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男子
同門対決を制した水澤選手・村上選手が賜杯を獲得!
国体に続き、NTT西日本の強さを示す!
10月20日から23日の4日間、群馬県前橋市の前橋総合運動公園テニスコートで開催された「第72回天皇賜杯・皇后賜杯全日本ソフトテニス選手権大会」。NTT西日本ソフトテニス部の水澤悠太選手・村上雄人選手ペア、長江光一選手・丸中大明選手ペア、岩崎圭選手・原侑輝選手ペア、船水雄太選手・林大喜選手ペアが出場して熱戦を繰り広げました。水澤選手・村上選手ペアが長江選手・丸中選手ペアとの同門対決となった決勝を制して優勝、長江選手・丸中選手ペアは惜しくも破れて準優勝、岩崎選手・原選手ペアはベスト8、船水選手・林選手ペアはベスト16でそれぞれ大会を終えました。
水澤選手は3年ぶり2度目、 村上選手は初の賜杯獲得
同門対決を制し、賜杯を手にした
水澤選手・村上選手ペア
長江選手・丸中選手ペアは
決勝戦でわずか及ばず準優勝に
今年度は、当初から各地で行われた大会のほとんどを制し、直近で行われた愛媛国体でも見事に優勝を果たすなど、コンディションは上々だったNTT西日本ソフトテニス部。しかし、今大会は日本を縦断した台風21号の影響により、悪天候下での試合を余儀なくされてしまいました。初日と二日目は何とか終えられたものの、三日目は強風と大雨のために順延。予備日である23日(月)に残っていた準々決勝以降の試合が行われました。
天候は決して良くはありませんでしたが、水澤選手・村上選手ペアのコンディションは万全。初日、二日目と全く危なげない試合運びで勝ちあがり、最終日の準々決勝、準決勝も難なく突破して決勝戦へと駒を進めます。一方の長江選手・丸中選手ペアも、コンディションは上々で二日目までは難なく突破。しかし、最終日は強敵との対戦が続きます。準々決勝でナショナルチームの一員である増田選手・九島選手ペアと対決し、最終ゲームまでもつれ込む激戦の末に勝利、さらに準決勝では日本のトップペアの一角である篠原選手・小林選手ペアと対戦。激戦の末に同ペアを下して決勝戦へのチケットを手にします。
そうして迎えた同門対決となった決勝戦。1ゲーム目を長江選手・丸中選手ペアが取ると、2ゲーム目は水澤選手・村上選手ペアが取るという具合に、一進一退の攻防が続きます。そして4-4で迎えた最終ゲーム、長江選手・丸中選手ペアがポイントカウント4-2と後一歩のところまでたどり着きますが、水澤選手・村上選手ペアが怒涛の追い上げで一気に逆転して優勝。水澤選手は3年ぶり2度目、村上選手は初の賜杯獲得、長江選手は昨年に続き準優勝、丸中選手は初の準優勝となりました。
試行錯誤を繰り返しながら
ベスト8に入った岩崎選手・原選手ペア
船水選手・林選手ペアは
強豪ペアに敗れてベスト16に
岩崎選手・原選手ペアは、初日・二日目ともに危なげなく勝ち上がりましたが、二日目最後に開催された唯一の準々決勝で勢いある高校生ペアを相手に惜敗。船水選手・林選手ペアは、初日は難なく勝ち上がりましたが、ベスト8決定戦にて篠原選手・小林選手ペアと対戦し、悪天候に合わせたスタイルで立ち向かいましたが破れて、ベスト16となりました。
3年ぶりに日本一の証しである賜杯を獲得したNTT西日本ソフトテニス部。同門対決を制した水澤選手・村上選手ペアをはじめ、準優勝の長江選手・丸中選手ペアらが繰り広げた熱戦は、台風が猛威を振るう中、観戦した多くのファンを魅了しました。愛媛国体、天皇賜杯でそれぞれ優勝を果たすなど、勢いに乗ったNTT西日本ソフトテニス部が次にめざすのは、12月に開催される日本リーグです。史上初の7連覇という自分たちが打ち立てた偉業を自らで塗り替えることをめざし、さらなる修練に励むNTT西日本ソフトテニス部の活躍にご期待ください!
監督 コメント
<堀晃大NTT西日本男子監督>
今年度は、部へ昇格させていただき、「その期待に応えたい」という強い思いが皆の胸にあったのだと思います。それが、年度当初からの各大会での結果につながり、直近で行われた愛媛国体で6年ぶりの優勝という成果に結びついたと考えています。
そして、その勢いのままに臨んだ今回の天皇賜杯は、本当に皆よくやってくれました。大会前、「今回は、ベスト4を独占しよう!」という目標を皆で掲げ、一週間前に群馬に入らせてもらって合宿を行い、各ペアとも万全の状態に仕上げて大会に臨みました。
優勝を果たした水澤・村上ですが、やはり心技体、全てが仕上がっていました。それは、冒頭お話しした国体での勢いそのままに、初戦から100%の力を発揮して、相手を寄せ付けない圧倒的な試合運びで二日目まで勝ち上がったところからも伺えます。準決勝では、準々決勝で岩崎・原ペアを破った高校生ペアの勢いに流されそうになりましたが、そこで崩れてしまわず持ち直したあたりに、水澤・村上の成長を感じることができました。そして迎えた決勝では、同門対決ということでやりにくいこともあったでしょうが、互いにミスも結構ありましたし、決して試合内容的にはGoodなものではなかったと思います。とはいえ、一進一退の攻防が続く、観客の皆さんにとっては非常に盛り上がる展開だったかもしれません。
ただ、最後にものを言ったのは、村上の言わば執念にも似た“今年こそ絶対に賜杯を獲る”という強い思いだったかもしれないと感じています。これまで2度決勝に進出しながらも勝ちきれなかった自分への不甲斐なさ、そして3度目の今回こそはという強い思いが、最後の勝敗を分けたのかなと。もちろん、3年ぶりに賜杯を獲るという強い思いを抱いた水澤のプレーも相まって優勝という結果に結びついたのだと考えています。
長江・丸中ですが、彼らも非常にいい仕上がりで大会に臨むことができました。初日・二日目ともに何の不安もなく勝ち上がっていきましたが、最終日はやはり固くなってしまいましたね。しかも、準々決勝では増田選手・九島選手ペア、準決勝では篠原選手・小林選手ペアと対戦という、なかなかハードなドローでしたので、かなり気持ちをすり減らしながら勝ち上がって決勝に進出しました。決勝では、水澤・村上に軍配が上がりましたが、本当にどうなるかわからない展開だったと思います。先ほどお話しした村上の強い思い、長江・丸中ペアのドローの状態など、ほんの少しの違いが今回の勝敗につながったのではないでしょうか。
私は、村上がこれまでどれだけ悔しい思いで準優勝に甘んじてきたか、そしてそれを打開するために試行錯誤をしてきたことも見てきました。ですので、試合後に男泣きする村上を見て涙を流してしまい、言葉になりませんでした。そして対戦した長江・丸中も本当は優勝できない自分たちが悔しくて悔しくて仕方ないのが本心だとは思うのですが、晴れやかな顔で水澤・村上の優勝を称えているのを見て、互いにリスペクトし合える良いチームに育ってきたなと実感しました。
一方の岩崎・原については、結成後一年未満であるということ、さらに原がプレースタイルをフルモデルチェンジしている最中ということもあり、今大会が試金石的な意味合いもありました。そんな中ではありましたが、しっかりとベスト8まで勝ち上がってくれましたので、成果としては十分に出せたのではないかと思います。もちろん、ベスト4まで勝ち残ってもらいたかったのですが、次の大阪インドアに出場することができたなら、さらに進化した二人の姿をお見せできるのではないでしょうか。
船水・林についてですが、他のペア同様、コンディションは万全で臨むことができました。ただ、如何せん、二人とも「勝ちたい!」という気持ちが入り過ぎていたように思います。もちろん、強い思いは大きな原動力になるのですが、気持ちの部分がオーバーヒートしていたような感じでしょうか。とはいえ、ベスト8決定戦で、篠原選手・小林選手ペアを相手に悪天候下で戦うために、スタイルを試行錯誤しながら臨むなど、その勝ちに貪欲な姿勢は良いように作用したとは思いますが、やはり相手は強く、善戦むなしく破れてしまいました。ただ、この経験は非常に大きかったと思いますので、さらに成長してくれるきっかけになったのではないでしょうか。
今大会は、同門対決という最高の舞台で賜杯を獲得することができました。実はNTT西日本ソフトテニス部にとって、今年は部へ昇格しただけではなく、前身チームから数えて60周年の節目でもありますし、賜杯を獲得した23日はNTTにとっての記念日・電信電話記念日でもありました。そうしたメモリアルイヤー・メモリアルデイに結果を出せたことは本当にうれしく思いますし、チームを守り続けてきた先達、そして選手たちの頑張りに感謝したいです。
12月には日本リーグもありますし、インドアシーズンも始まります。今はまず疲れを癒し、11月に入ったら「勝って兜の緒を締めよ」ではないですが、一層のレベルアップのために練習に励んでいきます。今後とも応援をどうぞよろしくお願いします!