アニサキス症の予防と治療

アニサキス幼虫は加熱と冷凍で死滅させることができますので、アニサキス症の予防に最も有効なのは生の魚介類を食べないことです。でも美味しいお刺身など食べたい時もありますよね。下記の対策でできるだけ予防し、それでも、もし感染してしまったら我慢せず、すぐに病院を受診しましょう。

予防対策について

対策1 加熱する
60度で1分以上加熱することで死滅します。中心部までしっかり加熱しましょう。
対策2 冷凍する
-20度以下、24時間以上の冷凍で感染性を失います。中心部まで完全に凍らせましょう。
対策3 目視で取り除く
魚をさばく際はできるだけ新鮮なうちに内臓を取り除き、幼虫がいないか丁寧にチェックしましょう。
対策4 4度以下の低温で保存
購入した魚は新鮮なうちに食べること。保存する場合は4度以下の低温で保存しましょう。
対策5 できるだけ細かく切る
お刺身などにする場合はできるだけ細かく切ることも有効と考えられています。 05
それ以外にも、魚を捌く際にはまな板や包丁などをこまめに洗うこと、三枚おろしや刺身を切る時は迅速に行い、調理器具からの再感染を防ぎましょう。
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鮭を良く食べる北海道ではルイベという郷土料理があります。生鮭を冷凍し凍ったままで切り分け、溶けかけたところを食べるという料理。また千葉・房総半島の郷土料理であるなめろうは、青背の魚を薬味とともに粘りが出るまで細かく叩いた料理。先人の経験から生まれた伝統の美味しい料理が、実は結果的にどちらもアニサキス症対策になっているのは偶然でしょうか!?

治療法について

07 まずは問診で当日や数日以内に刺身などを食べていないか、酢ではアニサキスは死なないため、しめサバなどについても確認します。胃潰瘍や虫垂炎、腸閉塞などの症状と似ており間違われやすいため、早く正しく診断してもらうためにも生魚を食べたことを伝える必要があります。その後内視鏡を用いて寄生虫の有無を調べ、蕁麻疹などのアレルギー症状が出ている場合は血液検査も行います。
胃アニサキス症の場合の治療は、胃の壁に噛みついたアニサキスを内視鏡で摘出する方法が一般的です。内視鏡の先についた鉗子でそっと幼虫をつかみ、ちぎれないように引っ張って取り除きます。1匹だけとは限りませんので隅々までチェックしてすべて取り除きます。多くの場合処置後、痛みはすぐに軽減するか消失します。
症状が軽い場合や腸アニサキス症の場合には、症状緩和を目的にしたステロイド薬や抗ヒスタミン薬を中心としたアレルギー治療を行う場合もあります。幼虫が噛みついた物理的な痛みに加え、幼虫の分泌物による局所アレルギーが痛みの原因となっている可能性があるからです。 また、アニサキスは人体に寄生し続けることはできないため、長くても5日ほどで便と一緒に排泄され症状はなくなります。

病院の選び方

アニサキス症の診療は、主に消化器内科や内視鏡科になります。診断は胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)で行いますので、胃カメラのできる病院をお勧めします。またアニサキス症以外の病気の可能性もある場合、CT検査などもできる病院の方が安心です。
NTT西日本大阪病院の消化器内科では、各分野の指導医、専門医の有資格医師を含めた常勤医6名と非常勤医師3名で最新医療機器及びそれらのトータルシステムを整備し、患者様の診療に当たっております。ご心配な症状がございましたらいつでもご来院ください。
神経精神心療内科
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