お客様の「想像力」をかき立てる

写真:高田 明
商品ではなく、その先に広がる“夢”を売る 2006年9月
高田 明/株式会社ジャパネットたかた 代表取締役
長崎県佐世保市を拠点にラジオ、テレビ、カタログ、インターネットなどあらゆるメディアで通信販売を展開し、急成長を続ける株式会社ジャパネットたかた。自らショッピング番組に出演し、独特のセールストークで視聴者を魅了する高田明社長に“売る極意”を聞いた。

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プロフィール

1948年長崎県生まれ。71年大阪経済大学経済学部卒業。株式会社阪村機械製作所に入社し海外駐在員などを経て、74年カメラのたかた入社。86年独立して株式会社たかたを設立し、代表取締役に就任。90年ラジオショッピング、94年テレビショッピングを開始。99年現社名に変更。2000年オンラインショッピング開始。01年CSデジタル放送開局。通販業界にいち早くメディアミックスを取り入れ、業界の風雲児とも呼ばれる。

その商品を使えば生活がどう豊かになるのかを提案する

商品を販売する際、どんなことに気を配っているのでしょうか。

商品が売れるときには、価格や機能、デザイン、そしてお客様個々の属性や用途など、様々な要素が複雑に絡まっています。

私たちは、まずその商品の特性を分かりやすく伝えた上で、商品のその先にあるもの、つまり、その商品をお客様が使ったときにどんなふうに生活が変わるのか、どんな世界が広がるのかという“夢”のある「生活提案」を重視しています。

例えば、1000万画素のデジタルカメラ。とても画質がいいのですが、テレビを通じて見ている人には、600万画素のカメラとの違いはほとんど分かりません。では1000万画素になるとどう素晴らしいのか。私なら次のように伝えます。

新聞を開いて見せながら「この大きさに月に1枚、写真を引き伸ばしてみましょうよ。赤ちゃんが生まれて、1年間12枚の写真を新聞大に引き伸ばすためには 1000万画素」などと言って1000万画素で引き伸ばした写真をお見せして、さらに赤ちゃんの成長の軌跡が分かる12枚の大きな写真がズラッと並んだら、赤ちゃんのいる家庭、特にお孫さんのいるおじいちゃん・おばあちゃんはどう感じるでしょうか。

そこはもう1000万画素の世界を完全に飛び越えています。商品を通して「自分が何をすればいいか」というヒントをもらっているわけです。ジャパネットたかたの番組を見て、お客様が「想像力」をかき立てられる。そんな「生活を変えるきっかけ」を提案し続けていくことに最も力を注いでいます。

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どんな商品にも人生を変えるほどのパワーがある

―なぜ「生活提案」を重視するようになったのですか。

お客様から寄せられる喜びの声に接する中で、「あの商品を販売させていただいたあとに、こんな感動のシーンがあったのか!」という経験を何度もしているからです。

例えば、カメラを買っていただいた方からのお手紙。お子さんは小児がんでした。小学校高学年になると自分で病名に気付き、激しく落ち込んでしまい、家族全員が絶望の淵に立たされているような状態だったそうです。そんなとき、お父さんがお子さんにジャパネットでニコンの一眼レフを買ってあげました。すると、そのお子さんは、カメラを扱い始めてからとても活発になり、見違えるほど元気になったというのです。

たかがカメラかもしれません。けれども、その1台のカメラが、買ったお父さん、そのお子さん、そして家族全員に勇気を与え、人生までも変えようとしていることに、大きな感動を覚えずにはいられませんでした。

そういったお客様の声に何度も接しているうちに、商品には人の一生をも変える力があり、それを分かりやすく伝える「生活提案」を続けることに使命感のようなものを感じ、さらに言えば当社のCSRの根幹ではないかとさえ考えるようになったのです。

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消費スタイルに合わせて最適な商品を提案する

―お客様の信頼を裏切ることのないよう扱う商品を厳選しているそうですが、その際の“目利き”のポイントを教えてください。

私の考える目利きとは、その商品が今の世の中で必要とされるかどうかを見極める力であり、そう簡単に高められるものではないでしょう。

ただ私は、基本的には世の中に売れないモノはないと思っています。ヒットするかどうかは別として、商品を開発する人で、売れないモノを作ろうとする人はいないわけで、私たち販売する側は開発者の気持ちをどう代弁するかが問われるのだと思います。

消費は4つのスタイルに分かれるといわれています(図参照)。そう考えると、どんな商品にもそれぞれの位置付けと、その位置付けに応じた価値があり、1000万画素のデジカメが欲しいという人もいれば、600万画素でいいから安い方がいいという人もいます。

「安いですよ!」ばかりで売れるわけではなく、付加価値に対してしっかり対価を払う意識がある「プレミアム消費」の場合は、「今日のショッピングはとにかく高いですよ!でも、ものすごくいい商品を出しますから……」というアプローチもできるわけです。

お客様がその商品の何を、どの価値を理解したいと思っているのか。それを売り手が酌み取って、消費のスタイルに合わせてどう分かりやすく伝えていくか。それが一番大事なことなのだと思います。

消費のスタイル

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