アニサキスって?

アニサキスは魚介類に寄生する寄生虫(線虫)の一種
成虫はクジラなどの海洋哺乳類のお腹の中で卵を産みます。クジラのふんと一緒に海水中に排出されたアニサキスの卵はオキアミなどの餌になり、その中で幼虫になります。
さらにそのオキアミをサバやイカなどが食べ、魚の内臓の中で幼虫のまま終宿主(成虫になれる宿主)であるクジラやイルカなどに捕食されるのを待つというサイクルで生きています。
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食中毒を引き起こすのは幼虫
02 アニサキス幼虫は、長さ2〜3cm、幅は0.5〜1mmくらい。白い糸くずのような見た目で、肉眼でも見えます。魚介類の中でも、サバ、サンマ、アジ、イワシ、ヒラメ、サケ、カツオ、イカなど、私たちがお刺身でも一般的に食べている魚介類に寄生しています。生のイクラなど魚の卵にも見られることがあります。
新鮮な魚では内臓に寄生していることが多いので、捌くときに気をつけていれば見つかることがあります。クルクルっととぐろを巻いたような状態だったり、ゆっくりと動いていたりします。時間が経つと内臓から身の方にも移動していきますので、新鮮なうちにできるだけ早く内臓を抜き取りましょう。
生きているアニサキス幼虫を食べてしまうと、お腹の中で幼虫が胃壁や腸壁に噛みつき侵入しようと暴れるため、激しい痛みに襲われます。魚介類を生で食べる食習慣がある日本では、かなり古くからあった病気だと思いますが、アニサキス幼虫が原因だと特定されたのは1960年代のことです。激しい腹痛から患部を切除し病理学的に調べて初めてわかる事例でした。1970年代になると内視鏡検査などの技術が発達し、予想外の多さで発生していることが明らかになりました。
現在、国立感染症研究所のデータによると、年間の症例数は7,147件(2005年から2011年の年平均)と推計されています。冷蔵技術が進んだことで、逆にアニサキス幼虫が生き延びる確率が高まったり(冷凍では死滅)、輸送体系が整い生魚を食べられる地域が増えたことなので、発症率は増加していると考えられます。