News Release

平成14年10月17日


DSL回線の収容条件等に関する接続約款変更の
認可申請について



 NTT西日本及びNTT東日本(以下、NTT東西)は、本日、総務大臣に対しDSL回線の収容条件等に関するルールの整備及び接続料金等の見直しについて、接続約款の変更を行う認可申請を行いました。


1.概要

 DSL回線は、NTT東西の収容局ビルからお客様宅までの区間において、他のDSL回線やISDN回線との間で相互に電気的干渉(「漏えい」)を起こし、DSL回線に用いられる伝送方式によっては、同一カッド※1に収容されている回線との間で伝送速度の低下等が発生する可能性があります。その影響を可能な限り低減させるための回線収容ルールの確立が求められたことから、TTC※2において「スペクトル管理標準(TTC標準JJ-100.01第1.0版)」が制定されました。
 NTT東西では、最近のDSLサービスの急速な普及と伝送方式の多様化に対応するため、今回、上記標準に基づいてDSL回線の収容ルール等を整備するとともに、接続料金等について見直しを行うこととしたものです。
※1 メタルケーブルにおいて、2対の回線を撚ったもの。
※2 社団法人 情報通信技術委員会


2.接続約款の見直し内容

(1) 回線収容ルールの見直しについて

 スペクトル管理標準に基づき、DSLの伝送方式を以下の2つのグループに分類して運用します。

<1>第1グループ(以下、「1G」)
 本グループに属する伝送方式は、ケーブル内の収容に特段の条件を設けないこととします。
〔電話、ISDN、ADSL(G.992.1 Annex A(FDM)/Annex C(FDM))〕

<2>第2グループ(以下、「2G」)
 「1G」に属する伝送方式に与える影響、もしくは「1G」に属する伝送方式から受ける影響が大きいことから、以下のような制約条件を設けることとします。
〔SSDSL(G.992.1 Annex H)、SDSL(2B1Q)、SHDSL〕
2Gは他回線と同一カッドに混在収容しない(収容制限により、「2G」の回線収容替工事を実施)。
各伝送方式ごとに定められた限界線路長を超える線路で使用しない。

「1G」「2G」の分類が未確定の伝送方式については、確定するまでの間、他事業者様の申し出に基づき、協議により暫定的に分類を仮設定して運用します。

(2)接続料金等について

<1>「2G」回線の接続料金
(回線あたり月額)
  「2G」料金
(新規料金)
「1G」料金
(従前どおり)
電話重畳あり 他事業者様スプリッタ使用 929円 30円
当社スプリッタ使用 1,146円 247円
電話重畳なし 2,689円 1,790円
別途、DSL回線管理運営費143円/回線・月、126円/請求書が必要。

<2>「2G」回線の手続費
(回線あたり)
DSL回線収容状況調査費 「2G」回線の申し込みにおいて、カッドの収容状況調査に要する費用 915円
DSL回線線路長調査費 線路長制限が必要な「2G」回線の申し込みにおいて、線路長の調査に要する費用 1,099円

(3)経過措置について

 既存の「2G」回線のうち、今回のスペクトル管理標準を踏まえた運用ルールが定まる以前から接続している回線であって、今回の回線収容ルールに則っていない回線については、急激な工事費等の費用負担が生じることを勘案し、例外的に経過措置を定めることとします。

<1>回線収容替工事費
 当該回線について、本回線収容ルールに則った運用を行う際に必要な工事に関する費用については、当該事業者様にご負担いただかないこととします。

<2>接続料金
 当該回線の回線収容替工事の実施、他事業者様のお客様への周知等に要する期間を勘案し、接続料金は接続約款実施日の翌月初日から3ヶ月間は従前の接続料金を適用することとします。


3.実施時期

 総務大臣の認可を得た後、速やかに接続約款の変更を実施します。


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