標準化と企業内の意思決定を支援します。 |
3.「管理業務統合ソリューション」の特長 |
 | (1)ビルメンテナンス業界の業務を網羅 |
|  | ビルメンテナンス業に必要な受発注管理から従業員管理まで、業務全体をシームレスに網羅しており、複数のパッケージソフトを繋ぎ合わせたものより使い勝手のよい、安価なシステムを提供します。 |
 | (2)イージーオーダー型のトータルソリューション |
|  | 業務改善のためのコンサルティングからシステムの設計、構築、運用・保守まで一貫したトータルソリューションを提供します。
各種サブシステムはあらかじめパッケージ化されたイージーオーダー型のシステムのため安価で短期間での導入が可能となります。 |
 | (3)Webブラウザ型の採用によりシステムの運用・保守が容易 |
|  | クライアント端末はWebブラウザ型を採用しているため、クライアントサーバシステムのように専用ソフトを各端末毎にインストールすることがなく、設定変更や故障対応時にはサーバで一括管理できるため、システムの運用・保守が容易となります。 |
 | (4)ニーズに合わせ柔軟なカスタマイズが可能 |
|  | 帳票や項目の追加・修正などさまざまなご要望に応じて、柔軟にカスタマイズすることができます。 |
4.両社の役割 |
 | <NTT西日本>
システムの設計、構築、保守・運用および、ネットワークサービスの提供等を行います。
<ソクナ総研>
業務改善およびシステム化のためのコンサルティングと営業展開を行います。 |
5.ソリューションの提供開始日 |
 | 平成16年3月1日(月) |