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 「いろいろとありがとう。ステキな時計 に出会えて良かったわ」  「本当にありがとうございました。ま た、いつでもお立ち寄りください」  私は老舗の時計店に勤める販売員で す。高級時計を扱う当店では、お客様の 多くが一大決心をして購入を決められ ます。長年欲しくてたまらなかった時計 をやっと手に入れ、本当にうれしそうな 表情でお帰りになるのをお見送りしな がら、「また、良い出会いを演出できた」と 感じることができるのが、この仕事の喜び というか、醍醐味だと私は思っています。  しかし、最近は、インターネットで高 級時計を購入する方もいらっしゃる時 代です。ですから、私どものような古い 店が存続するためには、こうしてご縁の あったお客様に対し、次に購入を検討さ れる際も当店をお選びいただく工夫が 重要だと感じています。  そんなことを思案していたときに、先 日、当店のオープン100周年記念に取 引先様からいただいた電報が事務所に飾 られているのを見て、私は閃いたのです。 一生ものの時計を購入した感動が冷めな いうちに、それを数年後も思い出せるよう な特別感を演出できるのは「電報」だと!  私は、ビジネスD-MAILにアクセ スして、ご購入いただいた感謝の気持ち と、時計と共に末永いお付き合いを願う 気持ちを綴って、電報を送信しました。  数日後、先日時計をご購入くださっ たお客様が、その時計を身に着け、お送 りした電報を持って来店されたのです。  「お礼の電報ありがとう。あなたの メッセージ、すてきね。私、この時計を家 族のように大事にするわね! うぅ、ぐ すん… なんだかまた感動で涙が… うぅぅ。また、この子のメンテナンスに顔 を出すわね。これからもよろしくね…」  「はい、おいしい紅茶を入れてお待ち しています」  電報のおかげで、お客様と末永くお 付き合いができそうです。  ある鉄鋼商社で営業部門を任されて いる私。そんな私には、成長著しく、業績 を上げてくれている部下がいるのです が、彼女にはもうワンステップ上をめざし てほしいと考えています。その矢先、私た ちの部署に、新人研修を終えたばかりの 社員が入ってきたので、その新人の教育 を任せることにしました。しかし…。  「あ、それ、私がやるから、あなたは資 料集めをしておいて。それが終わったら、 帰っていいから」  といった感じで、必要最低限の指示し か出さず、全て自分で仕事を抱え込ん でしまっているのです。彼女が仕事をし たほうが早いのは重々承知しています。 自分の若いころにも同じ経験があったの で、その気持ちもよくわかるのです。で も、部下を育成することでしか身につけ られない、マネジメント力も高めてほしい と思っていました。  そんなとき、ある若手社員から話を 聞いたのです。先輩から電報で「仕事を がんばれよ!」という激励をしてもらっ たのが、とてもうれしかったという話を。 電報は、冠婚葬祭の印象が強いものの、 よく考えてみると普段使うコミュニケー ションツールとは違う特別な魅力があ る。そこで、より一層の奮起を促すメッ セージを電報で送ることにしたのです。  それからしばらく後。彼女の働きぶ りが変わりました。こんなことを私に言 うようになったのです。  「部長、今村君に大きな仕事を任せ てみましょう。きっと彼なら、苦労しな がらもできるはずです。私もサポートし ますから!」  成長してくれたことを、強く感じた 瞬間でした。  東京オリンピックの影響もあり、鉄鋼 商社であるわが社も忙しい現在。部下 をうまくマネジメントする彼女のおか げで、部門全体のパフォーマンスも上がり そうです! 電報の持つ特別感が 部下の成長を促す きっかけに! がんばるアイツを一層奮起させる スペシャルなツールで業績UP!  いつもと変わらないメールなどで 「部下の育成も君の大事な仕事だ」な んて言っても、どこか軽いアドバイ ス・激励になってしまうかもしれな い。そう思っていたとき、閃いたのが 電報の持つ特別感でした。特別感を 感じさせ、期待に応えてほしいという 思いの強さを伝えられたことで、彼女 が一皮むけることにつなげることがで きたのではないでしょうか。 同社の主任 (部下) ・常に全力投球 ・仕事もデキる ・実は熱い 鉄鋼商社の 営業部長 ・仕事はデキる ・熱血漢 ・人情派 もらう人 おくる人 3 自他共に認めるエースの山下 さんに、お願いしたいことがあ る。それはマネジメントだ。新人 が入ってきた今こそ、君のレベ ルをひとつ上のステージに上 げるチャンスだと思う。チーム 全体に視野を広げて、一緒に 頑張っていこう! 今回送ったメッセージ お客様との末永いお付き合いを演出する ドラマティックなPRツールに お客様 (会社役員) ・バブル世代 ・のせられやすい ・涙もろい 高級時計店の トップセールス ・人当たりが良い ・ロマンチスト ・喜ばせたがり もらう人 おくる人 2 人生の相棒(時計)との 出会いに彩りを加えられる 特別感が秀逸です  高価な時計は、頻繁に購入するも のではないので、いくらご満足いただ いても、すぐ次の商品を求めに来られ るお客様はほぼありません。そこで思 いついたのが電報でした。電報なら、 お客様にとって人生の相棒となる時 計と出会った感動を、より印象付ける ことができます。長くお付き合いいた だきたい思いを伝えるときにもって こいです。 先日は本当にありがとうござい ました。◆◆の時計は一生ご 愛用いただける物です。どん なときも南様の側で時を刻み 続けられるように、メンテナンス にもお気軽にお立ち寄りくだ さい。おいしい紅茶を入れて お待ちしております。 今回送ったメッセージ 11 vol.9  vol.9 10