97%の企業がCSRで「環境への取り組み」を開示

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2010年3月 掲載

97%の企業がCSRで「環境への取り組み」を開示
意外と大きいICT活用によるCO2削減効果

地球環境に対する企業の取り組みは、もはや「理想」のレベルから「義務」のレベルに移りつつあります。代表的な環境への取り組みの一つとされるCO2削減については、ICTの活用が効果的と言われています。

開示進むCSRで環境への取り組みは最多

社団法人日本経済団体連合会が会員企業1297社に対し2009年5〜7月に行った「CSR(企業の社会的責任)に関するアンケート調査」には、CSRへの活発な取り組みが現れています。CSRとは企業が地域社会と共生するために行うさまざまな活動のことです。調査に回答した企業437社(回答率33.7%)のうち、CSRへの取り組みに関する情報を「開示している」「近いうちに開示する予定である」とする企業は合計で92%にのぼり、その開示している項目で最も多かったのが「環境」への取り組みです。実に97%の企業がCSRの中で、環境保護に対する具体的な活動を紹介しています。企業が地域とともに成長していくうえでCSRは欠かせない活動で、そのCSRの中でも環境対応は最も重要な取り組みと位置づけられていることが、この調査から読み取れます。

グラフ

CSRとして情報開示している項目
(社団法人日本経済団体連合会、2009年9月「CSR(企業の社会的責任)に関するアンケート調査」より)

これまで企業の環境に対する取り組みは、特に工場など商品の製造現場を中心に進められてきたと言われています。製造過程で大量の素材を消費し、大量の廃棄物を出す製造現場は、事務現場に比べて環境に与える負荷が概して大きいため、優先して取り組みが行われていたようです。しかし製造現場の環境負荷低減は既に多くの企業で進み、さらなる劇的な改善は期待しにくくなっています。今、環境への取り組みで注目されているのは、これまであまりかえりみられることのなかった事務現場の環境負荷低減であり、ここにもICT活用の効果があると考えられます。

ICT活用で移動に伴うCO2排出量を削減できる

ICT活用による環境負荷低減の一つの例が、テレビ会議システムの活用による出張回数の削減です。会議出席目的の出張のうち、テレビ会議システムで代用できるものは代用することで、出張で利用する交通機関が排出するCO2削減が期待できます。この他にも、スタッフ等の集合研修をWeb上で行うeラーニングへと置き換えたり、企業システムへのモバイルアクセス環境整備で非効率な移動を減らすことなども、同様にCO2削減につながる活動と言えるでしょう。

移動を減らすことによるCO2排出量削減効果は、意外と大きいようです。その効果は、国土交通省がまとめた運輸部門ごとのCO2排出原単位を活用することで算出できます。 2007年度時点の原単位では、1人・1kmあたりの移動に伴うCO2排出量を、航空機の場合で109g、営業用乗用車で388g、鉄道で19gなどとしています。片道15kmの距離を自動車で30回往復する場合、CO2の排出は349.2kg(388g×30×30)という計算です。また林野庁のデータでは、スギ人工林が1年間に吸収するCO2の量は1ha(1万平方メートル)あたり約7.8tとされていますので、これらをもとに計算すると、営業車の利用をやめて公共交通機関の利用などをおこなうことで、スギ人工林0.045ha(450平方メートル)が1年間に吸収する量のCO2排出削減に貢献することになります(349.2kg÷7.8t)。

飛行機での往復2000kmの出張1回、タクシーでの往復30kmの移動延べ30回、電車での往復40kmの通勤延べ100回から排出されるCO2が、それぞれどのくらいの広さのスギ人工林の年間吸収量に相当するかを示した図

事務現場がCO2排出量削減に貢献できる活動は、製造現場に比べるとそれほど大きくはないと思われますが、人の移動削減のための工夫は、事務現場が取り組むことのできる CO2排出量削減活動の一つであり、人の移動の多い企業ほど大きな活動効果を期待できます。ICT活用で人の移動をゼロにできるわけではありませんが、テレビ会議システムやeラーニングなどで実際にどれだけ移動を減らし、業務効率向上と合わせてO2排出量削減に貢献できるかを、具体的に考えてみる価値は大いにあるでしょう。

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