News Release

平成18年6月26日


「鳥獣害(猿害)対策支援システム」の提供開始について
〜全国の農村などで多発している野生鳥獣による
農作物被害の防止を支援〜


 NTT西日本は、全国の農村を中心に深刻化している野生鳥獣による農作物被害の防止を支援するため、農作物に被害を及ぼす野生鳥獣に無線ICタグを装着してその生態・行動を把握し、野生鳥獣の田畑等への接近を住民等に通知することで、住民等による「追い払い」活動をサポートする「鳥獣害(猿害)対策支援システム」を、平成18年6月28日(水)から提供開始します。


1.背景
 昨今、全国の農村では、野生鳥獣による農作物被害が多発し、農業を継続していく上で大きな問題となっています。現在農村においては、田畑に電気柵やフェンス等を設置することで野生鳥獣の侵入を阻止することや、野生鳥獣の接近時に空気銃等で威嚇し追い払うといった様々な対策や研究が試みられており、イノシシ等の野生鳥獣への対策については一定の効果があるものの、サルについては、田畑へ「いつ」接近するのかわからず、また電気柵やフェンスを飛び越えて田畑に侵入してくるため、被害が絶えないといわれております。
 このような状況の中、NTT西日本では、地方自治体等で取り組まれているサルなどの野生鳥獣による農作物の被害対策に寄与するため、この度、本システムを新たに提供することとしました。


2.本システムについて
(1)概要
 サルによる農作物被害の対策としては、継続的な「追い払い」活動を行うことにより、田畑が人間の生活圏であることを学習させることが効果的であるといわれております。
 本システムでは、この「追い払い」活動を支援するため、20〜30頭の群れを成して行動するサルの1頭に無線ICタグの一種であるRFID(Radio Frequency Identification)※1タグを装着し、そのサルが監視エリア内に侵入すると、RFIDタグの情報を監視装置のレシーバーがキャッチして即座にメールなどで住民等へ通知します。
 これにより、サルの接近情報を受け取った住民等が迅速に田畑へ赴き、サルの群れを追い払うことが可能となるとともに、サルの接近情報をメール等で自動的に通知するため、住民等による常時監視が不要となり、心身における苦痛を軽減します。
※1 ICチップとアンテナで構成され、リーダ/ライタ(アンテナを装備した読取/書込み装置)と無線で通信することで、該当の固体に接触することなく、IDや時間・場所等のデータの読み取り、書き込みを行うシステム

(2)主な特長
<1> 野生鳥獣の生態調査にも活用可能
 野生鳥獣に装着したRFIDタグの受信データを蓄積することにより、該当地域における野生鳥獣の生態調査などに活用いただけます。また、その群れの行動パターンを把握・分析することにより、事前に対策を講じることも可能となります。


<2> 通信設備の設置困難な場所でもシステム構築が可能
 RFIDタグには、マルチホップ機能※2を搭載しているので、監視エリア内にRFIDタグを複数設置することにより、通信設備の設置困難な山間部等でも本システムの構築が可能となります。
※2 RFIDタグをアクセスポイントとして活用し、情報をRFIDタグからRFIDタグへ次々と伝達することができる機能


<3> 無線局免許申請や無線従事者の配置が不要
 本システムは、429MHz帯(必要電波法に準拠した特定小電力)の電波を利用するので、無線免許の申請ならびに無線従事者の配置が不要です。

(3)提供価格
一式 210万円(税込)〜
(監視装置一式、RFIDタグ1個、サーバ、アプリケーションソフトウェア等含む)
本システムの提供範囲は、機器やアプリケーションソフトウェアの提供のみであり、お客様において野生鳥獣の捕獲に関する該当機関等への申請手続きやRFIDタグの装着作業等を実施していただくこととなります。


3.提供開始日
 平成18年6月28日(水)


4.今後の予定
 本システムについては、サル以外の他の野生鳥獣についても対応できるよう、今後更なる機能向上を図ってまいります。



【別紙】●システム概要図
【別紙】●マルチホップ機能の概要


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