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NTTが開発を進めてきた、あたかもその場にいるような臨場感をあらゆる場所で感じることができる世界をめざすイマーシブテレプレゼンス技術「Kirari!※1」の以下の研究開発成果を用いて、『KABUKI LION獅子王』の単なる再現ではなく、全く新しい歌舞伎演出として表現します。
グリーンスクリーン等のスタジオ設備を用いずに撮影した映像中から被写体を抽出する画像処理技術です。今回の歌舞伎演出にむけては、予めラスベガスにて撮影された舞台映像のハイライト部分から被写体をおおまかに切り出した後の処理として、その衣裳(獅子頭の毛など)の細部まで自然に仕上げる技術を新たに開発し適用しました。
複数の4Kカメラを並べて撮影した高解像度の映像をつなぎ合わせ、従来にない広視野角な超高精細ワイド映像をリアルタイムに生成する技術です。
スピーカを置いていない客席近くまで飛び出す音を作りだす新たな音響再生技術です。第2幕上演を知らせる金棒引きが会場を練り歩く様を音響効果だけで表現します。
変身歌舞伎は、歌舞伎独特の化粧法である隈取をモチーフに、NTT研究所の先端技術を組み合わせたインタラクティブ体験展示です。
体験者が好みの隈取のお面を持ってディスプレイの前に立つと、「アングルフリー物体検索技術※2」によって高精度に自動認識され、体験者の顔にAR重畳表示されます。
また、演出等における重要形成要素(キーポイント)を抽出して現実以上に際立たせる「Amplified Experience(AX)」というコンセプトのもと、巨大な立体顔面オブジェクトに歌舞伎特有の間や表情といったダイナミックな演出と共にプロジェクションマッピングする演出を行います。
加えて、止まった画像にリアルな動きの印象を与える光投影技術「変幻灯※3」技術によって、壁面に掛けられた動くはずのない隈取のお面が笑ったり、怒ったりする演出を行います。
今回、この「変身歌舞伎」を幅12.2m、高さ2.9m、奥行2.5mの「コンテナ」にパッケージングし、熊本県庁のほか、プレイベントとして県内3箇所を巡業します。
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審査 16-2166-1