独創的なアイデアを生み出すための7カ条

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写真:秋山 仁
真実を見極め、魂の息吹を吹き込め 2009年3月
秋山 仁/数学者 東海大学 教育開発研究所 所長
テレビの教育番組やバラエティ番組などでおなじみの数学者、秋山仁氏。面白く工夫された教材を用いて難解な問題を楽しく分かりやすく解説するなど、数学的発想の魅力を幅広い世代へと伝えている秋山氏に、「独創的なアイデアを生み出すための思考法」をテーマに寄稿していただいた。

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プロフィール

1946年東京都生まれ。
72年上智大学大学院理学研究科修了。
ミシガン大学数学客員研究員、東京理科大学教授、科学技術庁参与、文部省教育課程審議会委員など経て現職。NHKラジオ・テレビ講座講師なども務める。
理学博士、ヨーロッパ科学アカデミー会員。

主な著書

写真:主な著書

混沌の中に飛び込み本質を見出す

近年、様々な職場から「社員の思考力が足りない」「指示待ち人間・マニュアル人間ばかりで、自分で主体的にやるべき仕事を見つけ、きちんとこなす人が少なくなっている」との声を聞くことが多くなった。その原因は、仕事の本質を自分で主体的に考えようとせずに、単に解答やマニュアルを探して体裁を整えればよいと考える人が多くなっていることにある。

その対照にあるのが韓国大統領・李イ・ミョンバク明博氏の逸話だ。会社員時代に30代で大企業の社長に就任した人物でもある彼の仕事の進め方は圧巻である。例えば経理の責任者だった若き日、「重機の部品購入にムダが多いので解消するように」と命じられた彼は、重機を数日がかりで解体。重機がどんな部品からできていて、どの部品が傷みやすいのかを検証し、問題を根本から解消したという。

この逸話から読み取るべきこと。それは、こんがらがったカオスに自ら飛び込み、一筋の真実(本質)を見出すことがない限り、難問は難問のまま放置され、そのメカニズムを知ることは到底不可能だということだろう。卓越した発想や非凡な独創を生むためには、物事の本質を極めることが不可欠なのだ。

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常に自分の頭で考える習慣を身につける

物事の本質を極めるには、常に自分の頭で考え続けなければならない。それを習慣化する秘訣は、実は仕事に取り組む姿勢にある。独創的なアイデアを生み出すために私自身が心掛けていることを7カ条にして提言する。

1.前例やマニュアルに頼るな
問題に遭遇したら、まず自分で状況を洗い出し、考え抜いて自分なりのベストの案を持つこと。その上でほかの人の意見や関連書を調べ、自分の案を練り直す。主体的に取り組んでこそ、初めて人の心を惹きつける仕事になるのだ。

2.常識を鵜呑みにせず、一度否定して考えろ
通説を信じ込み、何もしないうちからあきらめてしまっていることは意外に多い。先輩や上司から教わったことも、鵜呑みにせず、そのメリット・デメリットを自分で考えることが大切だ。ベストセラーが出たら、好き嫌いだけでなく、なぜ、どんな層から支持されたのか考えてみること。深く掘り下げて考える習慣が、自分と世間を結び付ける訓練になる。

3.効率的な手段を追究せよ
仕事に取りかかる前に、そのやり方でどれくらいの労力と時間がかかるのかを見積もり、もっと効率的な手段がないかを検討してから着手すること。ダラダラと仕事をしても、アイデアや独創は生まれない。

4.「こんなことができたらいいな」と夢を描き、「みんなをビックリさせてやろう」と考えろ
私は約20年間、教育番組の制作にかかわってきたが、当初はいろいろ提案しても「大変すぎる」「前例がない」と周囲から反対されることが多かった。そんなときも「こうすれば可能になる」と、具体的な打開策を提示することで実現させてきた。
「自分がやりたいこと」の最終目標をしっかりと思い描き、ひたすら工夫すれば、道は開ける。「人をビックリさせるんだ」という目標がはっきりと描けていれば、完成までのプロセスがいかに大変でも、実は楽しい。
労苦の後に歓喜が待っていると信じれば、辛い仕事ほど楽しいものだ。

5.他人からの意地悪な質問を想定し、明快な回答を準備しろ
仕事の途中であっても、状況を理路整然と説明できるようにすること。それには、自分の頭の中に仕事の全体像、細部の問題点、進行手順などがすべて整理されていなければならない。うまく説明できないときは、理解が不十分なのだ。
人に説明することで考えが整理され、相手からヒントをもらえることもある。様々な質問、特に意地悪な質問を想定し、明快な回答を準備することは、自分の取り組むプロジェクトの弱点を克服し、補強することにつながる。

6.失敗してもあきらめるな
失敗しても決してあきらめず、しばらく間を置いて別の視点から攻略を試みること。
多くの成功は失敗の連続の果てに生まれてきた。

7.異分野の人と交流し、様々なテーマに関する引き出しをつくれ
好奇心を豊かにし、未知の世界に触れることは、自分の感性を高め、引き出しをつくってくれる。
ただし、受動的にそのまま吸収するのではなく、「本当にそうなのか?」と自分の中で主体的に感情を働かせながら接することが大切だ。

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人は努力によって考える力を自力で獲得することができる

パスカルは「人間は考える葦である」という言葉を残した。人は、その気になりさえすれば、努力によって、考える力を自力で獲得することができる。夢中になって考えて、物事の真髄を見極め、仕事に魂の息吹を吹き込もうという姿勢でいれば、おのずと考える力や発想力、独創性が培われてくる。それはどんな仕事においても同じである。

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