(報道発表資料)
平成24年8月7日

西日本電信電話株式会社
国立大学法人 九州大学


ICTを活用した牛放牧における
遠隔地管理システムの実証実験
に向けた共同研究契約の締結について


 西日本電信電話株式会社(大阪府大阪市中央区、代表取締役社長:村尾和俊、以下NTT西日本)と、国立大学法人九州大学(福岡県福岡市東区、総長:有川節夫、以下九州大学)は、次世代畜産システムの実現に向けた取り組みの一環としてICT※1を活用した牛放牧遠隔地管理システムの実現に関する共同研究契約を締結しました。


1.本取組の背景と目的
 日本の畜産業は、穀物飼料の海外依存や内外競争力格差に起因した担い手不足等の諸問題を抱えており、畜産家の経営改善や安全で良質な牛肉生産の実現に向けて、次世代型農業システムの創造と構築が必要とされています。
 九州大学では、元気のある若手農業従事者が誇りを持つことのできる畜産業の実現を目指し、草食動物の物質循環機能と情報通信技術を活用した放牧型家畜飼養の研究を進めてきました。
 一方、家デジ、街デジといったブロードバンドアクセス基盤を活用した新たな事業領域への展開をめざすNTT西日本では、新サービスの創出が期待できる分野として、様々なデバイスがネットワークにつながる社会の実現に向けたセンサーデータの流通管理技術の研究開発に取り組んでいます。
 このたび、両者はICTを活用した新しい畜産業のあり方を提唱する放牧型畜産飼養の普及拡大を目指し、センサーネットワーク※2を活用した牛放牧における遠隔地管理システムの実現に向けて共同研究契約を締結することとなりました。


2.実施内容
 放牧地等の広範なエリアにおける効率的な牛の肥育管理の実現を目指して、九州大学農学部附属農場高原農場実験実習場(大分県くじゅう高原)にて、主に、下記の共同研究を実施します。
(1)放牧牛の活動把握と遠隔飼育による畜産農家の負担軽減検証
 センサーネットワークを構築し、ネットワークカメラや放牧牛に取り付けた生体センサーから収集する活動量データによる放牧牛のモニタリングと動物の行動特性を利用した給餌システム等を活用し遠隔からの飼育を実施することで、放牧を実施する畜産農家の負担軽減の有効性を確認します。
(2)センサーネットワーク技術に関する検証
 省電力や少ないメモリ、CPU等での動作が求められるセンサー機器の通信に適用するため、通信頻度や通信量の簡素化等の最適化に向けた省電力動作を確認します。


3.本研究に関わる各機関の役割
<NTT西日本>
放牧地におけるデータ伝送技術及び機器の提供
遠隔地のデータ収集およびデバイス制御技術の提供
遠隔モニタリング、制御システムの実現

<九州大学>
放牧肥育実験フィールドの提供
放牧牛の飼育管理機器の提供
牛の放牧馴致とICT管理下でのトレーニングの実施


4.実施時期
平成24年11月上旬〜平成25年3月(予定)


5.今後の展開
 今回の共同研究により得られた知見は九州大学発のブランド牛「Q Beef※3」の生産ノウハウへ展開し、耕作放棄地など遊休地を活用した放牧飼育の普及促進を進めるとともに、データ収集、デバイス制御技術を活用した様々な分野へ展開することで地域産業の発展、活性化に寄与してまいります。



別紙:遠隔地からの放牧牛の飼育管理イメージ図


参考:
※1   ICT:Information and Communication Technologyの略。情報通信技術。
※2   センサーネットワーク:設置環境のデータを計測する複数のセンサーから情報収集を可能とする無線ネットワーク。
※3 Q Beef:九州大学農学部附属農場にて、一般には難しいとされる粗飼料(自然の草)から良質な牛肉を生産している九州大学のブランド和牛肉。通常は運動をさせず穀物飼料を与え太らせる飼育が一般的な飼育方法であるが、黒毛和牛を用いて初期成長期における代謝生理的インプリンティング(刷込み)により、草食でも太る体質の牛をつくる技術を活用する。その後の肥育は、放牧等により一貫して国内の牧草で飼養している。



【本件に関する報道機関からのお問い合わせ先】
西日本電信電話株式会社 技術革新部
研究開発センタ 高山、西木、藤田
TEL:06-4792-8408
E-mail:sensor-pj@ml.rdc.west.ntt.co.jp

技術部門 越智、原田
TEL:06-4793-3741
E-mail:tech-coordi@ml.hq.west.ntt.co.jp

国立大学法人九州大学 農学研究院動物資源科学部門
准教授 後藤 貴文
TEL:0974-76-1377
090-2394-2587

審査 12-1349-1



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