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第8回 熊本地震 通信網復旧への軌跡

余震の合間を縫って復旧に挑む

Facebookを活用した情報発信・
ドローンを活用した被災調査

14日午後10時過ぎ、本社に速やかに災害対策メンバーが集まり、災害対策本部が立ち上がった。発震から14分後の午後9時40分から運用開始していた災害用伝言ダイヤル(171)と災害用伝言板(web171)の情報をニュースリリースした。この第1報を皮切りに、その後も現地状況を確認しつつ、28日午前9時の第28報まで、災害用伝言ダイヤル(171)および災害用伝言板(web171)の運用状況や、通信設備の被害および復旧状況、被災者への通信手段の提供等についてニュースリリースを発信し続けた。

今回の情報発信で画期的な働きを見せたのがFacebookの活用だ。NTT西日本の公式Facebookでは15日から災害用伝言ダイヤル(171)および災害用伝言板(web171)の運用開始に始まり、公衆電話の無料化、公衆無線LANの解放、特設公衆電話の設置等を発信。ニュースリリースの補完・拡散を目的とした初の取り組みだったが、余震が続き回復状況も見えない未曾有の事態に対し、被災者ならびにその関係者の皆さまへのダイレクトかつ分かりやすい情報提供に貢献できた。

中でも15日にアップした公衆電話の無料化に関する情報(4月29日に更新)のシェア数は2万件近くに跳ね上がり、全国のお客さまから多くの感謝や応援メッセージが寄せられた。具体的な復旧作業の情報や映像等を早い段階で発信できれば、被災者の皆さまに安心感を届けるとともに、支援の声が復旧作業の現場にダイレクトに届く。ニュースリリースに加え、お客さまと現場を結ぶSNSの活用が復旧の力となる可能性は大きい。

またNTT西日本初のドローンによる被災調査も、現場の状況がめまぐるしく変わる中で最新の情報を素早く正確に把握する大きな力となった。初調査は阿蘇大橋が崩落した後の4月18日。ドローンによる上空からの撮影映像で立ち入り困難な南阿蘇エリアの被災状況を把握でき、迅速な復旧計画を立てることができた。

災害用伝言ダイヤル(171)の運用 静岡支店災害対策本部の支援を得てドローンによる被災調査を実施。
静岡支店災害対策本部の支援を得てドローンによる被災調査を実施。
審査24-S75