伊藤ハムは、Facebookなどによ るブランディングの効果を計測するた め、KGI（Key Goal Indicator：重 要目標達成指標）調査を1年に1回 実施している。 　調査によると、Facebookなど でのファンについては、食肉加工メーカー といえば、真っ先に伊藤ハムを想起する 率が圧倒的に高いという結果に。さら に、実際に伊藤ハム製品を指名買いし ている率も高いという結果も出ている。 　「単純にファン数を増やすのではな く、本当に愛着を持ってくれるファンを 増やす方が重要です。そのために、 KGI調査結果についての報告会を行 い、エンゲージメント率（Facebook におけるファンの反応率）の重要性を徹 底周知します」（関澤氏） 　そうした考えを踏まえて、ソーシャ ルメディア活用で重要視しているのが、 おもてなしの心だ。 　たとえば、Facebook上には「東 京駅にいるんだけど、ハムのおいしいお店 を教えて」といった投稿もある。普通、回 答する必要はないのかもしれないが、ハ ム係長は違う。しっかり調査し、投稿し てくれた人に満足してもらえるであろ う店舗を紹介するという、ホテルのコン シェルジュ顔負けの対応を行っている。そ の根底にあるのは、「ハム・ソーセージとい えば伊藤ハムだ！」というブランディング の定着を見据えた考えにほかならない。 　現在、伊藤ハムは、食育などのイベン ト開催にも注力しているが、その根底 にあるのもブランディングだ。イベント でハムなどについての講演を行う際に も、「ウインナーは基本的に生ウイン ナー以外そのまま食べることが可能」 といった、専門家ならではの情報発信 によりお客様をもてなし、ハム・ソー セージなら伊藤ハム、というブランディ ングの定着につなげている。 　そうした日本国内での取り組みな どを土台に、同社は「アジアで最も信 頼される食肉加工メーカー」を目標 に設定。細見氏は将来について、「ハム・ ソーセージを使ったレシピや飾り切り などは、非常に人気のあるコンテンツ。 今後は、グローバル展開が可能な Facebookというプラットフォーム でこれらのコンテンツを活用し、より 一層ブランド力を高めていきます」と 語る。 　おいしいものを安く手軽に届けたい という思いを抱き続ける伊藤ハム。常に ��おもてなしの心.を忘れない同社は、こ れからもお客様側に寄り添い続ける。 　CRM施策の一環として、ソー シャルメディアの活用で成果を出 している伊藤ハム。そんな同社が、 電報を組み込んだCRM施策を講 じるとすれば、どのような施策と なるのか？ 細見氏と関澤氏に考え を聞いてみた。 　CRM施策の一環として電報を使 うのであれば、やはりFacebook と絡めた使い方が良いでしょうね。 Facebook上で、たくさんの「いい ね！」をくださったファンの方との一対 一のコミュニケーションツールとして使 うと、効果があるのではないかと考え ています。 　たとえば、「5000いいね！」を記 念して、ハム係長からの感謝のメッセー ジが入った電報が届いたりすると、きっ とファンの方は喜んでくれるのではない かと思います。ソーシャルメディアから リアルへ送られてくるメッセージには、 とても価値があるものです。また、電報 台紙そのものがグリーティングカード 的な付加価値を持っているともいえま すので、電報は一石二鳥のコミュニケー ションツールではないでしょうか。 　アプリケーション開発などの必要は ありますが、お客様へ一歩先のコミュニ ケーションをご提供していくうえで、 有効な手法かもしれません。もちろ ん、ハム係長オリジナルのグリーティ ングカード的な電報台紙があれば、な お面白いのでしょうね（関澤氏）。 　CRM施策というところからは外 れてしまうかもしれませんが、社内で も電報を使ったら面白いなという場面 があります。それは、管理職登用など の辞令交付と同時に、電報を家族に送 るというものです。 　本人は辞令を受け取りますが、家族 は特に何も受け取ったりはしません。 会社で働く人を支えているのは、家族 なのにです。そこで、何らかの感謝の気 持ちを家族に伝える方法が必要だと 考えました。電報を送ることで、きっと 家族ぐるみで仕事へのモチベーション を上げてもらうことができるのではな いでしょうか（細見氏）。 「5000いいね！」記念の グリーティングカードとして電報を送る わが社なら “電報”を こう使う！ コンシェルジュ的な対応が ブランディングに寄与 伊藤ハム 電 報Facebook上のファン 5,000件目の 「いいね! 」を 記念して そんな時にオススメ!! 電報をグリーティングカードとして使うなら 響かせる極意 レシピや飾り切りが アジアナンバーワンへの原動力に 【創 業】 【代表者】 【資本金】 【本 社】 伊藤ハム株式会社 【企業プロフィール】 1928年4月 代表取締役社長 堀尾 守 284億2,700万円 兵庫県西宮市高畑町4-27 「CRMツールとしてはもちろん、幅広いコミュ ニケーションツールとして、電報を使いたい」 と話す、細見氏（写真左）と関澤氏（写真右） お客様に寄り添う 姿勢がファンを増やす 木製の白い家具調のケースの中に、ピンクと白を基調とした大小のローズや アジサイなどをアレンジした電報台紙です。優しい色合いの本商品は、小物 入れとしても使用できる引き出しが下部についています。 電報台紙料金7,500円（税込7,875円）＋電報（メッセージ）料 ● 商品コード／横：864、縦：865 ● サイズ／高さ20.6cm×幅14.0cm×奥行き9.5cm プリザーブドフラワーDENPO「フラワーチェスト」 ※一部造花等使用 伊藤ハム株式会社 学校での 食育イベントで見せる 専門家の技術と わかりやすい解説で、 伊藤ハムへの 信頼が高まる 料理に適した 部位を学ぶ、 骨付き豚肉の カッティングデモ 7 　AUTUMN 　AUTUMN 6