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「ワイングラス で飲むことや、 スイーツと合わ せて飲むといっ た、これまでと は少し違う日本 酒のあり方を、 インスタグラムなどで発信していま す。さらにいくつかの洋菓子メーカー さんとタッグを組み『白鶴×スイーツ のマリアージュ』と銘打った情報発信 も行っています」(西田氏)  一連の施策の成果は、2011年か ら2016年の6年連続でモンドセ レクションの金賞を受賞したことが 証明しているといえるだろう。  さらに白鶴酒造は、高まりつつある 高品質・高価格商品に対する消費者の ニーズに応えるべく、袋吊り純米大吟 醸酒「白鶴 天空」(以下、「天空」)を開 発。同社が持てる全て、できる全てを 注ぎ込み、伝統の製法と最新の技術を ハイブリッドさせて生まれた「天空」 は、その全てにおいて人の手を介して 造られている。ただ、ベテラン職人の 「感覚」がものをいうのかといえばそ うではない。連綿と続く酒造りの中で 培われた膨大なデータを組み合わせ ることで、最高の酒を生み出している のだ。つまり、「大吟醸」と同じ、伝統 と革新の融合が生み出した商品だと いえる。  そして、特筆すべきはその付加価値 の提供だ。まずはパッケージ。伝統の酒 米「山田錦」と白鶴酒造がオリジナルで 開発した酒米「白鶴錦」の2つの酒米の シリーズ商品であることを起点とし て、向かい合う二羽の鶴.というデザ インコンセプト、透かし印刷など、実際 に手に取ることで初めてわかる繊細な 表現で高級感を演出。さらに商品に同 封されるブランドブックやWebコン テンツにおいて、いかに人の手が介在 し、伝統の技と最先端の技術を惜しみ なく投入して造られているかを発信す るなど、商品そのものの細部に、所有す る者の心をくすぐる仕掛け、仕組みな どが盛り込まれている。  トップシェアの白鶴酒造が開発した フラッグシップということもあり、国 内はもちろん、和食への関心が高まり つつある海外からも評価されている。 同農園では現在、「天空」に使われてい るのと同種の白鶴錦を栽培。屋上緑化 による環境保護はもちろん、近隣の小 学校と連携した食育にもつながる取 り組みとしても注目されている。「銀 座という大都市の中心にあるビルの 屋上で米を造り、その米で酒を造る」 という、ある種世の中を驚かせる取り 組みとして、国内外から注目されてい るのだとか。  「私たちは常に挑戦し続けなければ ならないという思いを持っています。 今以上にお客さまにさすが白鶴だ な.と言っていただけるような愛され る商品を提供し、いい意味で常識を覆 すような商品造りをすることが、新し い道を切り開くカギになると考えて います」(森氏)  いつの時代においても、お客さまに 特別な体験をしてもらう一助となる 商品を造り続けてきた白鶴酒造。「時 をこえ親しみの心をおくる」というス ローガンの通り、これからもお客さま の食文化に寄り添った商品を、そして 時には常識を覆す面白い商品を造り 続けていくのだろう。  「繊細な飲み口はもちろんなのです が、瓶やパッケージなどの日本的なシ ンプルな美しさといった付加価値も感 じていただけているようです」(森氏)  「大吟醸」と「天空」。その役割も ターゲットも違うが、顧客へのアプ ローチで共通しているところがある。 それは、商品を介して顧客に特別な 体験.をしてもらうという点だ。  「モノが大量にあふれる現在、ただモ ノを提供すればよい時代ではなくなり ました。モノからコトの提供へ、どう いった経験・体験を付加できるかが重 要だと考えていま す」と森氏は語る。  そんな白鶴酒造 におけるコトの提 供.の取り組みとし て面白いものがあ る。東京・銀座にあ る「白鶴銀座天空農 園」だ。もともと、日 本酒文化の情報発 信を目的に始めた 味、見た目、所有欲など 五感で楽しむフラッグシップ モノからコトへ 特別な体験が付加価値になる  実は学生時代に電報を使って友人との集まりを設 定したのですが、特別な感じがして楽しかったのを覚 えています。それを活用するなら、クライアントへの何 らかのインビテーションに使えるかもしれませんね。 (西田氏)  「天空」がグッドデザイン賞を受賞し、お客さまからお 祝いの電報をいただいた際は、気にかけてもらってい ると感じてうれしかったです。あと、贈られた側はもち ろん、贈る側にもメリットがあると思います。それは、相 手に特別な方法で伝えられたという満足感があるから です。「電報を使いこなしている」と贈り手が感じられ ることも、電報の持つ力なのかもしれません。(森氏) 私たちなら “電報”を こう使う! 贈られた側はもちろん 贈る側にも満足感を与えるツール 「電報はモノだけではない、コトを提供できるツール」と語る森氏 (写真左、写真右は西田氏) 言葉に添える 電報台紙 電報台紙料金3,000円(税抜) +電報(メッセージ)料 ● 商品コード/横:602、縦:603 ● サイズ/縦16.6cm×横22.5cm 七宝電報「らん」 【設 立】 1927年(昭和2年)8月2日 【代表者】 代表取締役社長 嘉納 健二 【本 社】 兵庫県神戸市東灘区住吉南町4丁目5-5 白鶴酒造プロフィール 白鶴酒造のコトづくり 「大吟醸」は日本酒の 新しいあり方を示す。 子どもたちの食育にも寄与している 「白鶴銀座天空農園」。 *小物類は商品に含まれません。 七宝焼き部分は ペン皿等として ご利用いただけます。 ただのモノではなくコト、 「特別な体験」を ユーザーに提供 ● 飲む人をうならせる最高級の味 ● 所有する喜びという付加価値 ● パッケージや瓶のデザインなども  含め五感で楽しめる ● 伝統の製法と最新技術をハイブリッド ● 製造過程も含め付帯する  様々なものにも高い価値を付与 ● 高品質・高価格商品へのニーズに 目 的  応えた最高の酒を届けたい 施 策 成 果 ● 大吟醸酒を日常生活に近いものに ●スイーツとの組み合わせなど  これまでとは違う日本酒のあり方を定着 ● 最新鋭設備を導入、  高品質な大量生産を可能に ● 新しい客層にリーチする情報発信 ● 淡麗で繊細な味わいの大吟醸酒を 目 的  多くの人に味わってもらいたい 施 策 成 果 白鶴 天空 白鶴 大吟醸 7  vol.21  vol.21 6